なかなか寝つけない夜。さみしさのスパイラルから抜け出すカギは“温活”にあり。植物療法士の菅原あゆみさんに、身も心も温めるレッグウォーマー、パジャマ、手作りカイロを教えてもらった。
さみしいと落ち込むのは体が冷えている証拠。温活で自律神経の安定を
ネロリハーブ
菅原あゆみさん
植物療法士。英国式植物療法と漢方、和漢などを基本としたオリジナルブレンドハーブティーを展開。体質に合わせてハーブティーをブレンドするカウンセリング(要予約)も行う。☎03(5432)9265
「本格的な冬が始まるこの季節。さみしさを感じる人も多いようです。でもそれは、体の冷えが大きな原因。そもそも人間の体は、体温を一定に保つために自律神経が働いています。自律神経とは、活動中や緊張しているときに作動する交感神経と心と体を休ませる副交感神経のこと。この二つがうまく機能していればよいのですが、切り替えがうまくいかないと血行が悪くなり、冷え性につながります。体温が下がると何が問題かというと、副交感神経が作動しにくくなることで、気持ちが落ち込んだり過剰に不安を感じたり、ひいては不眠の原因にもなるということ。バイラ世代はどうしても頑張りすぎているから、休んでいるつもりでも交換神経がバリバリに働きまくり。心も体も休まらず、副交感神経優位で感じるはずの穏やかなリラックスモードに入れないことが多いんです。だからこそ、心が不安定になったら、“体が冷えている証拠!”と温めることが先決。体がぽかぽかしてくれば、ふいのさみしさもほわっと溶けていきますよ」
処方箋4. 足の冷えにはレッグウォーマーを
「“頭寒足熱”という言葉があるように、足もとを温めるのは健康にいいこと。ただし就寝時には足裏から熱を放出して体温調整するため、靴下ではなくレッグウォーマーをはくのがベスト。足首は筋肉の構造上、一回冷えると温まりにくいため、お風呂上がりに着用を」
11種の天然鉱物をパウダー状に加工し中綿に。温かい空気を逃さない。イオンドクター レッグウォーマー41 クリーム ¥13860/ジェイ・エス
吸保湿性に優れたシルク素材。ふくらはぎまでフィット。シルクレッグウォーマー バイオレット ¥1980/タビオ
処方箋5. 入眠儀式としてパジャマを着る
「リラックスモードである副交感神経をオンにできないと、なかなか寝つけなかったり、寝ても疲れが取れなかったり。スイッチを切り替えるためにも味気ない部屋着からパジャマにチェンジ。肌触りのいいナチュラルな素材で触覚から眠りに誘って」
人の肌の成分に近いシルク100%からなるパジャマ
保温性、保湿性、さらには吸湿、放湿、速乾性に優れた天然の高機能素材。肌なじみも抜群。エミリーウィーク フラワーパジャマ¥39600/エミリーウィーク ニュウマン横浜
真冬も温かいオーガニックコットンのベルベット素材
腰までの着丈やめくれ上がらない裾のゴムなど、冷え予防のこだわりが。(左から)nanadecor チューリップ ベルベットトップス¥17600・同腹巻パンツ¥15400/サロン・ド・ナナデェコール
処方箋6. ラベンダーとお米の手作りカイロでおやすみなさい
「ドライラベンダー(15g)と水でといだ1 合の白米を布袋へ。これを電子レンジ対応のフリーザーバッグに入れて、600Wで1 分半(500Wの場合は2 分半)、電子レンジでチン。フリーザーバッグから取り出し、おへその下や肩など冷えが気になる部分に当てて眠ってください。朝になったら風通しのいい場所で干して、夜になったら再利用。ラベンダーには殺菌効果もあるので、30回ほど繰り返し使えます」
撮影/橋口恵佑 取材・原文/谷口絵美 ※BAILA2022年1月号掲載