今注目されているのが、免疫力をアップすること!実はそのために欠かせないのが「睡眠」の見直しなんです。睡眠のスペシャリストをお迎えし、寝具の老舗メーカー・西川株式会社で見つけた実用的でキュートな睡眠グッズを紹介。ウイルスに負けない体をつくって。
1.上質な眠りと免疫力アップの深い関係
『上質な眠り』『免疫力』という2つの言葉。なんとなく想像はできるけれど、実際よく分からないのが本音ですよね。睡眠コンサルタント・友野なおさん(以下敬称略、友野)、同志社大学大学院生命医科学研究科アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授(以下敬称略、米井)、西川スリープマスターの富下瞳さん(以下敬称略:富下)にお話を伺うと、上質な眠りと免疫力アップの深い関係が見えてきました。
富下「まず免疫力ってなに? というところなのですが、”自分のベストな体調に回復させてくれる力”が分かりやすいかと思います。回復力があれば、風邪などのウィルスにかかっても少しの体調不良で済み、力を強化していけば跳ね返すこともできるかもしれない。そのため新型ウイルスが流行中の今、免疫力アップが注目されているのです。」
米井「睡眠不足や睡眠の質の低下があると、免疫力は確実に低下します。アンチエイジングの観点からも睡眠不足による様々な体調の変化が生じます。たとえば、太りやすくなる、血糖値があがる、心身のストレスが溜まる、などです。睡眠の障害がいくつもの老化原因になってしまうことが研究でも実証されています。」
友野「免疫力=睡眠力と考えても良いと私は思っています。睡眠中には体や脳が日中に受けた疲労やダメージをリカバリーする働きが果たされるためです。たとえば、残業で午前様帰りになったしまった日があるとしましょう。そういうときでも、身体のリズムを崩さないように起床時間を一定にする、寝坊してもプラス2時間までに留める。そして太陽の光を目に15秒間入れるなどケアをするだけでも、体調の違いを感じられると思います。」
富下「先生方のお話を踏まえ、免疫力を高める質の良い睡眠。それは、寝始めの3時間をいかに深く眠れるかにかかっています。この3時間をとても深く眠れた時、質の良い睡眠がとれたと思っていいかもしれません。西川では入眠儀式と呼ぶほど入眠の大切さを伝えています。30代の女性はとくに体調変化に悩まされる世代。筋トレやヨガなどの運動に加え、ぜひ睡眠の質を見直して、ケアしていくことをおすすめしたいですね。」
2.西川スリープマスター直伝・上質な睡眠環境作り
免疫力アップと睡眠の関係を学んだところで気になるのが、上質な睡眠を作る環境。寝具の老舗でもある西川本社にて、睡眠のスペシャリストで資格取得者・スリープマスターの富下さんと神吉理沙さん(以下敬称略:神吉)が今夜から実践できる、特別な入眠儀式について教えてくれました。
神吉「はじめに睡眠のサイクルについて知識を入れておくと、自分に必要な環境作りが自然と見えてきます。2つのホルモンについて知ると分かりやすいでしょうか。」
富下「そうですね。主に日中の活動時に分泌される通称幸せホルモン・セロトニンは14~15時間で、今度は眠気を誘発させるホルモン・メラトニンに切り変わると言われています。たとえば7時起床なら、メラトニンは21~22時には出ます。このメラトニンが出るタイミングに合わせて、メラトニンを壊さない環境を整えていくことが大切です。」
富下「メラトニンは、眠りを導くホルモンなので、携帯電話のブルーライト、蛍光灯など白く明るい光、テレビの明るさなどを浴びると、今は朝かな?と脳が勘違いしてしまい混乱状態で眠れなくなってしまいます。なので、光は大切。就寝の30分前~1時間ごろから、照明の調光機能にあるオレンジ色(間接照明)に変えるだけでも違います。また、就寝中は真っ暗が理想です。」
神吉「眠る前に考え事をするのも注意が必要ですよね。脳が活発になって眠れなくなります。気になっている仕事やプライベートのことは潔く断ち切って入眠に集中する。考えすぎると携帯をいじりたくなってしまうことにも繋がってしまいます。」
富下「スマホはせめて30分前には手に取らないようにしたほうがベスト。運動で言うと、バイラ世代の女性たちは、夜に筋トレやランニングなど行うことがあるかもしれません。ですが、メラトニンのことを考えると自分なりの入眠儀式で眠りモードに切り替える時間が必要。ヨガや瞑想、アロマなど、オレンジの光の中で落ち着いた心を整える環境作りを取り入れてみてください。」
3.実用的でキュートな睡眠アイテムはコレ!
西川には、女性目線で考えられたキュートな寝具アイテムが大充実!
富下「質の良い睡眠を得るためのグッズは必要不可欠。弊社では、インテリアにも馴染み、かつ機能的にもすぐれた女性向けの睡眠グッズがあるんです。」
富下「一つ目に、おすすめなのが空気調節機能付きで自分好みの抱き心地に調整できる”ダクネル”です。横向きの寝姿勢って、実は体への圧がかかり負担が集中しやすい状態なので、抱きまくらで圧を分散させてあげるとより良い眠りをサポートしてくれます。」
神吉「このように空気口をプッシュするだけで、空気の出し入れができて調節できるんです。口で膨らませなくていいのでラク!全身用と上半身用があるので、上半身用はデスクでも使いやすいです。」
富下「抱きまくらは、いびき対策としても有効。クッションタイプがお好みでしたら、医師がすすめる抱きまくらもありますよ。こちらは、累計430万個出荷した大ヒットシリーズ。横向きの理想的な寝姿勢を追求したもので、医師との共同開発。寝心地が最高です。」
神吉「睡眠に美容も加えたいなら、弊社の女性社員が考えた美容睡眠ブランドnewmine(ニューミン)の枕はぜひチェックしてほしいです。」
富下「睡眠は一日の中でも多くの時間を使っているのですが、そのときに横向きで寝ていると肌に圧がかかります。肌は刺激を受けるとメラニンが生成されて、継続的に圧力などのダメージを受けるとターンオーバーが正常に行われずシミの原因にも。この枕は就寝中にかかる頬への圧を約50%軽減、まさに美肌のためのまくらです。」
神吉「このようにフェイスラインに合わせてLラインパッドというクッションのようなもので調節できます。わざわざ店舗に行かなくても、アプリでフェイスラインを測定して、分析、注文。自分のためだけの枕を作れるので忙しい女性にも最適です。もちろん、ピローケースもかわいいピンクとホワイトの2色展開。」
富下「最後におすすめなのが、入眠儀式でお話した香りについて。香りは、上質な睡眠をとる上で私たちを助けてくれるアイテムになります。弊社では香りをお手軽に楽しめるアロマスプレーもご用意しています。」
(左から、slow morning、in the twilight、ルームリネンウォーター各¥1500、エッセンシャルオイル各¥1800)
富下「香りがダイレクトに鼻についても、眠りの妨げになるのでまくらの片側(右or左)にふんわりかけるのがおすすめの使い方です。鼻が香りに疲れてしまったら、香りをつけないでお休みください。」
富下「睡眠のメカニズムを知って、アイテムに投資。これで睡眠ケアと免疫力アップはばっちり。ウイルス、仕事、プライベートなど不安な日々が続きますが、ぜひ睡眠を見直して美も免疫力もゲットしてくださいね。」
撮影/細谷悠美 取材・文/高橋夏果