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【やみくもシミケアから透明感への道】どうしてシミができるの? シミの基本Q&A

日頃のスキンケアの効果に半信半疑の人は、これまでやみくもにシミケアをしてきたのかも。原因をきちんと知って自分に合ったケア方法を見つければ、パッと晴れやかな透明感へ! まずはシミに関する基本のQ&Aを教えます。

教えてくださったのは
髙瀬聡子先生

髙瀬聡子先生


皮膚科医。ウォブクリニック中目黒総院長。肌悩みやエイジングの原因&ケア法、コスメ選びのわかりやすいレクチャーが評判。

Q.どうしてシミはできるのですか?

A.そもそもメラニンは、紫外線でDNAが傷つかないように細胞の核を守る黒い日傘のようなものなのです
シミは、メラニンという黒い色素の集合体。メラニンができるのは、紫外線などの刺激で細胞の心臓部である核が傷つかないよう守るため。細胞内で「日傘」の役割をするのです。メラニンを含む細胞は、役目を終えれば本来アカとなってはがれ落ちるのですが、年齢とともに代謝が下がると、とどまってシミに。事実小学生にシミがないのは、メラニンが生まれてもはがれ落ちているからなんです。

「透明感」

Q.シミができる仕組みについて教えてください

A.外からの刺激活性酸素が発生→情報伝達物質を刺激→メラノサイトに指令→メラニン生成→メラニンがたまると可視化され“シミ”と認識
紫外線を浴びたり、摩擦刺激が続いたりすると、エンドセリンやプロスタグランジンといった情報伝達物質が出動します。そして基底膜にあるメラニン工場、メラノサイトに「メラニンをつくれ!」の指令を出します。指令を受けたメラノサイトは、メラニンの材料チロシンに、チロシナーゼという黒くなる酵素をふりかけ、メラニンが完成。これを手のようなところから表皮細胞へとどんどん受け渡し。メラニンが表皮細胞にたまり、シミになります。

《プロセス 1》

《プロセス1》
肌が紫外線や摩擦による炎症を感知したりすると、細胞の核を守るため情報伝達物質が分泌される

《プロセス 2》

《プロセス2》
情報伝達物質はメラノサイトに「メラニンをつくれ」という指令を。チロシンというメラニンのもとが生成される

《プロセス 3》

《プロセス3》
チロシンにチロシナーゼという酵素が作用しメラニンに変化。メラノサイトから表皮細胞に渡され、たまるとシミに

Q.くすみって何ですか?

A.メラニン、角質肥厚、乾燥、血行不良により見た目の透明度が下がった状態のこと
くすみは、にごった湖のようなもの。微生物や巻き上げられた湖底の砂などで透明度が阻害されるように、複数の要因が重なって起こります。紫外線や摩擦などでできてしまったメラニンと、肌表面の角質が分厚くなることで透明感を阻害。またお手入れ不足や肌不調による乾燥でも肌はにごります。さらに運動不足、睡眠不足、ストレスなどで血行不良になると、血色が透けて見えずくすみます。

Q.透明感がある肌とは、具体的にどんな肌ですか?

A.視覚的に邪魔するものがなく、潤いがあり、常に新しい細胞に入れ替わっている
透き通った湖のように、視界を邪魔するものがないと肌の透明感がアップ。肌の生まれ変わりがスムーズで、メラニンを含む細胞がアカとなってはがれ落ち、みずみずしい細胞をキープすれば透明感のある肌に。適度な運動や充分な睡眠で成長ホルモンがしっかり分泌され、真皮の毛細血管の血流がよければ、内側から潤いが供給。生き生きとクリアな肌に見えます。

Q.美白有効成分って何ですか?

A.「メラニンの生成を抑え、シミやソバカスを防ぐ」成分として厚生労働省に認められている成分のこと
美白の効果効能が認められた医薬部外品に配合されている成分。厚生労働省に認可されるには高いハードルが設けられているため、現在、美白有効成分は20種類弱しか存在していません。どれもエビデンスが取れた成分ではありますが、人によって効果を感じる、感じにくいの差があるのは、シミができる仕組みの、1に働きかけるのか、2に働きかけるのかの違いにもあるようです。

代表的な美白有効成分

トラネキサム酸
情報伝達物質プロスタグランジンをブロック。抗肌荒れも

コウジ酸
チロシナーゼの活性化を促す銅イオンを奪い取る

ナイアシンアミド
メラニンをメラノサイトから表皮細胞に受け渡すのもケア

ビタミンC 誘導体
チロシナーゼを抑制。できてしまったメラニンを淡色化

4MSK
チロシナーゼの活性を抑え、たまったメラニンを排出

カモミラ ET
情報伝達物質エンドセリンをブロック。カモミールが原料

美白有効成分は主に2つの効き方が

美白有効成分は主に2つの効き方が

❶メラニンをつくる指令を出す物質をブロック
・トラネキサム酸
・ナイアシンアミド
・カモミラET
情報伝達物質をブロックするタイプの美白有効成分には、抗炎症、抗酸化作用もあり、乾燥肌やゆらぎやすい肌の人にも効果を感じやすい傾向に

❷メラニンに変える物質「チロシナーゼ」をブロック
・ビタミンC誘導体
・コウジ酸
・4MSK
チロシンをメラニンに変える酵素、チロシナーゼに働きかけるこちらのタイプは、もともと抗酸化力も備わっている肌に向いている傾向が。ビタミンC誘導体は1の働きも

「透明感」2

Q.シミケアって、セルフケアで効果が出るものですか?

A.今の進化したコスメは本当に結果が出ます。でも、30代からは生活習慣も大事になってきますよ
最近は美白有効成分だけでなく、シミをつくらせず透明感をアップする様々な仕掛けがされたアイテムぞろい。ベースとなる肌の基礎体力もしっかり底上げしてくれます。さらに適度な運動と良質な睡眠、ビタミン、ミネラル、タンパク質や発酵食品など、バランスのとれた食事に気をつかえば、よりハイレベルな透明感を目指せます。

イラスト/Green K 取材・原文/小田ユイコ ※BAILA2023年6月号掲載

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