奥の奥まで潤いを届ける!スゴ技な化粧水BEST4【アラサー肌がキレイになる化粧水④】
化粧水はスキンケアの最初におこなうなんとなくの儀式……なんて思ってない? そうだとしたら大間違い! 最新テクノロジーを搭載した今どき化粧水は、もっともっとすごいんです。ちゃんと選んでちゃんと使えば、肌が根底から変わる化粧水。その実力をじっくり解説。
花王のエストはとにかくなじみのよさが秀逸!「角層を潤わせるために、細胞間脂質と角層細胞内のすみずみまで水分を行き渡らせる"浸透 ルート"を形成させます。細胞間脂質は水分と油分が交互に層を作っているので、外部から水分はなじみにくいのですが、pH値を調整する技術などで潤いの通り道を広げるのです。また肌はきめをつくっている皮丘と皮溝があるため、傾斜により皮溝へと化粧水が流れやすいんです。これも表面張力を低くすることで肌なじみをよくし、皮丘部分までしっかり潤わせる処方を目指しました」(花王 スキンケア研究所 稲葉さやかさん)
コスメデコルテが着目したのは人によって差がある潤いを抱える能力。「潤いを抱える能力が低い肌は、角層が未熟なまま押し上げられています。そのため未熟な角層同士がくっついてしまって、本来、角層と角層の間を埋める細胞間脂質を貯蔵するスペースが少なくなっていたのです。これでは潤いを抱える能力の低下は防げません。そこで、この細胞同士をくっつけてしまう因子を代謝させる働きをサポートして、理想的な角層の構造に近づけ、肌本来が持つ潤いを抱えてとどめる能力を高めるのです」(コスメデコルテ 薬効効能研究グループ 猪又 顕さん)
資生堂が新たに発見したのは赤ちゃんの肌に特別に多く存在するアミノ酸、ベビーアミノ 酸。「0.02mmしかない角層ですが、細胞と細胞をかっちりと細胞間脂質が埋めることで内 部からの水分の蒸散を防いでいます。ところが、蒸散防止のバリアは紫外線やストレスなどにより簡単にくずれてしまうものなのです。 このバリアがくずれたままではいくら水分を外から与えても、ざるに水を注ぐようなものでなかなか改善されません。潤いの貯蓄のカギとなるベビーアミノ酸により、肌の保水バリア機能を守り、乾きづらい肌に導きます」(資生堂リサーチセンター 東條洋介さん)
水分と油分を極限まで微細にするナノエマルジョン化にこだわったのはタカミ。「角層は真皮から徐々に形を変えて最表層に上がってきたもの。健康な角層にするためにはその前段 階の細胞を健康に保たなくてはなりません。 そのためには肌内に潤いや栄養を巡らせることが重要。この化粧水は表皮を構成するアミノ酸系成分や水分を巡らせるための通り道を作る成分などの配合で、潤いが巡りやすく、とどまりやすい状態に。また健康な肌はバリア機能が高いため、はじかれずに肌深部に潤いを届けられるようナノエマルジョン化しました」(タカミ 製品開発 冨樫めぐみさん)
同じスキンケアをするでも、そのアイテムの役割やテクノロジーを正しく理解して使うのと、ただなんとなく使うのでは、仕上がりやモチベーションに大きな差が! いまの肌を変えたい、向上させたい……と思うなら、コスメ知識を蓄えて、正しくきちんと使いましょ♡
撮影/ケビン・チャン スタイリスト/タカシバユミ 原文/平 輝乃 取材協力/花王 文/前野さちこ