こんにちは。スーパーバイラーズの坂本愛です!
だんだんと秋めいて、過ごしやすくなってきましたね。
今日は、そんな秋の夜に読むのにぴったりな本を紹介したいと思います。
ユナイテッドアローズ(UA)の創業者である、栗野宏文氏の初めての著書「モード後の世界」という本です。
ファッション業界は、芸術とはちょっと違ってビジネス的な側面があるので、ファッションという軸ではもちろん、ビジネス的な観点からも楽しめる一押し本です。
次のトレンドは社会風潮の中にある
私もいつも不思議なのですが、毎年アップデートされているファッションを見ていて、こうしたトレンドや流行りをどんな風にファッション業界の方たちは1年前に予測しているのだろうと不思議に思いますよね。
「次はどんなファッションや物事がトレンドになるのだろう?」という不変の問いに、本の中で栗野さんは「社会潮流の中から導く」と書かれています。
社会の流れを読み解き、人々の心を予測して、ファッションのトレンドを生み出していくというのは、読みながら面白いなぁと純粋に感動しました。
ファッションの裏側を垣間見ると、さらにおしゃれが楽しくなりそうです。
日本はファストファッションが成功しない国
本書によると「日本は、安価であっても深くてアツい文化がある」とのこと。
100円ショップにしても、コンビニのオリジナル商品にしても、あらゆる工夫が凝らされていて、
低価格という条件でベストのものづくりをする傾向がある。
そのため、安いからといって大量に買って、買うことによってストレス解消をするという人が少ない。
一方で海外では、欲求不満の解消を目的として、買い物をする人が一定いるので、服というカテゴリーにおいてファストファッションが発展したとのこと。
日本は、爆買いだけでは満たされないという人が多くて、購入すること自体が目的ではなくて、
服を買って、既存のものと組み合わせながら着こなして。自分がハッピーになりたいという欲求がある。
なんなら、販売員ともコミュニケーションをとって購買体験自体を楽しみたいという欲求もある。
日本女性たちの欲求というのは掘り下げると、すごく面白いし、それによって様々な文化が根付いてきたのだなと思います。
昨今のSNSで、ユニクロの購入品紹介や既存のものとの組み合わせ紹介が大人気なのもすごく日本ぽくて、面白いなと思います。
また別の視点でファッションを楽しめる良本ですので、ぜひ涼しい夜に読んでみてくださいね!
(アマゾンリンク)モード後の世界