スタイリスト辻直子さんは、その日のコーディネートを組むときには必ずコートから考えるのだそう。辻さんのコートへのこだわりや素敵に着こなすコツなどを教えてもらいました。ひとつ上の着こなしを目指すべく、コート大好きな辻さんから学んでみよう。
COAT:CYCLAS
KNIT:DRAWER
TIE:Charvet
PANTS:KORAL
BAG:Bottega Veneta
BOOTS:SIGERSON MORRISON
【STEP1】まず、軸となるコートを決める。今季のお気に入りは「シクラス」の真っ赤なダブルフェイスのロング丈
▶イメージしたのは
’50〜’60年代のパリの上流階級のようなクラシカルでエレガントなムード
【STEP2】次はコートのイメージに寄り添う靴をピックアップ
▶このコートなら
エレガントさを後押しする黒スエードのニーハイブーツ
【STEP3】さらに、コーディネートの方向性を決めるキャッチーな小物を足す
▶このコーデなら
シャルベの黒いリボンタイで華を盛って
【STEP4】そのほかはシンプルに白と黒ですっきりまとめて完成
冬の街に映える赤。モノトーンでドラマチックに
「イメージを広げ、ムードをつくってくれるコートが着こなしの核になります」
冬、真っ先に手にするのはやっぱりコート。朝、出かける前にコーディネートを考えるときも、まず最初に頭に浮かびます。どんなテイストで着たら面白いか、こんな小物も似合うかも? コートを手にすると着こなしのイメージが自然と広がります。コートって、それぞれテイストとムードがある。一つ一つ、“個”を持っているんです。それを、自分との組み合わせでどう見せていくか。コートは私にとって、着こなしのアイデアを広げる大切なイメージソースでもあるんです。
辻さんへコートと着こなし5つの質問【COAT STYLE Q&A】
Q.辻さんは、毎年何枚くらいコートを買い足していますか?
A.4〜5枚くらいかな?
Q.154㎝と小柄な私。マキシ丈コートを着たいけど難しくて悩んでいます
A.ブランドによってコートの丈ってだいぶ違うんです。いわゆるマキシ丈ではなく“ちょっと長めの丈”を探してみては?
Q.コートから出るパンツやスカート丈のバランスのマイルールはありますか?
A.特にないです。シーズンごとに変わってくるものなので、決めていません。今なら長めボトム×長めコートもアリですよね
Q.辻さんは、どうやってその日に着るコートを選んでいますか?
A.気分と、気候です。特に、天気が悪い日や暗い日は、明るい色を選ぶことが多いです
Q.日々のコートのお手入れは?
A.クロゼットにしまう前に、必ずひと晩お風呂場に吊します。ニオイや汗対策にもおすすめ。焼肉屋さんでは、大事にしているコートは持参したゴミ袋にしまうことも(笑)
これも好き!OTHER IDEA
【STEP1】冬に映えるやさしい白も
シンプルなリバーコートは私にとって“肌着”みたいな感覚で何枚もそろえたくなる。これはウィム ガゼット
【STEP2】今年夢中なのはロングブーツ
ロングブーツは、長い丈のコートに合わせたバランスも素敵。こちらはネブローニのもの
【STEP3】冬こそ楽しめるアクセント小物
マルニのニットバッグに、EVERYDAY I LIKE.のアームウォーマー。キャメルのコートなら、こんな小物も
撮影/阿部裕介〈YARD〉(人)、さとうしんすけ(物) ヘア&メイク/佐々木貞江 構成・原文/内海七恵〈BAILA〉 ※掲載のアイテムはすべて辻さんの私物です ※BAILA2019年12月号掲載