桐谷美玲と大政 絢は「もう人生の約半分、一緒にいるよね」と笑う長いつきあいの二人。だけど実は誌面で対談するのは今回が初めて。それぞれライフステージの変化を経た2人が、30代に求めるものとは?
《桐谷美玲×大政 絢》15年目のファーストトーク
《美玲×絢の初対談》10代→30代
10代で出会い、濃い時間をともに過ごし、30代になった二人。今振り返る“あの頃”、お互いの変化や心の進化、“これから”のコト。
ライフステージの違う友達からは学びがたくさん。それを楽しむが勝ち‼
――お互いのライフステージが変化した今も仲がいい二人。友情を保つために意識していることはあるのか、それも気になるところ。
美玲 正直、私は意識したこともなければ、友達関係に関しては、何かが変わったと感じたこともなくて。もしかしたら、絢には気をつかわせてしまっているのかもしれないけど。
絢 大丈夫、私も同じだから(笑)。周りの友達が次々と母になっていくと最近は自分が親戚のおばさんになった気持ちで。友達の子どもはみんな可愛いし、一緒に過ごす時間はいつだって楽しいし。たまに「子どもが熱を出した」って予定がキャンセルになってしまうこともあるけど、それはきっといつか自分も経験すること。そう考えると、環境の違う友達から学ぶことはたくさんあるんですよね。「イヤだな」と思うどころか、私にとっては興味深いことだらけで。
美玲 好奇心旺盛で、どんな状況も興味を持って楽しんでくれる。それも絢の素敵なところだよね。
絢 自分の周りにいる人を大切にしたいって思いもあるのかもしれない。30歳になった今、手に入れることができたと感じるものは人とのつながり。それが私のいちばんの財産だと思っているから。
美玲 大人になってからも友達はできるけど、時間をかけて築いた友情や信頼はそう簡単には手に入らない。何ものにも代え難いもの。だからこそ、私にとっても10代からの友達って本当に大切な存在。そう思っているからこそ、絢の言葉、すごく嬉しい♡
人生の転換期だからこそ周りの言葉より自分の気持ちを大切にしたい
――美玲31歳、絢30歳、30代に突入したばかりの二人。「周りの年上の女友達から“30代は楽しいよ”ってずっと聞いていたから。今、すごくワクワクしている」と笑う。これから、どんな時間を過ごしたいと思っているのだろうか。
絢 10代は「こうなりたい」「ああなりたい」という夢がいっぱいあって。未来がキラキラと輝いて見えた。そして迎えた20代は現実の壁にぶち当たったり、悩んだり、大変なこともあったけれど、その経験が次につながるんだってことを学べた。30代はまだまだ見えないことも多いけど、今まで頑張ってきた分、ゆとりを持ちながら楽しめたらいいなって。仕事もプライベートも充実した日々を過ごせたらいいなと思っていて。
美玲 それ、すごくわかる。私も10代、20代は激動の時代だったから。今は安定が欲しい(笑)。激変とかはもう充分すぎるほど経験したから。30代は“凪”希望(笑)。
絢 美玲らしい答え(笑)。ちなみに、31歳の美玲が思う“幸せ”って?
美玲 それもやっぱり“安心”なのかな。家族だったり、友達だったり、ホッと安心できる人間関係や環境がある、それが今の私にとってはいちばんの幸せなのかも。絢はどう?
絢 私は自分を解放できることなのかな。昔と違い、それができている今は本当に毎日が楽しくて。
――最後に同じ時代を生きる同世代のバイラ読者にメッセージをお願いすると、二人からこんな言葉が。
絢 私や美玲もそうだけど、30歳前後って、人生が変化する転換期だと思うんですよね。それだけに気持ちが焦ったりすることも多いと思うんだけど。進んだほうがいいときもあれば、進まないほうがいいときもある。歩み方はきっと人それぞれ。
美玲 転換期なだけに周りから「ああしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と言われることも。そんな周りの言葉で頭でっかちになると、自分の気持ちが見えなくなってしまう。それはとても苦しいこと。大変なこともあるけど、無理せず、自分らしく。ときにはフゥッと息を吐き力を抜いて……一緒に楽しい30代を過ごしていきましょう♡
ホッと安心できる場所がある、それが今の私の幸せ(美玲)
〈美玲〉カーディガン¥30800・パンツ¥41800/キャバン 代官山店(キャバン) ブラトップ¥17600/エイチ ビューティ&ユース(ラス)
〈絢〉ワンピース¥49500/トゥモローランド(ボーメ×トゥモローランド) ネックレス¥90200/エスケーパーズオンライン(ソフィー ブハイ)
撮影/YUJI TAKEUCHI〈BALLPARK〉 ヘア&メイク/笹本恭平〈ilumini.〉 スタイリスト/辻 直子 取材・原文/石井美輪 構成/三橋夏葉〈BAILA〉 ※BAILA2021年6月号掲載