素敵先輩は自身の魅力を体現するかのような名品を持っているもの。いつかは一生ものを手に入れたい・・・そんな人は、素敵先輩の愛用品や一生ものとの出会いのエピソードを参考にしてみて。ライター東原妙子さんは、保守的にならずフィーリングで選んだものこそ長く使えるのだと語ります。
ライター 東原妙子さん
ライターだけでなく、広告やアパレルブランドのディレクションも手がけ、ファッションエディターの枠を超えて活躍。飾らないスタイルと人柄も人気。
とりあえず、の安心感より自分に似合う色や形、フィーリングを大切に
気軽な買い物ではないのでいろいろと考えてしまうかもしれませんが、私はデルヴォーのバッグのように意外とフィーリングで選んだものが長くつきあえるものに育っているんです。「とりあえず黒なら使えるかも」というように保守的になりすぎると、スタイルに合わせたときに退屈に見えてしまったり結果、あまり活躍しないなんてことも。あとはブランドの成り立ちを学ぶと“もの”の本当の魅力が見えてくるので、知ったうえで選ぶことも大切にします。
【東原さんの“語れる一生もの”】
20代
エルメスのケリー
母から譲り受けたケリーバッグは“一生もの”の価値観を教えてくれた存在。若いころはネイビーがまじめな感じで使いこなせず、30代からデニムなどのカジュアルに活躍するように。
ニットワンピ+レギンスに、ケリーバッグ。カジュアルな着こなしの引き締め役として投入しています
30代前半
エルメスのストール
エルメスのストールは、いろんなふうに使えてシーズンレス。好みの色柄を見つけたら「出会い」と思い購入。
ハムのブレスレット
ハムは30代でスタイルがベーシックになり、きかせるブレスレットが欲しくなって。
いぶしたようなシルバーリングと好相性。ブレスのゴールド使いがほどよいアクセントに
38歳ごろ
デルヴォーのブリヨン
何年も欲しくて、このシーズンカラーが登場したときに「これだ!」と購入。赤みを帯びたオレンジは、ほかのアイテムでもよく選ぶ“自分に似合って気分が上がる”定番色なんです。
40歳
カルティエのタンク アメリカン
仕事でカルティエのタンク時計にふれ、その魅力をあらためて実感。40歳の記念にと購入しました。ベルトはカルティエの王道色のネイビー。ずっと色あせない魅力を感じています。
東原さんが思う一生ものとは…
●母から受け継いだケリーバッグに教わったエルメスの永遠性
●定番の色や形にとらわれず自分に似合うを優先
●ブランドの歴史や成り立ちを知って、“ここならでは”のものを選ぶ
撮影/西原秀岳〈TENT〉 取材・原文/櫻井裕美 構成/山岸成実・渡辺真衣〈BAILA〉 ※すべて本人私物のためブランドへのお問い合わせはお控えください ※BAILA2020年1月号掲載