スタイルがある人の、素敵な出会いとは一体どんなものなのだろう。スタイリスト辻直子さんが30代で出会った一生ものの服&小物、それにまつわるストーリーをご紹介。今回は、辻さんが日常シーンで使いやすいというワンピースやバッグをピックアップ。
sacai《サカイ》
ユニークが詰まった、夢が広がる非日常な日常着
「お姫さまみたいなドレスは着られなくても、日常に少し夢を与えて気持ちを高揚させてくれるのがこのサカイのロングドレス。サカイというブランドの面白さとロングドレスの華やかさがうまく融合していて、街中で着たときのバランスもふと自然と溶け込みモダンに見える。いつも刺激をくれるブランドです」
One-piece/sacai
Shoes/THE ROW
ジュエリー
何年かに一度、集中的につけたくなるもの
「ジュエリーは一生ものだと思うのですが、私の思う一生ものって毎日つけるというより何年かにある一定期間、ものすごくつけたくなるようなものなんです。去年は写真にも写っているタイヤックが数年ぶりにブームでした。そういう距離感のジュエリーこそが長いつきあいになっていくんだなと思います」
Pendant,Earrings,Ring(右)/Marie-Hélène de Taillac
Ring(左)/HARRY WINSTON
Bangle,Bracelet/CAROLINA BUCCI
CHANEL《シャネル》
実用性とデザイン性を両立する、素晴らしい傑作
「表立ってCCマークがあしらわれておらず、そしてデザインはモダンで、溶け込み上手。いい意味でブランドが押し出されていない、だけど機能性の高さなどココ・シャネルの精神はきちんと反映されている。アイコニックだけど、さりげない『2.55』は面白いアイテムだなと手にするたびに感じさせてくれます」
Bag/CHANEL
Tops/LEPSIM
Short pants/No brand
リゾートドレス
嫌いになる理由が見つからないエターナルな魅力
「実は最も大量に持っているかもしれないのがこの手のドレス。ひと目で恋に落ちて買うことも多く、嫌いになる理由がないからどんどん増えています。不思議なことに着る場所や気候などがあまりに限定されている服って、流行り廃りにほとんど左右されない。カラフルで可愛らしいコレクションはクローゼットの中の癒しです」
One-piece/SAYAKA DAVIS
バスケット
どんなときにも何にでも。まさにエコバッグ的存在
「自分との相性のよさを感じるのがこのかごバッグたち。荷物量を気にしなくていいし、気をつかわず扱えて、着こなしとチグハグになることがない。なんならなっていたとしてもいいぐらい。器量があって身近な、私にとってエコバッグのような存在です。相性のよさも長くつきあう秘訣のひとつだと思います」
Bag/(右)No brand、(左)SENSI STUDIO
Tops/H BEAUTY&YOUTH
Short pants/No brand
Shoes/No brand
スタイリスト
辻 直子さん
本誌をはじめ、多くの女性誌、広告で活躍する人気スタイリスト。女らしさとコンサバをベースとした独自のスタイリングに長年のファンも多い。世界観あふれ、親近感も感じるインスタ@naoko.tsもぜひチェックを。
撮影/金谷章平 ヘア&メイク/菊地美香子〈TRON Management〉 構成・原文/倉田明恵〈BAILA〉 ※私物につきブランドへのお問い合わせはご遠慮ください ※BAILA2021年6月号掲載