ファッションプロ&おしゃれ好きの「チームBAILA」が大切にしている一生モノジュエリーを大公開! 出合いのきっかけ、お気に入りのポイント、愛用の理由には、それぞれの個性と審美眼が光っている。一生モノジュエリーを購入する際の参考に。
1.【シャネル、カルティエ、ブシュロン etc.】BAILA編集長が集める見目麗しいアイコニックジュエリー
BAILA本誌編集長・中川が、私物ジュエリーを公開。アイコニックな名品ジュエリーのストーリーは必見。

BAILA編集長
中川友紀
BAILAで働く30代の服を見続け今年で14年。好きなのは、野球を観ること、本を読むこと、泳ぐこと。陸での運動は苦手だけれど、毎月近所のプールで5キロ以上泳ぐのがマイ・ノルマ。
タイムレスなアイコンジュエリーは、欲しいと思った時が買い時!
シャネル「ココ クラッシュ」、カルティエ「トリニティ」、ブシュロン「キャトル」

「名品ジュエリーは、本当にタイムレスでシーンも選ばないと実感しています。ブシュロンの『キャトル』、カルティエの『トリニティ』、シャネルの『ココ クラッシュ』は、誰もが認めるアイコニックなコレクション。どれもこの1〜2年で購入したものですが、一緒に年齢を重ねておばあちゃんになっても、きっとずっとつけられる。育てていくことが楽しみな逸品です。
実は個人的に、30代はジュエリーから離れていた時期でした。子育てに追われて、自分のための一生モノに目がいく余裕がない時期だったように思います。多忙な毎日のなかで、失くしてしまったジュエリーもいくつかあります。けれど、アイコンジュエリーはいくつになっても待っていてくれるし、自分が欲しいと思った『今』が買い時。40代、50代と歳を重ねても身につけるときめきは無くなりませんから、衝動買いしてもきっと大丈夫(笑)。それが時を超えて愛されるアイコンの、色褪せないデザインの力だと思います」。
2024年のマイルストーン、ブシュロンの「キャトル」と、カルティエの「トリニティ」リングを主役に

「2024年、100周年を迎えて鮮烈なスクエアフォルムが登場したカルティエの『トリニティ』。クッションリングはカバーの撮影で一目惚れして購入して以来、デイリーに欠かせない存在になっています。3つのカラーのゴールドが重なるデザインは100年経っても色あせないパーフェクトなバランス。それをさらに革新的なシェイプでアップデートしている。私はクラシックモデルを中指につけていますが、選ぶボリュームや指の位置で、それぞれの個性が現れるのがいいですね。つける人によって印象が変わるので、誰かとかぶったとしても気にならない。
そして、昨年、パリのヴァンドーム広場のブシュロン本店を訪れて購入した『キャトル』リング。様々な色の組み合わせがある中で、ダイヤモンドをあしらったブラウンの『キャトル クラシック』を選びました。カルティエのトリニティと別の手につけていますが、スリーゴールドともバランスがよく、モダンな印象になります。お店の方とも相談して、こちらは薬指のサイズに。成人した子どもと久々に訪れたパリの旅行の記念として、一生の思い出も一緒に残してゆけます」。
"ごほうび"シャネルの「ココ クラッシュ」と、"復活"したティファニーのダイヤモンド

「シャネルのエレガンスをぎゅっと閉じ込めた『ココ クラッシュ』のブレスレット。作家・三浦しをんさんのBAILA巻頭でのエッセイ連載を長年担当しているのですが、2024年春にその連載をまとめた2冊目の単行本『しんがりで寝ています』が刊行されました。それを記念しての、自分へのごほうびです。
リングをはじめバリエーションが豊富な『ココ クラッシュ』ですが、ショップに行く前からより細身になったブレスレットの新作を買おうと決めていました。サイズはXSから揃い、ゴールドのカラーも3色。ダイヤモンドのありなしでも印象が変わるので、お店でいろいろ試着しました。そんな自分に似合うものを探し当てるショッピングの時間も醍醐味です。選んだベージュゴールドはシャネルのジュエリーらしい上品なニュアンスカラー。メゾンを象徴するキルティングモチーフにダイヤモンドのさりげない輝きも、身につけていて気分が高まります」。
「ティファニー ルシダ」ネックレス

「一粒ダイヤモンドのネックレスは『ティファニー ルシダ』コレクション。紹介したジュエリーは最近のものがほとんどですが、これは20代後半に購入しました。エンゲージリングと同じデザインです。ここ数年はゴールドが気分であまりつけていなかったのですが、ほどよくシャープなオクタゴンシェイプは実はどんな服にも合うし、「こんなにいい一粒ダイヤを持っていたではないか!」と改めてダイヤモンド&プラチナのクラシックな魅力に気づいて復活(笑)。冬はタートルに、これからの季節はシャツの胸元などに合わせて楽しみたいと思っています。
振り返ってみると、ジュエラーの伝統とセンスが凝縮されたマスターピースは、たとえ少し離れる時期があっても、また新しい気持ちで付き合っていくこともできる。流行りすたりとは関係なく、一緒に歩んでいけるものですね」。
アイコニックジュエリーに寄り添う、humの華奢リングたち

「『トリニティ』も『キャトル』も、存在感のあるジュエリー。ひとつつけるだけでも素敵だけれど、レイヤードしてこそ自分らしさが出ると思います。どんなふうにコーディネートしてもミスマッチにならない懐の深さも、アイコンならでは。
私が普段づかいで長く愛用しているのは、日本のジュエリーブランド、humの繊細なゴールドリングのコレクションです。ヴィンテージライクなゴールドの色味が合わせやすく、洗練されたムードになります。色石のリングと、ミル加工の細身のリングはもともと重ねづけしやすくデザインされたもの。間に挟んでいるねじりデザインは、リングを自分で制作するワークショップに参加して、自分で形つくった世界でひとつのリングです」。
撮影/宮下昌生〈hannah〉 取材・文/久保田梓美
2.【ピアジェのリング】@BAILA編集長が断捨離でも唯一手放さなかった一生名品
@BAILA編集長ギリコが、30代で購入して「断捨離後も唯一残った」ピアジェのゴールドリングのストーリーを公開。

@BAILA編集長
WEB編集長ギリコ
築地界隈に犬と暮らして20年、休日は丸の内や日本橋、銀座まで犬の散歩がてら、ぶらりぶらり。特技はビールなら何杯でも飲めること。とくにクラフトビールが大好きです♪
数十年の時を超えた、ピアジェの「ポセション リング」

「『ポセション』は、150年以上の歴史を誇るスイスの老舗ジュエラー、ピアジェの代表的なコレクション。重なり合うリングの中央が軽やかに回転するデザインが特徴的。1990年に発表され、今も世界中で愛されています。
実は私、数年前に大規模な断捨離を行い、持っているジュエリーのほとんどを手放してしまいました。手元に残して今でも身につけているのは、これがほぼ唯一のリング。ぽってりとしたボリュームのイエローゴールドで、3粒のダイヤモンドが並ぶ中央部分が、スルスルっと小気味よく回転します。
購入したのは30代の初め。それから数十年の間に、体重の増減もあったりして、一時はつけていない時期もありました。けれどダイエットに成功して、当時の体型を取り戻した今になって、改めて、持っていてよかったなと感じる宝物です」。
心に残る出合いのエピソード

「このリングに初めて出合い、手に入れた時の思い出は今でもありありと心に残っています。
30代になって、私はマンガ編集部から女性誌の編集部に異動になりました。全く畑違いの部署への異動だったので、仕事をイチから学ぶこととなり、職場の先輩や年上のモデル、タレントの方々からは、愛がありつつも厳しい指導を受ける日々を送っていました(笑)。配属されて2年が経っても、まだまだ緊張の毎日です。ある日、大物俳優のファッション撮影を終えて、帰り道を歩いていたとき、ふと目に飛び込んできたのが、光り輝く東京タワーの夜景。あまりにも綺麗で思わず見惚れました。その時に思ったのです。
"私、今までこの道を数えきれないほど往復していたのに、こんなに美しい東京タワーがそびえていることに、たった今まで気づいていなかったんだ。無我夢中で働いてきたけれど、やっと景色を見る余裕ができたのかもしれない"
そのままその足で、閉店間際のピアジェのお店に駆け込みました。ピアジェを選んだのは、当時働いていた女性誌に毎号美しいリングの広告が掲載されているのを、うっとりと眺めていたから。顔を上げて夜景を見る余裕ができた今こそ、自分のお金で買ってみよう! そう思ったのです。
カウンターで対応してくれたのは、ブロンドの髪をシックにまとめた店員の方でした。『あなたの雰囲気に似合うものを』と言って、たくさんのデザインを並べてくれたのを覚えています。高揚する気持ちに背中を押されて、私はそのとき、なんとリングを一度に2個も買いました! そのうちのひとつが、このシンプルなボリュームリングです」。
30代の自分の自信につながった、唯一無二の体験

「指にはめたときに、するりと肌に吸い付くようなつけ心地が素晴らしいこのリング。身につけるたびに、買ったときの思い出がよみがえります。店員の方が次から次へとリングを見せてくれて、試着をして鏡を見ながら彼女と相談して、ゆったりと店員さんとの会話を楽しみながら大切なジュエリーを選ぶ、贅沢な時間でした。ショップでのやりとり自体が『大人の余裕を手に入れた』と実感できた、初めての出来事だったのです。
買い物をする体験って、私は2種類あると思っています。所有したことで満足する買い物と、自分の自信につながってゆく買い物。このリングは間違いなく後者。今でも自分を奮い立たせたかったり、心を慰めたかったり、そんな特別な時に身につけます。断捨離を決行したときに、このリングだけは手放さなかったのは流行とは関係なく長く愛せるデザインなので、数十年後の『今』の自分に似合うものでもあったから。歳を重ねた自分に、いつまでも寄り添ってくれます」。
撮影/宮下昌生〈hannah〉 取材・文/久保田梓美
3.【カルティエ、エルメス、ティファニー etc.】ファッションエディターが語る“名品買い”エピソード
ファッションエディター上野真依さんの私物ジュエリーを公開。おしゃれプロならではのセンスで集められたモードなコレクションは必見。
ファッションエディター
上野真依
好きな服はワイドパンツとタイトスカート。インドア派なのに趣味は海外旅行。なぜか両極端なものに惹かれる毎日です。
カルティエ、エルメス、プラダ、ティファニー。自分に似合う名品との出合い

「ジュエリーとの出合いは、インスピレーションを感じた瞬間を大切にしています。長く価値が変わらなものだし、それどころか上がり続けていくことがほとんど。高価ではありますが、時を超えて人生をともに歩めるアイテムなので、思い切って投資することもあります。
特に、いつも身につけている腕時計『パンテール ドゥ カルティエ』は、毎日の自分を支える力になってくれています。ある取材の合間に、一緒にいた上司に『ねえ、私買いたいジュエリーがあるんだけれど……』と言われ『実は私もカルティエの時計を狙っているんです……!』と答えて、ふたりでショップを訪れてキャッキャと盛り上がりながら、それぞれの"清水買い"を楽しんだことが、すごくいい思い出(笑)。私にとって初めてのカルティエのウォッチだったのですが、本当に何気ない所作から変わることを実感させてくれました。リューズや針のブルーの深い色合いなどディテールのひとつひとつが素敵。エレガントでありつつもストイックさを感じさせる、タイムレスな本物の良さを身につけるたび、味わっています」。
手元には一期一会で購入した、エルメス「エシャペ」とプラダの「コントラリーリング」

「ファッションは、なによりも自分の心を楽しませるもの。特に自分自身の視界に入る手元は、好きなものを愛でる場だと思っています。誕生日に買ったマイ・ファースト エルメスの『エシャペ』に、ミラノの本店で購入した、プラダ ファインジュエリーの『コントラリーリング』は、どちらも一期一会の思い出深いもの。パワーをもらえる気がするんです」。
エルメス「エシャペ」

「ファッションプロの先輩方が必ず口にする『やっぱり、エルメスのシルバージュエリーこそ本物』という言葉にずっと憧れていました。けれど、自分で手に入れたいと思った3年ほど前、世界情勢の影響もあって店頭で全然見かけなくなってしまった時期がありました。何度か通いつめ、誕生日のタイミングに、『もう一度ダメもとで行ってみようかな』とショップを訪れたら、あったんです!
『シェーヌ ダンクル』シリーズの、歴史あるトグルクラスプをモダンに解釈したユニセックスなデザイン。シェイプも太さも本当に気に入りました。ワンサイズしか入荷がなく、私には薬指にしか入らないサイズだったのですが『これを逃しては……!』と思い切って購入。ボリューム感がちょうどよく、たったひとつでも手元を印象的に見せてくれる。買って大正解でした」。
プラダ「コントラリーリング」

「プラダがファインジュエリーをローンチした、というニュースを聞いたのは2022年のこと。100%リサイクルゴールド使用というサステイナブルな生産背景にも惹かれていましたが、なかなか気軽に買えるお値段ではありません。2年ほど、憧れを熟成する時間がありました。チャンスは2024年、プライベートでミラノ旅行をした時でした。円安ですし、価格がお得ということは全然ありません。けれど、ミラノのガレリア本店で買えるのならば……! その価値はきっと一生モノです。
美しい内装の本店でゆったりと見るファインジュエリーコレクション、本当に豊かな時間でした。特に、2年間欲しいと持っていた『コントラリーリング』は、プラダのモダニティを凝縮したようなデザイン。アイコニックなトライアングルにはダイヤがちりばめられ、すっきりとしたオープンデザインに、思わずため息が出ました。普段シルバーを身につけることが多く、ゴールドのエレガントさは自分にはミスマッチかもしれない、と思っていたのですが、さすがプラダ。シルバーともマッチするエッジが効いたデザインが完璧です。店内にはサイトにはなかった色石のコレクションなどもあり、正直目移りしました。けれど、同行した友人の『最初から欲しかったものにしなよ』の言葉で目が覚めました! 店員の方が『ダイヤモンドは最高の友達だよ』と言ってくれたのも嬉しかった。
もともと、スパンコールやビジューなどキラキラしたものに目がないのですが、このリングは私のヒカリモノコレクションの中でも究極。燦然と輝いています」。
アメリカ旅行で、友人に背中を押されて買った「ティファニー ハードウェア」のピアス

「『ティファニー ハードウェア』は、1960年代のアーカイブスのブレスレットから着想を得た名品。そのチェーンのモチーフをクローズアップしたような、『ラージ リンク ピアス』も、買ってよかったアイテムです。
アメリカに旅行した際、在住の友人から『せっかくアメリカにいるのだし、ティファニーで何か買ってみたら?』とおすすめされました。確かにティファニーのジュエリーはまだ持っていない、ちょっと見てみよう、という感じでお店に入ったのですが、友人もショップの店員さんも盛り上げてくれて、すっかり楽しい気持ちに。試着して『ティファニー ハードウェア』のエッジの強さとエレガントさのバランスに惚れ惚れしました」。
ティファニー 「ラージ リンク ピアス」

「それまで、耳元にはフープピアスをつけるのが普段の私の定番でした。このラージサイズのピアスは、その延長線上でつけられるシンプルさがありつつ、全身の印象がリフレッシュされるモダンな存在感。そして、唸ったのはキャッチとポストの隙のないデザイン! 継ぎ目が見えないように、滑らかに計算されたフォルムは、アメリカのジュエラーらしい合理性も感じさせて、とても新鮮に感じました。
こうして自分のジュエリーを振り返ってみると、親しい人や店員さんの言葉や、この時しかない、というタイミングに背中を押されて購入したものばかりです。見つめていると、その時の情景がよみがえってくる。モノだけでなく買い物の体験も含めての宝物なんだな、としみじみ感じます」。
撮影/三浦晴 取材・文/久保田梓美
4.【カルティエ、エルメス、スタージュエリー etc.】アラサー編集者のご褒美買いジュエリー
BAILA編集ぴらが、大切にしている一生モノジュエリーを大公開。自己肯定感を高め、モチベーションをアップする「本物」ジュエリーことはじめ。

BAILAエディター
編集ぴら
毎日ドラマチックでいたいファッション・ドラマ担当。チェック柄とカフェラテをこよなく愛する丑年です。フランスパンと美味しそうな名前のコスメは見かけたら脊髄反射で購入。猫とリスが好き。
仕事のモチベ向上に、カルティエの「トリニティ」イヤリングと「ダムール」ネックレス

「社会人になってからは自分を奮い立たせるために、自分を褒めてあげる機会が必要だ!と実感することが多いです。そこで私は、会社に入り仕事を覚え始めた20代後半から、頑張ったことに対して勝手に節目や記念日を作ってジュエリーを買ってあげることにしました(笑)。それだけでなく、周囲の人からの応援の気持ちを込めたジュエリーに支えられることも増えてきました。今回紹介するのは、そんな私の、ご自愛と自己肯定感アップのためのコレクションです」。

「まずはカルティエの『トリニティ イヤリング』。これは入社3年目になって『たまごのカラが取れたかな記念』として。『トリニティ』は、名品と言われるジュエリーの中でも特に歴史あるコレクション。初めて身につけた時、ずっと長く愛されていくものは素敵だと心から納得しました。自分にも『ずっと長く頑張れよ』の思いを込めて。黒タートルネックなど、首の詰まった服が大好きなのですが、耳元にスリーゴールドのほどよい存在感があることで、ぐっと洗練された雰囲気になります。これから年齢を重ねてゆくうちに、もう少しボリュームのあるフープにも挑戦してみたいな、と思っています。
2個目のカルティエは、アラサーに突入して『いよいよ私もBAILA世代記念』として選んだ、一粒ダイヤの『カルティエ ダムール ネックレス、ラージモデル』です。長く愛せるという目線で選びつつ、スタイリスト百々千晴さんの『カジュアルにダイヤモンドを身につける』というファッション提案にも憧れて吟味を重ねました。アジャスターがついているので、定番のタートルに合わせるときと、Tシャツなどに合わせるときで、長さを2段階に調節できるのも実用的。イエベ肌の私には、ダイヤを縁取るイエローゴールドの、格調高く深みのある色味も、しっくり馴染みました」。
祖母から贈られたパールネックレスに、マリハのチェーンネックレスをレイヤードして

「私の祖母は、瀬戸内海の因島で長年看護師をしてきた元祖ワーキング・ウーマン。仕事をして、自分のお金で、頑張ったごほうびや未来の自分を高めてくれるものを手に入れる。そんなスタイルをずっと続けてきた人で、働く私のお手本です。彼女が、私に“おさがり”としてプレゼントしてくれたのがこのパールネックレス。女性が自分で働いたお金を自由に使う、ということがまだ少なかった時代に、祖母が大切に購入したものを、こうして孫の私が引き継げるなんて、と感激しました。
冠婚葬祭にもつけられるクラシカルなデザインですが、せっかくなのでしまい込むのではなく、自分らしく活躍させたい。そう思って、手持ちのマリハのチェーンネックレスとレイヤードしてみたら、とてもいいバランスに! ほんのり黄みを帯びた優しいパールの色調と、マリハのイエローゴールドがマッチして、モダンなスクエアシェイプのチェーンとのバランスが今っぽい。普段のファッションにぴったりで、祖母のセンスのよさを引き継げたかな?と嬉しく思います(笑)。身につけていると、胸を張って過ごせる気がします」。
スタージュエリーの華奢リングに、エルメスのゴールドとマリハの色石をコーディネート

「自分へのご褒美、これは第何弾になるでしょうか(笑)? 人差し指につけているスタージュエリーのダイヤモンドハーフエタニティリングは、小さな目標を達成するたび重ねづけを増やしていけるように、細く華奢なタイプを探して出合いました。ハーフなので、将来サイズを調整することもできるというフレキシブルなところにも惹かれました。
右手薬指のリングはエルメスの『アリアンヌ』リング。ウエディングリングとして販売されていますが、さすがエルメス、軽やかで抜け感があり、レイヤードにぴったり。ファッションリングとして活躍させています。
中指のカラーストーンはマリハのリング。ブルーとグレーとグリーンの中間のような、スモーキーなカラーが見ていて癒されますし、どんなファッションにもコーディネートしやすいんです。『今日はネイルを塗れていない……』という時にも大活躍!」。
アリータのコードブレスは、料理家・長谷川あかりさんとのシスターフッドの証

「料理家・長谷川あかりさんとは、BAILAの連載と3月26日発売のレシピブック『わたしが整う、ご自愛ごはん』の編集としてタッグを組む盟友です。昨年の誕生日、彼女からプレゼントされたのが、アリータのコードブレスレット。9Kゴールドの『H』のモチーフに天然石をあしらった、洒落感たっぷりのアクセサリーです。
シンプルで、簡単で、自己肯定感の上がるレシピが得意な長谷川さんは実はジュエリーが大好き。手をよく使うお仕事だからこそ、プライベートでは手元を素敵にスタイリングしていて、私もお手本にさせてもらっているのです。
『2025年は、一緒に仕事を頑張る年、だからビジネスで使う苗字のイニシャルにしたよ』と教えてくれました。センスが良くて、ポジティブな気持ちになれる宝物です!
自分を鼓舞し、モチベーションを上げてくれるジュエリーは、自分で買っても嬉しいものですが、祖母の思い出が詰まっているもの、仕事の戦友からエールと共に贈られたものの特別感はひとしお。どちらも、私の今やこれからを支えてくれます」。
撮影/宮下昌生〈hannah〉(1~4枚目) 三浦晴(5枚目) 取材・文/久保田梓美
5.ヴァンクリラバーの15年越し♡アルハンブラ&フルーレットコレクションを拝見!
BAILA読者の「上司世代」40代のマスコミ勤務Aさんが時間をかけてコレクションしてきた憧れのヴァン クリーフ&アーペルのモチーフコレクションを紹介。
一生かけて愛し続けたい、ヴァン クリーフ&アーペルの名作ジュエリー

「ヴァン クリーフ&アーペルの『アルハンブラ コレクション』を最初に購入したのは、もう15年以上前になります。それ以来、ずっと変わらず人気で一度も古いイメージにならなかったのがとても印象的。これから先も、きっとずっと飽きが来ず、おばあちゃんになってもつけている予感がします。今ではあっという間に完売してしまったり、入手困難なデザインも多いですよね。愛し続け、こつこつと買い集めてきてよかったなと思っています。
花びらのようにダイヤモンドを重ねた『フルーレット』のネックレスも長く愛しているもの。ヴァンクリーフ&アーペルは、植物や蝶など、自然のモチーフを生かしたジュエリーがどれも本当に素敵です」。
ファーストヴァンクリは、白蝶貝の「ラッキー アルハンブラ」のネックレス

「30代前半のときに、登場したばかりの『ラッキー アルハンブラ』に出合いました。白蝶貝のバタフライモチーフで、現在販売されている『ヴィンテージ アルハンブラ』よりも少しモチーフのサイズが大きめなんです。幸運を呼んでくれそうなコレクション名と、あまり人とかぶらないデザインなので、今もよく身につけています。
白蝶貝の軽やかさは、黒いトップスによく映えます。タートルネックにひとつだけつけていても、スタイリングがちょっと華やいで上品に仕上がります」。
ダイヤモンドが華やかに輝く「フルーレット ネックレス」

「7粒のダイヤモンドを重ねて、小さな花冠を表現した『フルーレット』のネックレス。ヴァン クリーフ&アーペルでは100年近くの歴史を持つコレクションです。
普段持っているシンプルな一粒ネックレスと、それほどボリューム感は変わらないのですが、レーシーにセッティングされたダイヤモンドが繊細にきらめいて、華やかな印象になります。しばらくつける機会がなかったのですが、歳を重ねた今、この愛らしさと、肌に馴染むイエローゴールドがより魅力的に思えるようになりました。薄着の季節にも爽やかに映えますし、カジュアルにさりげなくつけたいですね。」。
ラッキーカラーと幸運のモチーフで、どんなシーンでも話が弾んだネックレス

編集ぴらがAさんの「ヴィンテージ アルハンブラ」ネックレスを試着! タートルネックニットに映えるエレガントな存在感にうっとり
「クローバーモチーフの『ヴィンテージ アルハンブラ』は、たまたま見た占いで『ラッキーカラーはグリーン』と書かれており、きれいな発色のマラカイトのグリーンを迷わず買った記憶があります。これも当時あまり人とかぶらなかったアイテムですね。ボリュームが小ぶりなので、ジャケットやタートルネックに合わせ仕事の時にもよくつけています。人と話していると『それいいね』とか『珍しい色だね』と言われることが多く、会話の糸口になりました。そういう意味では、今もラッキージュエリーとして現役です(笑)」。
母娘2代の宝物、モチーフがたくさんの「マジック アルハンブラ」

「タイガーズアイのバタフライ、カーネリアンのハート、マラカイトのリーフ、白蝶貝のクローバーを贅沢に重ねたブレスレット。『マジック アルハンブラ』のコレクションでしたが、今は販売していないデザインのようです。これだけカラフルなのに、身につけるとエレガントな雰囲気漂わせつつ、意外にカジュアルにも似合うところが、絶妙なバランスだと思います。
母もヴァン クリーフ&アーペルのファンで、もっと大ぶりな『マジック アルハンブラ』を持っていて、将来ちょっと狙っています(笑)。おばあさんになったら、じゃらっとしたネックレスをつけておしゃれをしたいなと思っているんです。
ひとつ買っても、また欲しくなる。ヴァンクリーフ&アーペルのジュエリーの輝く個性と存在感には、いつまでも魅せられます。きっと、一生のおつきあいになると思っています」。
おわりに
年齢も立場もさまざまな「チームBAILA」。それぞれのジュエリーとのストーリーは、それぞれの個性を豊かに映し出す。
大切なジュエリーは一生のパートナー。自分らしさが輝きの中に刻み込まれてゆくもの。あなたにも素敵な出合いがありますように!
撮影/宮下昌生〈hannah〉、三浦晴 取材・文/久保田梓美