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【女性のカラダ大百科】不妊治療のステップやリスクを医師が紹介

妊娠することがこんなに大変だと思わなかったという悩みを持っている人も多い昨今。不妊治療とはどういうステップがあるの?どんなリスクがあるの? 不妊治療についてのあれこれを、不妊治療の現場で活躍する医師に教えてもらいました。

回答してくださったのは

リプロダクションクリニック東京 院長 竹内 巧先生

リプロダクションクリニック東京 院長 竹内 巧先生


不妊治療の第一線であるコーネル大学生殖医療センターで長年活躍。2008年に帰国後は米国での経験を生かし最先端の不妊治療に取り組んでいる。

Q 妊娠したいと思ったらとっておくべきサプリは?

普段どおりの食生活では不足しがちな葉酸とビタミンDを補って

A 普段どおりの食生活では不足しがちな葉酸とビタミンDを補って

妊活に必要な栄養素としていわれているのが葉酸、ビタミンD、鉄、亜鉛。「最近特に気になるのはビタミンDが欠如している女性が多いこと。紫外線が気になるからというのが理由だと思いますが、日光に当たらないと産生されないためサプリメントで補うことをおすすめします」(竹内先生)

妊娠を望むなら、葉酸の摂取量は一日400〜800㎍が目安。ビタミンDの場合、個々人の不足量は個別検査が必要なものの、おおよそ4000IUが必要に。クリニック発の一日の必要量を補えるサプリメント。リプロサポート葉酸180カプセル¥3500・同ビタミンD60カプセル¥1500/リプロダクションサポート

Q 不妊治療と仕事の両立を可能にするには?

A 体外受精になると負担はさらに大。心身に配慮した病院選びが重要

体外受精になると通院回数も増え、手術などは半日がかり。厚生労働省が行った調査によると、仕事と不妊治療との両立ができず16%の人が離職したという結果も。「夜間や休日診療を行っている病院や、悩みを打ち明けられる不妊症看護認定看護師がいる病院を選ぶのも一案です」(竹内先生)

Q 不妊治療とはどういうもので、 どんなステップがあるの?

【検査】男性は精液や精索静脈瘤の検査、女性は基礎体温測定、ホルモン検査、子宮卵管造影検査、超音波断層検査などで不妊の原因がどこにあるのかを探る。費用の目安:2万〜3万円

【タイミング法】経腟超音波検査などをもとに排卵日を推定し、妊娠しやすいといわれている排卵日の前々日から前日に性交のタイミングを合わせる治療。回数の目安:3回(35歳未満) 費用の目安:1万〜2万円/3回

【人工授精】あらかじめ採取した精液から良好な精子だけを採取。妊娠しやすい期間に細いチューブで採取した精子を子宮内に注入し妊娠を試みる方法。回数の目安:5~6回(35歳未満)費用の目安:10万〜15万円/5〜6回

【体外受精】腟から細い針を穿刺、卵巣から卵子を取り出し、体外で精子と受精させる。順調に発育した良好な受精卵を子宮内に移植させる方法。35歳以上の場合、年齢または残存卵子数に応じて人工授精の回数を控え、早めに体外受精へ移行。費用の目安:20万〜80万円/1回

Q 不妊治療には、どんなリスクがありますか?

A 腹腔内出血や卵巣過剰刺激症候群などの危険性が。多胎妊娠の可能性も高まります

「より高い効果を狙う排卵誘発剤による治療を行った場合、卵巣が大きく腫れおなかに水がたまる卵巣過剰刺激症候群のおそれがあります。また、治療の特性上双子や三つ子などの多胎妊娠が増える傾向が」(竹内先生)。排卵誘発中に下腹部不快感、ふくらんだ感じ、下腹部痛があったときには医師に報告し、慎重に治療を進めていくことに。

取材・原文/東 美希 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 ※BAILA2020年2月号掲載

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