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吹奏楽×青春ストーリー『宇宙の音楽』をレビュー【バイラ女子におすすめコミック】

漫画を愛するライター・中川 薫がバイラ女子におすすめの漫画をピックアップ! 今回は、吹奏楽漫画『宇宙の音楽』をご紹介します。

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中川 薫

中川 薫


ライター。竹内佐千子著『Bye-Bye アタシのお兄ちゃん』(講談社)も◎。寄る辺ない人々を意外な視点で描く。

指先からの息吹。音を奏でる方法は、無限にある

『宇宙の音楽』をレビュー

©山本誠志/講談社

有名なトランペット奏者の父を持つ、宇宙零(たかおきれい)は、中学で吹奏楽部の強豪校に入り、一流のトランペッターを目指すも、持病の喘息のために挫折。その後、吹奏楽とは縁のない高校を選んで進学した零を待っていたのは、できたばかりの吹奏楽部だった。彼の意に反し、心は動いて……。

吹奏楽を熟知する才能を持ちながら、息を使って音楽をすることができない零。音は出せるが、粗削りなスタイルの部長・星野水音(みお)をはじめとする部員たち。零は指揮者として、バラバラな音の“息を合わせ”、ひとつの音楽に導いていく。「音楽の中でなら俺は何だってできる‼」というまっすぐな思いが指先からほとばしる姿に、読んでいる自分も演奏に参加している気分になる。

数学者・ピタゴラスは「各惑星は固有の音を発し、絶え間なく“天上の音楽”を奏でる」と語った。この『宇宙の音楽』が紡ぐ未来はどこに向かうのか。同名の人気吹奏楽曲のように激しくエネルギーを発しながら、まだ見ぬ最終楽章へと駆け抜けてほしい。

『やも男と女形』 会田薫著 秋田書店 1 巻~ 748円 

『宇宙の音楽』
山本誠志著
講談社 1巻~ 726円

喘息のため、トランペット奏者の夢をあきらめた少年・零。吹奏楽部のない高校に進学した零は、自由なトランぺット吹きの先輩、水音と出会い、ある勝負をする。

これも気になる

『うそつき婚と星月夜』  ささきさ著  小学館  1巻~ 715円

©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社


『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
荒木飛呂彦著 
集英社 935円
4月4日発売

“ジョジョ”の傑作スピンオフが装いも新たに登場
「最も黒い絵」をめぐる、極上サスペンス。高橋一生主演の映画公開(5月26日~)を控え、原作本がジャンプコミックス版&電子版で発売。全編フルカラーの底力で圧倒!

イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2023年5月号掲載

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