生物多様性と健全な生態系の保護に取り組む「カルティエ フォー ネイチャー」はユキヒョウ保護のため中国緑化基金会を支援することを決定しました。
Shanshui Conservation Center © Cartier
中央アジアの山間部に生息するユキヒョウは、高山の生態系を代表する種。ユキヒョウは、国際自然保護連合(IUCN)によって「危急種」に指定されており、野生の個体数は推定わずか4000〜7000頭。そのうち、50〜62%が中国に生息し、中国はユキヒョウ生息環境の65%を占めています。中国はユキヒョウの中心地域であるため、世界全体のユキヒョウ保護に影響を及ぼす中国で対策を講じることが必要不可欠です。
今回のパートナーシップでは「カルティエ フォー ネイチャー」と中国緑化基金会が協力して、ユキヒョウとその生息環境の保護強化に取り組むことに。最初のパイロットプロジェクトは、青海・チベット高原の奥地にある、新設された三江源国立自然保護区(三江源国家公園)で行われます。
「カルティエ フォー ネイチャー」から中国緑化基金会に割り当てられる助成金は、ユキヒョウとその獲物のモニタリングを行い、 個体数動向、食物連鎖、ユキヒョウにとっての脅威を理解し、中国の主要な淡水貯水域の水源保護、および三江源地域の生物多様性と生態系保全を支援するための生息環境保護と草原回復に生かされます。
「生物多様性の喪失を食い止めるために早急な対策が必要です。カルティエ フォー ネイチャーは、 大規模なインパクトをもたらすことを目指した介入を通して変革のペースを加速するために設立されました。中国緑化基金会との共同プロジェクトは、自然保護と人々の幸福を調和のとれた形で統合 し長期的に持続可能な成果を目指すカルティエ フォー ネイチャーの取り組みの重要な一歩をなす ものです」(パスカル・ドゥ・ラ・フレゴニエ カルティエ フォー ネイチャー ストラテジックアドバイザー)
「カルティエ フォー ネイチャー」とのパートナーシップは、中国緑化基金会のユキヒョウ保護の取り 組みを強化するものです。パートナーシップが人々の関心をさらに高め、この取り組みに社会の力を 結集することを心から願っています。私たちはユキヒョウを絆に、公共の福祉を目指して手を携えま す。これは、永続的に人類に益することになる共同プロジェクトです」(チェン・メイナ 中国緑化基金会事務局次長)
「カルティエ フォー ネイチャー」
生物多様性と健全な生態系の保護を目的とし、2020年にジュネーブで設立。生物多様性の観点から世界において高い価値を持つ地域に的を絞り、科学的根拠に基づきインパクトを重視した10以上の組織を支援しています。
中国緑化基金会との史上初の共同プロジェクトを通じて、「カルティエ フォー ネイチャー」は、次世代のために世界の自然遺産保存に貢献していくことに。今後の活動にぜひ注目を!