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【私立恵比寿中学】年齢差11歳。真山りかと仲村悠菜の寄り添う青春像/アルバム発売記念インタビュー

10年以上の活動歴をもつ5人の20代(高学年メンバー)と、2021年・22年に加入した5人の10代(低学年メンバー)で活動する10人組アイドルグループ「私立恵比寿中学」。BAILAでは昨年、年齢もキャリアも異なる彼女たちが「世代間ギャップを強みにする方法」をインタビューしました。

そんな彼女たちが10人体制初となるフルアルバム「indigo hour」をリリース。
まったく違う輝きを放つカラフルな10人の最新形について、“高学年メンバー”を代表してグループ最年長の27歳・真山りかさんと、“低学年メンバー”を代表してグループの末っ子16歳・仲村悠菜さんに話を聞きました。

私立恵比寿中学の仲村悠菜さんと真山りかさんの膝枕の写真

真山りかに膝枕をされる仲村悠菜

私立恵比寿中学に「世代間ギャップ」についてインタビュー! 過去記事はこちらから

目次

  1. “10人の私立恵比寿中学”を整える1年だった
  2. それぞれの年齢だからこそ歌える楽曲も
  3. 変化し続けていくことが“私立恵比寿中学らしさ”
  4. アルバムを引っ提げた春ツアーがスタート
  5. “アゲ”で“明るいもの”の象徴でいたい

“10人の私立恵比寿中学”を整える1年だった

私立恵比寿中学最新アーティスト写真

私立恵比寿中学のメンバーは10人。左から、真山りかさん、安本彩花さん、星名美怜さん、小林歌穂さん、中山莉子さんの“高学年メンバー”。中央後列左から、桜木心菜さん、桜井えまさん、風見和香さん、小久保柚乃さん、仲村悠菜さんの“低学年メンバー”。

──10人体制としてリリースした初のシングル「kyo-do?」から約1年。10人の私立恵比寿中学がアルバム「indigo hour」としてついに形になりますが、どんな1年でしたか?

 

真山 とにかく“10人であること”をめちゃくちゃに意識していました。以前BAILAさんに世代間ギャップについて取材していただいたように、私と仲村では11歳の年齢差があります。グループをひとつにまとめるために「さいたまスーパーアリーナに再び立つ」というみんなの目標を掲げましたが、それでもどうしたって埋まらない年齢差もあるんですよね。

私立恵比寿中学にはリーダーがいませんが、私個人的には最年長として「下の子たちを自由にさせて、自分は中から全体を見よう」と意識して活動した1年でした。それぞれが自由に個性を発揮しながらも、全体がまとまって見えるにはどうしたらいいかを考えていました。

──実際に声をかけることも?

 

真山 2023年の春ツアーから、ボイストレーナーとダンスの先生が全公演には帯同しなくなったので、パフォーマンスを見て「列がそろってないよ」とか「ここの振り間違ってたよ」と指摘することを自分の役割にしました。身長も体型も違う10 人だからこそ、とにかく「列をきれいに!」ということは言い続けています。今年1月の「大学芸会」(年に1度の行う大規模ワンマンライブ)を見てくださったダンスの先生に「列が揃っていて、振りが揃って見えた」と言われて、間違ってなかったと思えました。

仲村 私はとにかくグループに馴染むことを意識した1年でした。未経験だった歌やダンスのスキルを上げることはもちろん、すごく人見知りで自分から話しかけに行けないタイプなのですが、それって距離があるように見えちゃうかもしれないと思って。まずは自分から、わからないことをすぐ聞いたり、本当の意味で私立恵比寿中学のメンバーになれるように努力しました。

 

真山 なんか彼女は最近、自分が「うまくいった」と思うと私を見るんです。“褒められ待ち”してるよね(笑)。

 

仲村 うまくできたときも真山さんの顔を見てるし、うまくいかなかったときもアドバイスがほしくて真山さんを見ていることに気づきました(笑)。

真山 ワンコみたい(笑)。でも彼女は歌がすごく安定しているので、「こうやって歌うんだ」と勉強になる部分がいっぱいあります。普段はかわいらしい声ですけど、力強い歌声も出ますし。そこは安心して任せています。

私立恵比寿中学の仲村悠菜さんと真山りかさんの笑顔で膝枕の写真

それぞれの年齢だからこそ歌える楽曲も

──新アルバム「indigo hour」には、高学年メンバーのユニット曲「Hello another world」、低学年メンバーのユニット曲「STAY POP」をそれぞれ収録するという初の試みも。私立恵比寿中学としてワンチームであると同時に、それぞれの個性をしっかり打ち出し、生かしていく方法が選択されていますね?

 

真山 これまでにもユニット曲はありましたが、こうして私立恵比寿中学名義で高学年メンバーと低学年メンバーのユニット曲を出すことは、けっこう挑戦だなと思いました。

 

でもすごく納得もしているんです。私たちの誰が歌っても説得力のある楽曲であろうとすると、年齢を抽象的にすることが多くなってしまう。楽曲を自分たちで書かないアイドルだからこそ、曲の一番の代弁者、語り部として歌いたいと思っているので。

 

そういう意味で「Hello another world」は、いろんなことを経験した20代の5人だからこそ歌える楽曲になっていると思います。今回のアルバムを手掛けたのは女性ディレクターなのですが、20代の女性である私たちが持つ悩みに寄り添うような楽曲を割り当てていただけたことがすごくうれしかったです。

仲村 アルバムの軸になっている「BLUE DIZZINESS」「CRYSTAL DROP」「TWINKLE WINK」の3部作は青春の切なさを表していますが、私たちが歌う「STAY POP」はもう、本当に明るさしかないポジティブな楽曲です。5人で歌えてすごく楽しかったです。

 

ただ、いつもユニゾンが揃っているお姉さんたちと違って、私たちはまだ自分たちの声をガンガン出してぶつかり合う感じの歌い方をしてしまうんです。「STAY POP」は5人だけの楽曲だけど、ちゃんと10人になったときにも経験を活かせるように、みんなでどうしたら揃って聞こえるか話し合って歌いました。

私立恵比寿中学の真山りかさんのポートレート写真

真山りか

私立恵比寿中学の出席番号17番仲村悠菜さんの目線のある写真

仲村悠菜

変化し続けていくことが“私立恵比寿中学らしさ”

──活動の中では、10人体制になる前の楽曲を今のメンバーで作り直す場面も多かったと思います。難しさや、やりがいは?

 

真山 私たちはこれまでもいろんなメンバー構成でやってきたので、その度にフォーメーションや歌割りを変更してきました。だからこそ作り直すことにまったく抵抗がないんです。いつも新しく私立恵比寿中学を作り直している感覚ですね。

 

去年は個人的に、「私たちらしさって?」とすごく悩んでいたけれど、よく考えたら「変化し続けることを悩みながら受け入れて進んでいく」ことこそが“私立恵比寿中学らしさ”だなって。メンバーはそのときどきで変わるけど、私立恵比寿中学という大きな校舎は変わらずにある、母校みたいなイメージ。まだ在校してるんですけど。(笑)

 

仲村 そうですね、やっぱり、もともとある楽曲をパフォーマンスするときはプレッシャーを感じます。ずっと応援してくださっているファンの方の中には、楽曲が発表された当時のパートが変わってしまうことへの悲しさもあると思うんです。もともとのよさをしっかり意識しながらも、自分らしさを出せるように頑張っています。

──真山さんからアドバイスをすることは?

 

真山 「当時はこういう意図で作ってもらった曲だよ」とか「前の人はこう歌っていたよ」と伝えることはあります。でも、それを彼女たち自身が理解して、自分の中で正解を出してもらう感じですね。

 

仲村 「絶対にこれはしちゃだめ」と言われたことはなくて。背景を教えてもらい、そこから自分たちなりに考えてみる感じです。

 

──「こうしてね」と言われた方が楽かもしれないのに、自分で正解を出すところが私立恵比寿中学のすごさであり、魅力のような気がします。

 

真山 私たちはこれまでも、いただいた楽曲をいっぱい読み解いて、いっぱい考えて歌ってきましたし、まだまだ正解はわかりません。低学年メンバーにも“彼女たちなりの私立恵比寿中学”を歩んでほしいんです。私立恵比寿中学はみんなのものではあるけれど、誰のものでもない。お互いが自分の中で正解を出していければと思います。

──メンバーで話し合うことが増えたというエピソードもラジオやインタビューでよく話していますね。そういうときに仲村さんや同期の桜井えまさんも積極的に意見を出しているんでしょうか?

 

真山 それは、ないんです……(笑)。

 

仲村 めっちゃ考えてはいるんですけど(笑)、私もえまも、みんなの意見に「そうだ」って納得しちゃうんです。ココユノノカちゃんはしっかり意見を言っています。(ココユノノカは仲村さんの1年先輩である桜木心菜さん、小久保柚乃さん、風見和香さんの相性)

 

真山 うん、ひるまずに出してくれる。エマユナも、待ってます(笑)。

 

仲村 加入した当時は高学年メンバーと低学年メンバーが5:5で分かれている感覚があったんです。でも今はその分かれ目がなくなって、バラバラに、1対1で話せるようになった気がします。例えば美怜ちゃん(星名美怜)と柚乃ちゃん、心菜ちゃんがよく一緒にいたり、彩ちゃん(安本彩花)とえまが話していたり。1年通して高学年メンバーが私たちのことを考えて寄り添ってくれたからだと思っています。

 

真山 それこそかほりこ(小林歌穂、中山莉子)はエマユナと似ていて、周りの意見に納得するタイプだったけど、最近は彼女たちから思ったことを伝えてくれるようになったんです。私立恵比寿中学であるために、それぞれの立ち位置を一生懸命考えてくれている感じがするし、今まで口に出せなかったことを言いやすい環境になったのかなと思うと、すごくうれしいですね。

私立恵比寿中学の仲村悠菜さんと真山りかさんの仰向けの写真

アルバムを引っ提げた春ツアーがスタート

──4月からは「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024〜the other side of indigo hour〜」がスタートします。どんなツアーになるのでしょう?

 

真山 私たちもまだわからないんです(笑)。年齢差を活かした演出や、それぞれのキャラクターにあった衣装を作りたいよね、という意見も出ています。

 

アルバムを引っ提げてのツアーなので、「indigo hour」の世界観をより膨らませて、女性として一人一人がしっかり立つような演出のライブになれたらいいなと思っています。みなさんと一緒に私たちの豊かな楽曲で踊れたらいいですね。

 

仲村 去年の春ツアーで、私の地元の福岡公演のチケットがソールドアウトしたことがすごくうれしくて。今年も福岡公演があって、去年よりも少しキャパが大きくなったので、今年もソールドアウトできるようにしたいです。10人でご当地の美味しいものを食べたり、観光したりもしてみたいです。あと、個人的な目標としては体力をつけたい!

 

──というと?

 

仲村 ライブではとにかく全力でやることが私にできることだと思っていて。中山莉子ちゃんの全力さや、がむしゃらさを参考にしているんです。ただ、去年の春ツアーでは体力の加減ができずに全力を出しすぎて、後半はちゃんと客席が見られなくなったり、自分の色のペンライトが見つけられなくなったりしちゃったので。

 

真山 それだけ全力を出せるって、素敵なことだけどね。

 

仲村 アンコールの曲で「ここは、こうパフォーマンスしたい」と練習していたことができなかったので、とにかく体力をつけて、客席の奥のほうまでしっかり見渡せる余裕がほしいです。去年の秋から筋トレやウォーキングもするようになったんです!

 

真山 おお、すごーい!

 

仲村 お散歩をすごくしてます。

 

真山 …それウォーキングかな? かっこよく言ってるだけじゃない(笑)。

 

仲村 あはは(笑)。私、本当に動くのが嫌いすぎて、隙あらば寝転がりたいんです。でもそれじゃダメだなと思って散歩や筋トレをするようになってからは、体力も精神力もついた気がします。

 

真山 苦しいときは「今いい感じだよ」と筋肉に語りかければいいよ! 私もこれまではペース配分を考えずに走り続けてきましたが、去年の春ツアーで帯状疱疹にかかったり、年末に風邪を引いてお休みしたり……。人間の体力には限界があるし、「10代に負けないぞ!」という気持ちだけでは倒れてしまうので、年齢を重ねたなりの方法があることを学びました。新しい真山りかを見つけなきゃなって思っています。

私立恵比寿中学の真山りかさんの可愛い写真
私立恵比寿中学の仲村悠菜さんの顔アップ写真

“アゲ”で“明るいもの”の象徴でいたい

──改めて、アルバム「indigo hour」の聞きどころは?

 

真山 今までのおもちゃ箱みたいな私立恵比寿中学から、これまでにないくらいおしゃれに変化しています。恋愛についての楽曲もありますし、女子同士の「いえ〜い! 私たちギャル!」みたいな楽曲もあります。

 

私たちと同世代の10代〜20代には、アルバムを聴いて「私立恵比寿中学は味方だ!」と感じていただけたらなって思います。もちろん、性別も年代も関係なく、みんなに刺さる一枚になっていると思いますし、常に私たちがみんなのそばにいるよ、応援しているよということを伝えていけたらいいと思います。

 

そして目標に掲げているさいたまスーパーアリーナに再び立ったときに、「次どこ目指すー?」みたいな、アゲなグループでいられたらいいなって(笑)。明るいものの象徴でいられたらいいなと思います。

 

──終わらない青春がキーワードのアルバムですが、お二人は活動に青春を感じていますか?

 

仲村 めちゃくちゃ感じています。私は学校の部活動もしたことがなかったし、本気で体育祭に参加する経験もありませんでした。だからこそ、メンバーやスタッフさんと一緒に目標に向かって頑張っている今、すごく青春を感じています。Tシャツを汗でびしょびしょにして、前髪を振り乱しながらみんなで踊っているダンスレッスンが、一番青春を感じます。

 

真山 へー!(笑) そうですね、アイドルとして活動する中で、楽しいことはもちろん、苦しいこともやっぱりあります。でもファミリー(私立恵比寿中学のファンの総称)のみなさんの嬉しそうな顔を見たくて、ライブがしたくて活動を続けている部分が大きいんです。青春ってきっと過ぎてから実感するものだと思うから、今はまだがむしゃら。でもそうしてがむしゃらに活動できることはすごくありがたいし、いつかきっと、これが青春になるんだろうなって思います。

私立恵比寿中学の仲村悠菜さんと真山りかさんの全身写真

私立恵比寿中学 8th album「indigo hour」

私立恵比寿中学8thアルバム「indigo hour」のジャケット

私立恵比寿中学10人新体制初となるフルアルバム。青春のさまざまな葛藤を乗り越え、悩み迷いながら成長し続ける私立恵比寿中学の等身大を表した“永遠の青春”の根源に迫ったアルバムとなっている。
骨子となる3部作「BLUE DIZZINESS」「CRYSTAL DROP」「TWINKLE WINK」の作詞を佐藤千亜妃が担当しているほか、収録曲「トーキョーズ・ウェイ!」は放送中の第2期TVアニメ「マッシュル-MASHLE-神覚者候補選抜試験編」のエンディングテーマとしても注目を集める。

私立恵比寿中学


しりつえびすちゅうがく

’09年8月に結成、’12年に「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビュー。これまでにも岡崎体育、池田貴史(レキシ)、石崎ひゅーい、キタニタツヤ、TAKUYA(ex.JUDY AND MARY)、田村歩美(たむらぱん)、はっとり(マカロニえんぴつ)、吉澤嘉代子ほか多彩なクリエイターが楽曲を提供。音楽性とライブパフォーマンスで支持される。
3月9日~17日にはメンバー10人が揃って出演する舞台『シアターシュリンプ2024 マイスイートリトルラッキーデイ』が池袋・サンシャイン劇場で開催。チケット好評発売中。

撮影/tAiki ヘア&メイク/なかじぃ・斉藤弓〈KIND〉 取材・文/松山梢

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