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日記ブームの今、BAILAのライターN&編集Tが日記にトライ!

誰にでも同じようにある“一日”を切り取る日記は書くことにも、読むことにも、それによって誰かとつながることにも、面白みや魅力があるらしい。そこで、BAILAのライターNと編集Tが日記にトライ! 書いてみて感じたこととは?

ライターNの日記

【4月5日(土)】入稿が落ち着き、目覚ましを設定せずに昼過ぎまで熟睡。遅い昼食を摂りながら、ふと思いつき、ずっと観たかった『ANORA アノーラ』のレイトショーを予約した。今年のアカデミー賞で話題をさらったのでロングランを予想していたけれど、すでに上映する劇場はわずか。早めに着いたのでデパ地下を覗いたら、つい買いすぎてしまった……。劇場で販売する飲食物以外の持ち込み不可のサインを見てヤバい!と焦るも、問題なく入れて一安心。映画は想像をはるかに超えて良かった。デミ・ムーアが主演女優賞を逃して悲しんでいたのに、すっかりマイキー・マディソンの虜だ。イゴール役も素晴らしく、俳優を調べながら帰宅。活動時間は短いけれど、とても充実感のある1日だった。

【4月6日(日)】疲れが溜まっていたのか、今日も昼過ぎに起床。『ANORA アノーラ』の余韻が抜けず、納豆ご飯を食べながらU-NEXTを吟味。珍しくラブストーリーが観たくなり、『パスト ライブス/再会』を選んだ。『ザ・モーニングショー』で知ったグレタ・リーが主演ということで惹かれたのだが、グレタの幼馴染を演じたユ・テオに心を奪われた。垢抜けない服装から滲み出る、凄まじい色気。調べると、ドイツで生まれ育ったそう。パートナーの女性がファンキーで、謎に好感度が爆上がりする。いつまでもダラダラしていたかったけれど、キッチン周りを掃除するために重い腰を上げた。それだけなのに、とても自分にいいことをした気分になった。

【4月7日(月)】週末にしっかり休んだおかげで、久々にいい目覚めだった。夕方のリモート取材までアポ入れやテープ起こしをした。夕方に取材があると、それまで他の仕事になかなか集中できないことが多くて困る。緊張感のある取材が終わると、しばしボーゼン。今日は早く寝よう。

【4月8日(火)】昨日は早くにベッドに入ったのに、なかなか寝付けず、諦めて料理をすることにした。料理をすると気分が安らぐことを発見できたのは、コロナ禍で唯一、良かったことかも。ニンジンを淡々とスライサーで細切りにする作業が気持ちよくて4本分、てんこ盛りのキャロットラペが完成した。朝食に食べると、前回よりも良い味付けに満足。午後は気分転換に外へ出て、カフェで原稿を書いた。このカフェに来ると必ず会う夫婦が、今日も仲良くカウンター席に並んでいた。イヤホンを片方ずつシェアしてタブレットで動画を観る姿が、まるで高校生カップルみたいで微笑ましい。食事のタイミングを逃してリモートでの打ち合わせを21時に終えたら、久しぶりにお腹が鳴った。あまりの空腹で食べすぎた……反省。

【4月9日(水)】日記テーマの取材が続いた1日。三日坊主になってばかりだったけど、日記の面白さや奥深い魅力を知られたせいか、ちゃんと続けられている。そんなことを書いていたら、旅行中の両親から写真が届いた。山登りをしたらしい。私の強靭な体力は遺伝なんだろうな。親に感謝しなければ。

【4月10日(木)】取材で珍しく早朝の銀座へ。まだ店は開いていないのに、たくさんの外国人観光客で賑わっていた。みんな、どこへ行って何をするんだろう。そんなことを考えていたら、自分も旅へ出たくなった。そういえば今月末はゴールデンウィークがあった! ただし連休明けに締め切りが多数あり、なんとも悩ましい。手帳を眺めていたら、友人Yから電話が。本題の後も話が尽きず、気付くと2時間が経過していた。ついさっき切ったばかりなのに、話の内容を一切覚えていない。でも気持ちがスッキリしたのでヨシ!

日記を書いてみてどうだった?

本テーマの取材で取材した方々が口々に「日記は自由でいい」と言っていたので、書きたいことだけを書くようにしたら、スルスルと筆が進んでビックリ。すべての出来事を書き出さないことで特に印象に残ったことが明確になり、自分の解像度も上がりました。1週間前を振り返るだけでも楽しかったので、これからも継続したい!

編集Tの旅日記

【3月15日(土)】ほとんど寝ていない状態で10:25成田発のネパール航空便に乗り込む。隣の席は真っ赤なサリーを着たネパール人のおばあちゃん。飛行機でもあまり眠れず、しかも事前に申請したビザが間違っていて、空港ではいろんな列にたらい回しに並ばせられた。疲れ果てた姿で友達と合流。換金してSIMを買ってタクシーで宿へ。なぜか私たちはカトマンズの宿を一泊2000円強の安宿で済まそうとしていて、半分外みたいなホテルに泊まることになっていた。それでも疲れていたからかぐっすり眠った。

【3月16日(日)】朝から夜までカトマンズ観光。24000歩歩いた。

【3月17日(月)】早朝からバスでポカラへ移動。ポカラはカトマンズと比べものにならないほど空気がきれい。でも喉が痛くて体調を崩す予感がして街の薬局に寄った。あやしい薬を提案されたのでウガイ薬はあるかと聞くと、見るからにマウスウォッシュを渡される(パッケージに歯の絵)。これで喉がトリートされるのか?と何度も聞いたけど、お湯でガラガラするとトリートされると言うので購入。逆に効果がすごい?と期待したけど、ただのマウスウォッシュだったな!

【3月18日(火)】朝から発熱し、病院へ。医者はプラダのでかい太縁メガネをかけていて、胸毛がチラ見えするブルーのバンダナ柄のシャツを着ていた。さらにはヒゲと髪の毛を、寝ている間にされた落書きみたいに太マッキーで描いている。コントみたいに意味不明で元気が出た。診断は軽い気管支炎。出された薬はどれもデカくて色も変で、飲むのが辛い。

【3月19日(水)】熱が下がったので一泊二日のアンナプルナハイキングツアーを決行。多分筑波山よりラクなレベルだったが本調子じゃないからかきつくて、途中からガイドに荷物を持ってもらった。なんとかオーストラリアンキャンプというところまで登り、そこから1時間かけてダンプスという村まで。泊まった山小屋は古くて簡素だったけど、掃除が行きとどき、庭の草花も手入れされていて、ザ・田舎のシンプルライフという感じで好きだった。オーナー夫婦もよくしてくれた。お昼にチョウメンというネパール式焼きそばを食べ、昼寝。夜も朝日に備えて早く寝た。

【3月20日(木)】2日目のプランはここから5時間山歩きをするか、下るか選ぶことができた。「5時間登ったらもっといい景色が見られる?」と聞くと、ガイドは「同じ! 景色はここがきれい」と言い切ってくれたので、何の悔いもなく下った。

【3月21日(金)】体調はかなり回復。バスでカトマンズに戻り、最後の晩餐はダルバートとビール。おいしく食べた。ホテルに戻ると友達はシャワーを浴びて早々に寝てしまった。私はお土産を並べたり写真を眺めたり、旅情に浸ってだらだら。そんなとき。急にお腹が痛くなり、尋常じゃない痛みで、息ができなくなった。眠ることができずに静かに苦しんでいたら友達が起きてきて、大丈夫?と声をかけてくれた。そこからトイレとお友達タイムが始まり、いつからか友達もそれに参戦してきて、二人して吐きまくった。途中で「タイミングが被ったらどうするか」と友達が言ってきて、それは私もうっすら考えていたことで、この部屋はなぜか大きなキッチンがついていたので、シンクがあるなとは思っていた。幸いなことにシンクは使うことなく、順番にトイレに吐き続けることができた。

【3月22日(土)】気づいたら外が明るくなっていて、何時間吐いていたんだろう。唯一助かったのは今日はカトマンズを発つ日だったが、昼過ぎ発の便だったこと。時間はまだあった。なんとかスッキリするところまで吐ききって空港へ。この時の私たちは「ネパールに未練、なし」と言い放っていて、旅行帰りのテンションではない暗さだった。

【3月23日(日)】7:00ごろ成田空港に着き、バスとタクシーで帰宅。胃腸はまだ弱っていて何も食べられないが、ポカリスエットのおいしさに感動。体重が2キロ減っていた!

日記を書いてみてどうだった?

出来事を淡々と書くだけなのに頭が整理されて、書き終えたときはスッキリ。“誰かに読まれる前提”の日記は書くのが難しいと思っていたけど「ここをこうしたほうが面白いか……」「ここは端折ってもいいか……」と推敲していく作業が意外と楽しかった。ちょうど休暇をとったのでその旅行について帰ってからまとめて書いてみたけれど、書きながら振り返りになって、旅行が二度美味しくなりました。

構成・原文/中西彩乃 ※BAILA2025年7月号掲載

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