警察官の卵の凸凹コンビが大活躍する痛快アクション・エンターテインメント
韓国ドラマ大好き! なライターが、ぜひおすすめしたい作品を紹介する不定期連載コラムです。
今回は、パク・ソジュン×カン・ハヌルがW主演を務め、韓国で観客動員数550万人超えを記録した2017年公開の映画『ミッドナイト・ランナー』のあらすじや見どころを紹介します。
※記事発信時点での情報のため、最新情報は公式サイト等でご確認ください

『ミッドナイト・ランナー』
韓国公開:2017年
日本公開:2018年
出演:パク・ソジュン、カン・ハヌルほか
DVD&Blu-ray 発売中!
発売元:クロックワークス
販売元:TCエンタテインメント
© 2017 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
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配信情報:U-NEXT、Hulu、Prime Video
あらすじ
警察大学で勉強し始めて2年になる熱血学生、行動派のギジュン(パク・ソジュン)と頭脳派のヒヨル(カン・ハヌル)。親友の2人は外出先で偶然、拉致現場を目撃する。学校で学んだとおり警察に通報するも証拠が足りず捜査は一向に進まない。ギジュンとヒヨルはしびれを切らし、自分たちで被害者を救い出そうと奔走する。しかし、まだ現場経験のない彼らは予測不能な状況に出くわすこととなり…。
ここが見どころ!
劇場公開から約7年が経過した今もシーズン2を望む声が後を絶たない映画『ミッドナイト・ランナー』。2020年に放送された日本テレビ系ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』の原作でもあります。
ストーリーは、警察学校の学生が若さと情熱を武器に拉致事件の捜査に乗り出すというもの。さっそく鑑賞ポイントを紹介していきます!
今や大スターの人気俳優が共演

ヒヨル役のカン・ハヌル(左)、ギジュン役のパク・ソジュン(右)。
2017年の公開当時、パク・ソジュンは28歳。カン・ハヌルは27歳。両者ともすでに次世代ホープとして活躍していましたが、その後、パク・ソジュンは『梨泰院クラス』(2020)で世界的に大ブレイクし、映画『マーベルズ』(2023)でハリウッドに進出。カン・ハヌルも『椿の花咲く頃』(2019)、映画『ラブリセット 30日後、離婚します』(2023)などで活躍を続け、12月26日配信開始のNetflix『イカゲーム』シーズン2への参加も決定。『イカゲーム』では軍隊の中で最も過酷と言われる海兵隊出身のプレイヤーを演じるとのことで、どんな演技を見せてくれるのか期待が高まっています。
本作は、今や韓国を超えて世界から注目を集める俳優に成長した2人が、めきめきと頭角を表し始めていた20代に息を合わせた作品。そして、2人が演じるのは正義感あふれる警察官の卵ということで、熱くてフレッシュな魅力が弾けています!
ちょっとおバカな凸凹コンビが愛しい!
入学の最終テストである山を走る訓練で足を挫いたヒヨル。助けを求めるもみんなから見捨てられてしまいますが、ギジュンがゴールまで背負ってくれたことから2人の友情が始まります。

「霜降りの韓牛を奢る!」というヒヨルの言葉に釣られたも同然のギジュン。
家計の負担にならないようにと学費無料の警察学校を選んだ母親想いのギジュンと、超英才たちが集まるエリート高校から警察学校に行ったら面白いんじゃない?と少し変わった価値観を持つヒヨル。正反対に見えてなんだかんだ馬が合う2人は警察学校で2年を過ごし、授業や厳しい寄宿舎生活にマンネリを感じていました。今年のクリスマスこそは女の子と過ごしたいとナイトクラブに行くのですが、遊び慣れてないしとにかくモテない。パク・ソジュンもカン・ハヌルも多くのファンをときめかせる魅力満点な俳優なのに、劇中ではしっかりダサい青年になっていて、モテない演技もうまいんだ!というかモテない演技とかあるんだ!と驚かされました。
ギジュンはいわゆる“脳筋キャラ”でピュアなかわいさがあり、ヒヨルは頭脳派だけどギジュンと同じ“熱さ”を持っていて、人間味あふれる凸凹コンビがとっても魅力的。キャラクターの設定年齢は20歳くらいだと思われますが、若者ならではの言葉遣いで繰り広げられる軽妙な掛け合いが見どころで、ナンパ用の笑顔を練習するシーンは何度見ても笑ってしまいます。パク・ソジュンもカン・ハヌルも今は30代半ばなので、ここまで若者っぽさがあふれる演技が観られるのは貴重かも。
ちなみに、断髪式でギジュンとヒヨルの髪を切る先輩役を演じているのは、『梨泰院クラス』でセロイの仲間スングォン役を演じたリュ・ギョンス。本作がパク・ソジュンとの初共演でした。
ほぼ丸腰で戦うアクションシーン

トレーニングシーンでは、鍛え上げられた肉体美を惜しげもなく披露。
そして、見逃せないのが体当たりのアクションシーン。アクションといえば、主人公たちが怪物級に強くて次から次へと相手を倒していく姿を想像しますが、ギジュンとヒヨルにそういうチート設定はありません。ほぼ丸腰で敵地に乗り込み、近くにあったおぼんで叩いて、相手の耳を引っ張って、とにかく全身で戦います。渾身の一撃が護身術や柔道といった警察官の卵らしいところも気持ちよく、がっつり本格的で迫力満点! クスっと笑えるポイントもあって、韓国の原題『青年警察』の爽やかさ、泥臭さがよく表れていてよかったです。
邦題『ミッドナイト・ランナー』はどうなの?と言われますと、こちらもばっちりハマっています。
クライム・サスペンスとしても見応え十分!

10年後のギジュン×ヒヨルの姿も見てみたい。
拉致された女性を自力で探すうちに、想像を絶する極悪犯罪に巻き込まれていくギジュンとヒヨル。犯罪シーン自体は少ないものの、犯罪組織が女性を拉致する目的がなんとも非人道的で……。クライム・サスペンスとしてもしっかりとした重みがあり、中盤から一気に疾走感が加速して目が離せなくなります。
ただなんとなく警察学校に入りモチベーションを失っていた彼らが、未熟ながら自分たちの力で事件を解決しようと奔走するうちに「警察官になりたい」という自覚と覚悟を持つようになる姿はとても感動的。指導官のヤン教授役が“国民的お父さん”ことソン・ドンイルさんなのがまた最高で、規則を破って無茶な行動をしたギジュンとヒヨルの処遇を審議するシーンは胸がグッと熱くなります。
ちょっとおバカな凸凹コンビのコメディ、夢を見つけて成長していく青春モノ、極悪犯罪に立ち向かうクライム&アクション、このすべてが見事なバランスで同時に成立していて、108分があっという間。平日の夜でもさくっと観れちゃうスピード感です。
キャリア組のヒヨルと現場で活躍するギジュンが再びタッグを組み、あの頃の情熱を思い出す……なんて続編もぜひ作ってほしい!
DVD&Blu-ray 発売中
『ミッドナイト・ランナー』
発売元:クロックワークス
販売元:TCエンタテインメント
© 2017 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

ライター
YUKI
K-POPアイドル、俳優にインタビューを行うフリーランスライター。TOPIK6級取得。
※初出:MORE(WEB)2024年12月
























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