新型コロナウイルス感染拡大の影響と被害がなかなか止まりません(悲)。たまたま花粉症に備えて買い置きしておいた使い捨て・不織布タイプのマスクの在庫も、そろそろなくなりかけるころではないでしょうか...でも相変わらずどこにも売っていないし、とても手に入りにくいマスク。しかも「ないから」といって電車に乗り、うっかり咳き込みでもしようものなら、人目が気になって仕方ありません。こうなったら自分でチャッと作っちゃいましょう、意外とおしゃれで快適なマスク!
今回ご紹介するのは、手持ちのハンカチとヘアゴムさえあれば、お裁縫スキルにまったく全然自信がなくても、忙しくても、朝時間がなくても、なんなら駅のホームでだって20秒弱で作れちゃう超簡単「ハンカチマスク」。ウイルスや花粉を完全にブロックするわけではありませんが、コロナウイルス感染拡大防止策の重要なひとつであるといわれる“咳エチケット(=自分から飛沫を飛ばさない)”遵守のために努力したい!...というわけで、TwitterやInstagramなどSNSを中心に公開されていたさまざまなアイディアを研究し“最も簡単・時短・見た目もOK”だとエディター沖島が判断した作り方でご紹介しますね。
1.「ハンカチマスク」に必要なのはたった2点!
用意するのは、ハンカチ一枚と、(耳に掛けるための)輪っか状のゴム2本のみ。タンスの端っこに“くちゃァ...”と押しやられて、存在感すら忘れられていたような使い古しのハンカチでOKです。むしろそっちのほうが肌あたりがやわらかくておすすめ◎(詳しくは後述↓)。
2.20秒弱で超簡単「ハンカチマスク」の作り方
① ハンカチを広げます。
② ハンカチの上部を中央のラインまで折ります。
③ 下部も同じように中央のラインまで折ります。
④ 中央のラインでもう一回折ります。
ゴムを通す
⑤ ゴムの輪っかの中にハンカチを通します。
顔の横幅サイズに合わせます。
⑥ ハンカチの両端を内側に畳み込みます。
ハンカチの端同士を組み合わせる
⑦ 織り込まれたハンカチの端の中に、もう一方の端を入れ込みます。
顔にぴたっと密着させる力と、ハンカチ自体の摩擦力がきいて、重ねているだけなのにまったくズレてこないんです!
⑧ ゴムが埋もれていたらひっぱり出し、形をととのえて完成です◎。
上下と左右の幅は、つける人の顔のサイズに合わせて調整してくださいね。
3.自作「ハンカチマスク」で通勤してみた
縫わずに20秒弱でできちゃったお手製ハンカチマスクをつけていざ出勤。電車内や路上で「この人、もうマスクないんだろうな...(; "q')」という哀れみの視線をさかんに浴びたり、「ちょwwwそれwwwマスクがハンカチwwwそこまでしなくてもwww」とオフィスや出先で笑われたりすることもなく、意外と平気(≒自分が思うほど、他人は自分を見ていない説)。さらに、顔への密着度が高い割に呼吸もラクだし、なんなら絶えず流出する花粉症の鼻水もシュッと吸ってくれたりして。
ちなみに本日の通勤コーデはコートもセットアップもユニクロ ユー(Uniqlo U)。混雑した電車内でマスクなしにうっかり咳き込んで冷たい視線を浴びるくらいなら、コーデに合わせたハンカチマスクで積極的に“咳エチケット”に励むくらいの気合いが、このコロナショックを生き延びるためには必要なのかもな...と思いました。
3.「ハンカチマスク」向きのハンカチの選び方
ところでマスクに使うハンカチの選び方ですが、個人的には、ハンカチによくある花柄やチェック柄などのエレガントなデザインよりも、汚れ(とくにメイクや鼻水)が目立ちにくい、黒をベースにした幾何学模様やロゴデザインのものを選ぶのが、ユニセックスでおすすめかなと思っています(お子さまに作ってあげる場合は、お子さまお気に入りの柄がベストだと思います)。そして、パリッとノリがきいた新品のハンカチではなく、むしろ洗濯を重ねて使い古したような薄手でやわらかいハンカチこそ肌にやさしく、顔にフィットしやすいのではと思います。
ちなみにガーゼハンカチだとほっこりしすぎ(≒通勤には不向き)、手ぬぐいだと分厚すぎて呼吸が苦しくなり、長時間の着用に向かない印象です。
さらにサイズですが、女性の場合は、幅40~45cm程度のコンパクトサイズがハンカチマスクに適しているのでは。大人ハンカチは幅50㎝程度の大判サイズも多くなってきますが、バランス的にちょっとボリュームが出すぎる気がする(調整方法は後述↓)のです...“咳エチケット”的観点から見ればもちろん、顔の面積を広く覆えば覆うほど安心ですけれど、やっぱり見映えは気にしたい。
ハンカチマスクの意外な快適さに気をよくしたエディター沖島、調子に乗って、手持ちのハンカチでアレコレ作ってみました。真ん中の黒いハンカチは「イヴ・サンローラン」のもので、YSLロゴを中央にドーンと乗っけたデザインです。ハンカチのたたみ方で表に出る柄を調節できます。
また、耳にひっかけるのに使うゴムですが「もともと輪っかになっているものではきつい!」という方は、長さを自由に調節できるタイプのものを使うと◎。ヘアゴムのほかに、スカートやパンツのウエストに仕込む平べったいゴム(真ん中・右)や、帽子につけるようなあごひもゴム(左)も使えます。ゴムの結び目問題は、ハンカチに通すときに内側に入れてしまえば表から見えなくなるので解決◎。平らなほうが長時間の着用向きかもしれません。
4.メリットいろいろ「ハンカチマスク」
「ハンカチマスク」のメリットはたくさんあって、気兼ねなく洗濯できる・ひんぱんに交換できる・好きな柄や色を選べる(コーディネートに合わせられる)・そして最大のメリットは、つける人の顔の大きさに合わせてサイズを自由に変えられることだと思います。大人女性がよく持つ、幅50㎝の大判サイズのハンカチで試してみましょう。
50㎝サイズハンカチの場合、本記事の冒頭で紹介した畳み方(センター合わせの4つ折り)だと、女性の顔には少々大きすぎてしまうので、最初の折り込み(①②)を深くすることで、生地の層を分厚くすることなく、上下の幅がコンパクトになります。
“咳エチケット”的には、鼻の頭からあごまで覆うのが理想とされているので、顔の上でうまく調節してくださいね。
逆に、ハンカチマスクのデメリットは、ウイルスや花粉を完全にブロックする保証がまったくないこと(でもそれはすべての一般用マスクにいえる)・見慣れないこと・手づくり感満載でダサいと思われる可能性などでしょうか...しかし、ダサいとか照れていられないくらいの非常事態ですし、やらないよりはやるほうが断然“咳エチケット”は守れると思うのです!
いかがでしたか? 使い捨てマスクが尽きても、手持ちのものを上手に活用して、この未曾有の修羅場を上手に乗り切っていきましょう。
取材・文/沖島麻美 ※掲載されているのはすべて私物で、テキストには個人の感想が含まれます。