25歳、パリのカフェで。
できないことばかりで、がむしゃらに過ごした20代のワンショット。
「自分の体と心でいつもと違うことを体験できる旅は、自分の常識や能力の枠を広げてくれる。その一つ一つが、必ずや自分の人生のエッセンスになるはず」(8章「人生100年時代の逆算思考」より)
あるアーティストのアシスタントに応募したことから、ヘア&メイクアップのキャリアをスタートさせた藤原さん。「20代前半は、アシスタントをしながら『美意識』を学んだ時代。美は美しくつくるから美しい。美意識の高い先生から、オレンジジュースはコップにどのくらいまで入れると美しいかというような美の目線を学びました」。
36歳、以前の事務所で。
34歳の時に事務所を立ち上げ、仕事が広がって行った時期。
「体力も気力も充分にあってまだまだいろんなことにチャレンジできる。30代は、人生で最も可能性が広がる時期。私も無理も失敗もしたけれど、人間関係や仕事の幅がうーんと広がったし、素晴らしいこともたくさん体験した」(1章「ピンチをチャンスに変える」より)
「33歳のときハワイでダイヤモンドヘッドの光を見て『この光のように私は自分を輝かせているだろうか』と思い、その後事務所を立ち上げました。それまで思い立ったらすぐ行動できる自由が好きでしたが、責任のある人生を体験してみよう、先延ばしにしていた“いつか”を今にしようと思ったんです。今振り返っても、本当によくやったなと思える時期でした」
42歳、FEC特別賞を受賞。
日本ファッション・エディターズ・クラブ主催の「FEC特別賞」をヘア&メイクアップアーティストで初めて受賞。
「プレゼンやパーティで必要なのは、外見・内面のバランス。『借りてきた自分』ではなく、いつもの自分の“バージョンアップ”版でいることが、最高のパフォーマンスをつくり上げる方法」(4章「すべてがうまくいくコミュニケーション力」より)
「30代半ばから40代は、思いっきり仕事をした時代」と藤原さん。結婚という人生の大きな節目を迎えたのはちょうど50歳のとき。「私の夢は、日の出とともに起き、日の出とともに寝る。海の近くに住み、食べるものは自分で作るということでした。それがかないだしたのがこの頃。行きたい方向をはっきりさせておけば、人はその道を選ぶものです。バイラ世代からその思いを描き、書き留めておけば、かなう可能性はより高まるのではないでしょうか」。
56歳、BAILAの取材で自宅を紹介。
下田に家を建て、ウィークデーは東京、週末は下田、という生活を始めて6年。
「私は、そろそろ人生を楽しみたいと思ったとき、私の望みの『生活を一緒に楽しめる』夫に出会った。自分が本当に望むものだけにピントを合わせれば、出会いは必ずあるはず」(5章「『出会い力』の鍛え方」より)