篠山の城下町にある4棟の古民家をリノベート
篠山城跡は、約400年の歴史があり国の史跡にも指定されている篠山ではずせない観光地の一つ。その城下町に点在する明治から昭和に建てられた古民家4棟を宿泊棟にリノベートした「NIPPONIA」は、昨年10月にオープンした新しいホテル。
古民家を店や住居として再利用する人は篠山でも多いですが、大胆にもホテルとして再生したこちら。気になるお部屋やレストランをご紹介します。
元銀行経営者のお屋敷が快適な部屋に
こちらは長年空き家というわけではなく、近年まで実際に長い年月住居として使われていた建物。日々大事に手入れされていたからこそ、そこまで大きく手を加えなくとも再生できた物件です。ごはんを炊く“おくどさん”や井戸、電話室などはそのまま残されており、日本独自の暮らしの歴史や地域の文化を垣間見ることができます。
中に入るとどこか懐かしく感じるのは、そのためなんです。
いっぽうで水周りは最新に整備され、寝心地にこだわったベッドが置かれていて、快適さは現代のホテルに引けを取りません!
なにしろ、丹波栗、丹波の黒大豆、丹波松茸、といったブランド食材のオンパレードの地域だから、もちろんディナーではそんな地元の食材をふんだんに使用。ベースはフレンチでもどちらかというとソースに頼らず、たとえば但馬牛ならシンプルに塩で、と素材そのもののおいしさを存分に楽しめる調理法です。
ちなみに朝食は、サーモンを低温調理で仕上げたミキュイやスフレ状の卵焼きなどに小鉢が付いた和定食。そして、篠山はお米もおいしいんですよ!
同じドアがズラッと並び、どの部屋も同じようなホテルよりも、部屋それぞれに個性があるから、“私の部屋”感もひとしお。五感で感じて細部まで記憶に残る、そんな特別な旅ができそう。
住所:篠山市西町25
平日1人23000円〜(一室2名利用の場合、1泊2食付き、サ込み)
☎0120(210)289
取材・文/天見真里子 写真/佐藤純子