丹波焼の郷で、ここでしか食べられないスペイン料理を
元もと同じ兵庫県内の西宮市・苦楽園でスペイン料理のレストランを営んでいた鈴木一功さんが住まいごと篠山に移転。コツコツと内装工事をしながら、今年の5月ごろから週末だけカフェ営業をしていましたが、遂に秋から本格始動。コース料理をスタートしました。
娘さんとたまたま陶芸体験に訪れたときに出合ったのが、大雅窯(現、大雅工房)の市野雅彦さんが作るダイナミックで現代的な作品でした。今までの陶芸のイメージを覆す衝撃を受けた鈴木さんは、それ以来篠山に度々通うようになり、移住を決心。
「本当に篠山は時間の流れがゆるやかで、その空気感に安らぐんです。食材も豊富だし。でもまさか大雅窯さんの向かいで店をやることになるとは(笑)」と、鈴木さん。そう、お店は丹波焼の窯元が軒を連ねる通り沿いにあるんです。
お店で丹波焼を使い始めたのは篠山に移転してから。
「以前は恐れ多くてなかなかお店で使うことをお願いできませんでした。でも今では喜んでいただいています。器だけでも存在感がありますが、料理を乗せるとまた違ったように見えるから不思議ですね」。
器だけじゃなく、ここでしか食べられない料理を
「できる限り地元の食材に置き換えて、メニューを考えています。例えばアーモンドの代わりにゴマ、パセリの代わりに菊菜、といった感じ。今あるものの中でどこまでおいしくできるか、私自身も楽しんでいます」。
行く行くはオリーブオイルの代わりに米油を…、裏に井戸も掘りたい…、とその夢は広がるばかり。きっと篠山なら、それができるはず!
ご覧の通り、見たことがない、味わったことがないここだけのスペイン料理は、ひと皿ごとに感動の連続。お腹を空かせて、ぜひ!
住所:篠山市今田町上立杭5の18
営業時間:11:30〜13:30LO 不定休
☎079(550)5009 ※要予約
取材・文、写真/天見真里子 写真/佐藤純子