社会人歴が10年近くになろうとも、「これ、合ってる?」「どうだったっけ?」と急に不安になりがちなビジネスマナー。先輩でも後輩でもある30代の今だからこそ、しっかり復習してパーフェクトなマナーを身につけよう。
教えてくれたのは…
西出ひろ子さん
マナーコンサルタント・美道家。『運のいい人のマナー』(清流出版)など、著書多数。
『知っておきたいマナーの基本』 マイナビ出版 740円
ビジネスからプライベートまでの基本マナーを網羅。
名刺交換の正しい方法は?
同時交換
名刺を出すのは同時、会社名と名前を名乗るのは訪問した側(目下側)から。相手から読める向きに名刺を差し出し、相手の名刺入れの上に置きます。相手の名刺は左手で持っている自分の名刺入れの上で受け取り、自分の名刺を渡し終えたらすぐに右手を相手の名刺に添え、「ちょうだいいたします」と言って両手で持ち直す。
渡すのみ
名刺を差し出し、訪問した側(目下側)から名乗る。名刺は自分の名刺入れに、まずは自分が読める向きで置く。その後、姿勢を正して「○○部の×××と申します」と名乗り、かるく頭を下げ、名刺を相手が読める方向にして、「どうぞよろしくおねがいします」と胸の高さで両手で渡す。
もらうのみ
「ちょうだいいたします」と言い、胸の高さで受け取る。名前を指で隠さないように、名刺の端を持つこと。受け取ったら「○○さまですね」と名前を確認。名前の読み方がわからない場合は、この場で確認すれば失礼にはなりません。
立ったまま複数人と交換する際に、受け取った名刺はどうすればいいの?
図のように役職が上の人の名刺がいちばん上になるように、挟んで持つ。本来は渡す側が、渡される側の名刺入れの上で、役職順に重ねやすい位置に差し出すのが正しいマナー。
着席しない名刺交換のときはすぐにそのまま名刺入れに入れていいの?
テーブルに座ることがない場合、並べる場所もないのでそのまま名刺入れに入れてOK! 入れる前に名刺を少し顔に近づけて“押しいただく”ポーズをとり、感謝の気持ちを示そう。
複数人と交換して着席! 並べ方って?
役職がいちばん上の方の名刺を名刺入れの上に。ほかの方の名刺はそのままテーブルの上に。座席順に並べて置いておこう。
【30代のちょい足しマナー】
「30代ならば、名刺入れを2種類持っておくと◎。堅めの企業相手なら黒や茶のシンプルなもの、ファッション系などの企業相手なら少し派手に遊び心のあるもの、というふうに雰囲気に合わせてチョイスできるといいですね」(西出さん)
イラスト/長谷川ちひろ 取材・原文/東 美希 構成/倉田明恵〈BAILA〉 監修/西出ひろ子 ※BAILA2019年12月号掲載