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「自分をよく知ることが人に頼む上での第一歩」テレビプロデューサー佐久間宣行さんからのメッセージ【お願い下手からの卒業宣言】

「人を頼る力は人生において不可欠」と断言する先輩方の転機や変化したマインドなど、温かいエールにはお願い上手へのヒントが満載。今回はテレビプロデューサー佐久間宣行さんにお話しを聞きました。

【人を頼るための第一歩】自分の限界や苦手なものを知り、同時に他人のいいところを見つける

自分が頑張った結果、「これは他人に任せたほうが早く上がったな」と思うものに関しては、得意な人の力を借りるようにしています。まずは自分のことをよく知らないと何が足りないかがわからないのでそれを考えた上で、同時に他人のよさを見つけてオファーできるようになるといいと思います。

佐久間宣行さん
佐久間宣行さん

テレビプロデューサー

佐久間宣行さん


1999年テレビ東京に入社。「ゴッドタン」「あちこちオードリー」など、数々の人気番組のプロデュースを担当。ラジオ番組「オールナイトニッポン0(ZERO)」でパーソナリティを務める。2021年にテレビ東京を退社後、フリーランスとして活躍。

人を頼ることが20代まではできなかったですね。自分に自信がなかったのが悪いほうに出て、自信がないなら人の力を借りればいいんですけど、俺のお願いなんて聞いてもらえないだろうと勝手に思っていたというか「そんなの自分でやれよ」と言われそうだなと思っていたので頼めませんでした。

結果、20代後半に全部自分でやろうとしてパンクしたことがあって、自分の仕事量の限界で頼まないといろんな人に迷惑がかかるところから人にお願いすることが始まったんですけれどお願いに慣れて「こういう頼み方すればいいんだな」とわかるまでに、そこから2〜3年かかりました。どうせ一人じゃできないんだから、初めから人に頼むことに慣れて、経験値を積んでおいたほうがよかったと30代になってからわかりました。どんなふうにしたって、人と関わらないで生きていくわけにはいかないから、人に頼む力は現代社会に生きていくための必須能力だと思います。

パンクしてメンタルが壊れたりするのがいちばん自分の人生を生きる上でよくないので。人に頼むことは、結局、苦手なものを無理しないということになると思うんで、自分の限界とか、自分が苦手なものを把握することが大事だと思います。

仕事をしていくなかでこの分野は伸びないなとか、自分の中の得意・不得意のマトリックスがわかるじゃないですか。得意じゃない分野は時間がかかる。だったら、できないものに関してはできる人の力を借りたほうがいいな、そのほうが仕事がうまく回るなと判断するようになって、そこからは積極的に人の力を借りるようにするようにしています。自分が苦手なものに関してはちゃんと人を頼る。自分のことをよく知っておかないと人に頼めないので、まずは自分のことをよく知るっていうのが人に頼む上での第一歩だと思いますね。

頼むときは、自分の中で何を頼みたいかを明確に、「今、自分のやりたいことがこういうことで、これが足りなくて、ここを補強してほしい」といったプロジェクトの中での“足りないもの”と“たどり着きたい場所”をはっきりさせています。それは自分がどうしたいのかを決めることでもあり、それさえ決まってると人に頼みやすくなると思います。頼まれた人もわかりやすいし、判断がしやすい。やっぱりお願いしたいものを明確にするぐらい自分の中で考えている人がお願い上手だと思います。自分がいちばん考えた上であなたに頼むのが最適だから頼んでるという姿勢を見せるからこそ頼まれた人たちも本気でやってくれるんで。そして、「あなたのこの仕事を見て頼みました」など、オファーした思いや理由を伝えるようにしています。力を認めてるからお願いしている好意を伝えつつなぜ頼んだのかをはっきりさせたほうが、相手がどの引き出しを開けたらいいのかがわかるので。お願いを頼み、頼まれるいい人間関係を築くためには、「この人に頼られたら嬉しい」と思われる存在になるのがいちばんだと思います。そのために究極的には仕事でひとつずつ、自分の色や自分のできることを突き詰めていって結果を出せるといいんですがそれは一朝一夕でできることじゃないから、まずは、気持ちのいい人だなと思われるように他人のいいところを見つけるといいと思います。それが習性になってくると﹁この人はこういうところが得意だからこれを頼もう﹂と思いつくし、普段の生活の中でも人のことを褒めるくせができてくる。この人は人のことたくさん見てくれると思われるとその人がいると気持ちいい空間が生まれるんですよね。「その人が頼んでくれたんだからやろうかな」という空気になってくるんで、まずは、他人のよさを見つけられる人になることが大切だと思います。

取材・原文/佐久間知子 ※BAILA2022年4・5月号掲載

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