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「不安だったリーダーという立場が、仕事と子育ての両立を支えてくれた」公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 兼井明子さん【先輩、チームリーダーってどうですか?】

「不安だったリーダーという立場が、仕事と子育ての両立を支えてくれた」公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 兼井明子さん【先輩、チームリーダーってどうですか?】

チームリーダーとして一歩を踏み出した先輩をクローズアップする連載。今回は、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグの兼井明子さんにフォーカス。約2年間の育休を経て、本格的にリーダーとしてのキャリアをスタートさせた兼井さん。仕事と子育てを両立する働き方とは?

不安だったリーダーという立場が仕事と子育ての両立を支えてくれた

兼井明子さん

公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 広報・PRグループ イベントプロデュースグループ シニアマネージャー

兼井明子さん

近藤玲菜さん

ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下Bリーグ)に転職して3年目、33歳のときに広報・PRグループのアシスタントマネージャーに昇格しました。辞令を受けたのは育休に入るわずか1カ月前。二人の出産を経て約2年後に復職しましたが、子育てをしながらリーダーを担うことに大きな不安があり、降格も含めて上司に相談しました。すると「まずは一度、働いてみたら?」と背中を押してくれたんです。復職後は、体力面や家庭との両立が難しいときには、思い切って主たる業務をメンバーに任せ、私は事務を中心とした後方支援に回るなど、状況に応じて役割を調整。チーム全体を見渡しながら柔軟に差配できるリーダーだからこそ、無理なく仕事と子育てを両立できると気づきました。振り返れば、不安を抱えながらもリーダーに挑戦してよかったと感じています。

兼井さんのHISTORY

23歳~28歳:がむしゃら期
23歳【2010年】
新卒でブライダル業界に就職
ウエディングプランナーに

28歳【2015年】
同企業で本社に異動
営業企画、宣伝を担当

30歳【2017年】
ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグに転職
広報・PRグループへ配属

33歳~36歳:産休&育休
33歳【2020年】
アシスタントマネージャーに昇格

36歳【2023年】リーダーになった
産休・育休から同部署へ復帰
マネージャーに昇格

37歳~39歳:やりがい実感期
37歳【2024年】
シニアマネージャーに昇格

38歳【2025年】
イベントプロデュースグループとの兼務をスタート

39歳【2026年】
シニアマネージャーとして約20名のチームを統括

Q 今の会社に入社したきっかけは?

バスケ観戦にハマったから!

夫がもともとバスケ好きで、2016年にBリーグが開幕したタイミングで初めて試合を観戦しました。そこから毎週のように見に行くほどハマってしまい、ふと見た公式サイトに広報の採用情報を発見。未経験からチャレンジしました!

Q ズバリ、体力はある? ない?

37歳からガクンと落ちました…

自分では体力があると思っていましたが、年齢を重ねるうちに疲労の回復に時間がかかるように。2年前からは、イヤイヤながらピラティスもスタート(笑)。体力がないからこそメンバーに頼りやすい部分もあるので、リーダーにマストな素質ではない気がします。

Q 30代でしてよかったことは?

自分の“苦手”を知れたこと

夫の仕事の都合でアメリカで暮らしていた産休&育休中に、英語を本気で習得しようと決意。語学学校にも通いましたが、まったく習得できませんでした。本当に苦手なことは無理をして苦しむより、得意な人やAIに頼ればいい。キッパリあきらめられてよかったです!

ある一日のスケジュール

7:00 起床

9:00 子どもを保育園へ送り、出社

10:00 社内会議

13:00 メディアの取材対応

15:00 イベントプロデュースグループの会議

16:00 広報グループの会議

17:30 退勤

18:15 保育園のお迎え

19:00 夕食など家族との時間

21:30 就寝

出社は週3回。昨年から二つの部署を兼務しているため、仕事の約7割を広報・PRグループ、残りの3割をイベントプロデュースの業務に充てている。夕食後、子どもと折り紙をして遊ぶなど家族で過ごし、その合間にチャットやメールを最終確認をすることも。週2回は夫が子どものお迎えに行く日なので、退勤時間を少し遅らせたり、チームメンバーや社外の方たちと食事に行くなどして、仕事以外の場でも積極的にコミュニケーションをとっている。

仕事のマストアイテム

公式グッズ

1 洗濯ネットとして作られた公式グッズを、入社時からパソコンケースとして愛用。Bリーグを認知してもらうため、宣伝も兼ねて日常的にロゴの入ったグッズを使うようにしている。
2 エルメスの名刺ケースは、15年前に気合を入れるために購入した愛着のある品。

オフの日の過ごし方

片付け

土日に家の掃除や片づけをするのがルーティン。玄関タイルの目地やお風呂場のパッキンなどが壊れたときは、ホームセンターで材料をそろえ、自分で直すことが多いそう。いつもどこかを片づけていて、サイズがピッタリの収納グッズを探すのも楽しみのひとつ。

後輩から言われたひと言でリーダーとしての考えを転換

近藤さん

日本の男子プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」で広報・PRグループを率いるシニアマネージャーの兼井さん。SNS、ブランディング、広報を担う約20人のメンバーをマネージメントしながら、現在はオールスターゲームなどBリーグが主催するイベントの企画・運営も兼務している。55のクラブとも連携しながら、幅広い業務を担う兼井さんは、実はバスケットボール経験がゼロ。スポーツとも無縁の人生を送ってきたという。

「大学では文学部の演劇学科に通うほど演劇が好きだったんです。たまたまBリーグを観戦したときに、その場に居合わせた大勢の人たちと同じ感情を共有する高揚感にすっかりハマってしまって。観戦に演劇との共通点を見いだしたのだと思います。お客さまが気合を入れて試合を観戦したり、音楽や映像などの華やかな演出を楽しんでいる表情を見ると、自分もBリーグを盛り上げる一助になれていると実感できてやりがいを感じます」

リーダーとして心がけているのは、メンバー全員がまったく違う個性を持った別の人間であることを意識すること。

「2年前に後輩から、『兼井さんみたいに働くのは無理ですよ』と言われたことがあるんです。楽しい飲みの席で明るく言われたひと言でしたが、そう思わせてしまっていることをとても反省しました」

意識せずとも「ガリガリと仕事をしてしまう」タイプで、新しいことに果敢にチャレンジする姿勢から、過去には「海賊」と言われたこともあるのだとか。

「育休から復職したあとは、仕事への気持ちが高まっていましたし、意識せずとも夢中で働いていたと思います。でも、私が観戦することにハマったように、バスケという競技自体が好きなメンバーや、Bリーグの理念に興味を持って働いているメンバーもいます。同じ仕事をしていても、興味や向き合い方は様々。私が経験から学んだ成功パターンに集約させてしまうのは不可能だと感じました」

Bリーグの規模も大きくなり、関わるメンバーも増加。一人で頑張っても機能しない事案が多くなってきたことで、考えを大きく転換したそう。

「もちろん必要なときには自分がメンバーを引っぱる場面もありますが、ここ一年はみんなの働き方に『これはどう?』とアドバイスをしたり、オプションをつける働き方にシフトしました。自分にはない発想を提案してくれることが本当に面白くて。自発的に発言し合える環境をつくることを意識しています。チームを引っぱるリーダーになろうと頑張るのもいいし、リーダーではない専門性を磨く選択肢があってもいい。それぞれが働きたいスタイルで踏ん張ることができれば、チームとして最強だと思います」

先輩から受け取った教えが今の私を支えている

リーダーに向いていると思う特性は、自分の弱さを隠さないこと。

「チームにはフリーランスとして携わる私より年上の方も多く、日頃からたくさんの助言をもらっています。できないことをさらけ出し、周囲の力を借りることも、リーダーに必要な資質だと思います」

これまでのキャリアで上司や先輩からかけてもらった言葉も、兼井さんの判断を支える指針になっている。イベントのリーダーとして迷っているときに教わったのは、「何のためにやるのか、何を最終的な目的にするかに立ち返ると軸が見えてくる」という助言。ブライダル業界で働いていた頃に言われた「自分の意見をしっかり持って打ち合わせに臨む」という言葉も、心に残っている。

「仕事に向き合う上での基本姿勢を一つひとつ教えてもらえたことは、私にとって大きな財産です。たとえ口うるさいと思われても、その人に必要だと思うことは私もしっかり言葉にしていきたい。受け取ってきたものを次の人へ手渡せるリーダーでありたいと思っています」

撮影/木村 敦〈Ajoite〉 ヘア&メイク/小澤 桜〈MAKEUPBOX〉 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2026年11月号掲載

BAILA編集部

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30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。

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