チームリーダーとして活躍中の先輩をクローズアップする人気連載が今月号からリニューアル。一歩を踏み出した十人十色の挑戦をレポートします!今回はサッポロホールディングス株式会社の浜本あゆみさんをご紹介。
ロールモデルの存在と、自己流で鍛えたスキルが私を変えた

サッポロホールディングス 株式会社 DX企画部 データ戦略グループ グループリーダー
浜本あゆみさん

社内のDX化推進のため、専門スキルを持つ部門のリーダーを務めています。
大学時代に部長を務めた経験はありますが、あくまでも“調整型”のリーダー。
先頭に立って力強く人を牽引するポジションは向いていないと思っていました。
それでもリーダーを務められているのは、ロールモデルといえる上司の存在があったから。そして、感情に流されず目的を見失わない俯瞰力や、失敗を引きずらずに「私は大丈夫」と念じる力を自己流で鍛えてきたから。
いわばビジネスポジティブ(笑)。今ではプライベートでも前向きになり、夫から「昔はメソメソしてたのに」と驚かれてしまうほど。
メンバーには本気で「AIで会社を変えていける!」と伝えていますし、普段から熱い言葉をかける“焚きつけ型’リーダーだと思います。
浜本さんのHISTORY
| 23歳【2010年】 | サッポロビール株式会社に入社 |
| 27歳【2014年】 チャレンジ期 | グループ会社に出向 |
| 35歳【2022年】 | DX部門に異動 |
| 36歳【2023年】 心の準備期間 | サッポロホールディングス |
| リーダーになった 38歳【2025年】 ボジティブ期 | 現在のデータ戦略 |
Q 今の会社に入社したきっかけは?
お酒や酒席の価値を感じたから
シャイで物陰に隠れていたいタイプだった私でも、お酒を飲むと自然とオープンになり、人とコミュニケーションが無理なくとれることに価値を感じたからです。個人的なイチ押し商品は「サッポロサワー氷彩1984」。プレーンなサワーがどんな食事にもぴったりです。
Q ズバリ、体力はある? ない?
あると思っていましたが…
大学時代はチアリーディング部に所属していましたが、最近は運動不足で、階段を使うと息切れしてしまうように。「やっぱりリーダーは体力がないとダメだ!」と思い(笑)、昨年末からランニングを始めました。週末だけですが、家の周りを3 〜4キロほど走っています。
Q 30代までにしてよかったことは?
興味のある仕事に挑戦したこと
事業部門で働きたいと思い、入社4年目に手を挙げて不動産関連の会社に出向しました。キービジュアルの制作やホームページの立ち上げ、リリースの執筆など、一人で様々な業務を経験。初めてのことばかりでしたが、結果的に多くのことを吸収できました!
ある一日のスケジュール
| 9:00 | 出社 |
| 9:30 | チームメンバーと進捗確認のMTG |
| 10:00 | 所属部署の部長とMTG |
| 11:00 | 他部署のメンバーに向けてデータ利活用のプレゼン |
| 12:00 | ランチ |
| 13:00 | 生成AIの利活用について |
| 14:30 | チームメンバーと評価面談 |
| 16:30 | 退勤 |
| 17:30 | 帰宅 |
| 21:00 | 子どもが寝たあとは |
年の始まりの時期は、9人のメンバーの昨年の成果を評価し、今年1年の目標設定をする1on1の面談に多くの時間を費やすそう。小学2年と4年の子どもがいるため、出社する日は16:30に退勤し、家族との時間を確保。スーパーフレックス制度を活用し、テレワークの日に長めに働くなどして調整することも。夫がほぼすべての食事を作ってくれるので、子どものお迎えは浜本さんの担当。夫婦で協力しながら子育てと仕事を両立している。
仕事のマストアイテム

1 スッキリしたいときは「キレート レモン」をチャージ。
2 タイ旅行のお土産としてメンバーにも配ったアロマスティック。メンソールのスーッとした香りでシャキッ!
3 社内プレゼンや年始めなど「ここぞ」の仕事でつけるティファニーのピアスは夫からのプレゼント。
オフの日の過ごし方

ボードゲームマニアの友人家族の影響で、土日は家族でカードゲームやテーブルゲームに没頭。少しずつゲームを買いそろえているところで、最近のおすすめは「ワードウルフ」と「ラミィキューブ」。夫婦で晩酌をしながら、子どもたちと一緒に楽しい時間を過ごしている。

“管理職のプロ”を前におじけづいた過去
「全社員DX人財化」を掲げるサッポロホールディングス株式会社で、DX企画部データ戦略グループに所属する浜本あゆみさん。グループリーダーとして会社全体のDX化推進に関わっている。
「勘と経験をもとにしてきたそれまでの仕事を、データを活用して業務高度化・効率化する仕事です。データ基盤の構築や営業業務のスマート化、社員に向けたDX関連のeラーニング実施、生成AIの活用促進などに取り組んでいます。メンバーは情報を分析するデータサイエンティストや、社内ツールのエンジニアなど9人。DX人材として採用された20〜30代が中心で、メンバーが社員向けの生成AI勉強会の講師を務めることもあります」
専門的な知識を持つ部門にいながら、浜本さん自身はその道のスペシャリストだったわけではなく、DX研修を受けて知識を獲得した立場。自分よりも専門知識のあるメンバーをまとめるのは、かなりハードルが高そうに感じるけれど。
「もちろんその不安もありました。ただ、リーダーになる前の2024年に、昇級試験を受けてマネージャーになるまでが、いちばんモヤモヤを抱えていた時期でした。というのも、これまでの上司が“管理職のプロ”と思えるような優秀な方で。まったく別の部署から異動されてきたのに、『どうしてこんなに的確なマネジメントができるんだろう』と驚くことばかりでした。その姿を目の当たりにしていたので、『私にリーダーは無理』と感じてしまって。リーダーになる秘訣を探して本を読んでみたりもしましたが、モヤモヤは晴れませんでした」
転機となったのは、人事が紹介してくれた社外メンターの存在。
「その方は既にリーダーとして活躍している人だったのですが、『リーダーになるための秘訣はありません』と断言されました。『人と人とのコミュニケーションは千差万別。正解はないし、リーダーはひとつの役割でしかないから、気負いすぎなくて大丈夫』と言ってくれたんです」
その言葉に後押しされ、試験への挑戦を決意。「リーダーは役割のひとつ」という言葉が、今では腑に落ちている。
「あくまでも主役はメンバーです。彼らが生き生きと働くための環境を整備し、『ここぞ』というときに矢面に立つ役割に注力することが、私が考える理想のリーダー像です。思い返せば、私がモヤモヤを抱くきっかけとなった上司も、専門知識について的確なアドバイスができるから優秀だったのではなく、仕事を進めていく上での基本の勘どころをしっかり押さえていたことに気づいたんです」
上司の仕事の一つひとつが自分の中でつながった
勘どころとは、仕事のイロハのこと。
「目的を見失わないこと、必要な関係者を巻き込むこと、スケジュールの期限に遅れそうな場合は早めにアラートを出して別の手立てを考えること、人を説得する上での論理構成など、仕事のイロハはどんな領域でも変わりません。そういったことを徹底的に厳しくたたき込んでくれたのが、不動産事業に携わっていた頃の上司です。リーダーになってまだ数カ月ですが、これまで出会ってきた上司の仕事の一つひとつが、『こういうことだったのか』と自分の中でつながりました」
かつて「私にリーダーは無理」と考えていた浜本さん。実際にリーダーになって、よかったと感じますか?
「はい。私一人が影響を与えられる範囲は限られていますが、メンバーを言葉で熱く焚きつけることで、影響力は何倍にも大きくなることを感じています。社会 的にDX化が進む今、経営層にもデータ活用を理解してもらうために臆せず意見していきたいと思っています。もちろんそれは、役職を与えられたからこそでき ること。世間の皆さんから『サッポロビールって意外と進んでるじゃん!』と、一目置かれるように尽力していきたいです」
撮影/田中 瞳 ヘア&メイク/小澤 桜〈MAKEUPBOX〉 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2026年4月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。
















































