自分らしく働く魅力的なリーダーにクローズアップ。育休後に時短勤務を選択しながら、責任あるシニアマネージャーの業務に取り組んでいる、株式会社サンリオの長田奈々さん。不安を乗り越え、喜びを得るまでのストーリー。
メンバーと伴走するのが自分らしいリーダー像

株式会社サンリオ ブランド管理本部 キャラクタープロデュース部 シニアマネージャー
長田奈々さん
46歳、神奈川県出身。入社前はサンリオピューロランドに足を運んだことが一度もなかったそう。今ではサンリオキャラクター大賞の発表で熱くなってしまうほど、担当キャラクターを我が子のように見守っている。8歳の息子が一人。

長田さんのHISTORY
| 23歳【2002年】 | 株式会社サンリオに入社 |
| 24歳【2003年】 | 本社の営業戦略部販売促進課へ異動 |
| 30歳【2009年】 | ブランド管理本部へ異動 |
| 39歳【2018年】 | 育休後は同部署に復帰し、 |
| 44歳【2023年】 | 国内営業部販促推進課に異動 |
| リーダーになった 45歳【2024年】 |
|
| 46歳【2025年】 | マイメロディ&クロミチームのマネージャーとして |
Q ある一日のスケジュールは?
| 6:30 | 起床 |
| 7:45 | 子どもと同じタイミングで、 |
| 9:30 | 出社 |
| 10:00 | チームメンバーとの1ON1を |
| 12:00 | 部内のマネージャーが集まる |
| 13:00 | 同僚とランチへ |
| 14:00 | 社外の担当者も含め、 |
| 16:30 | 退勤 |
| 19:30 | 学校の宿題を見たり、今日の様子を聞いたり、 |
| 22:30 | 子どもを寝かしつけたあと、 |
| 24:00 | 就寝 |
原則9時半から16時半までの時短勤務。子どもが学童から帰ってくる時間に合わせてダッシュで帰宅後は、夕食の準備など家事に専念。子どもが寝る前に1時間ほど、宿題の音読を聞いたり、ゆっくりおしゃべりする時間を持つようにしている。就寝前の1時間は、自分の時間も確保。
Q 仕事のマストアイテムは?

1 自ずと担当キャラクターのグッズを持つように。頭の中を整理するときはマイメロディのノートとクロミのボールペンを使用。
2 同僚へのお礼はクロミのメモで。
3 約10年愛用中のマイメロディの電卓はエクセルでは難しい計算などに使っている。
Q 30代でしてよかったことは?
自分のために惜しみなく時間を使ったこと
Q 30代でやっておけばよかったことは?
興味をもったことはすべてやり切りました!
Q 仕事をする上で大切にしている言葉は?
「ありがとう」を忘れない
Q オフの日の過ごし方は?

家族でキャンプへ(多いときは毎週末!)
キャラクターとメンバー。成長を見守る楽しみが2倍になった

キャラクターのコアなファンになってもらいたい
株式会社サンリオのブランド管理本部でシニアマネージャーを務める長田さん。新卒で入社して以来、キャラクターの育成やコンテンツづくりなど、プロデュースひと筋でキャリアを歩んできた。
「実は私はキャラクターが好きでサンリオを選んだというよりも、女性が活躍していることに魅力を感じて入社を希望しました。実際に多くの女性が生き生きと働いていますし、エンタメで世の中を楽しくしようというポジティブな雰囲気がある、とても居心地のいい環境です」
今年で50周年を迎えたマイメロディ、20周年のクロミを担当し、チーム全員で“メロクロ”を盛り上げている。
「チームは全員女性で、プロデューサーが一人、ディレクターが4人の5人で二つのキャラクターを担当しています。SNSでの発信や体験型ゲームイベントのグローバル展開、クロミのアーティスト活動など、様々なプロジェクトを走らせています。目指すのは、キャラクターの認知にとどまらず、コアなファンになっていただくためのコンテンツ発信です」
10月22日には、クロミがアーティストとしてメジャーデビューEPをリリース。2026年1月に東京、大阪、名古屋のZeppでツアーを開催するなど、続々とユニークな企画が誕生している。
「アウトプットする際に他社さんの力を借りることはありますが、企画の種みたいなものは基本的に自分たちの部署で考えています。最初のアイディア段階では、それが突拍子もないものであっても『めっちゃいいね!』『夢が広がるね』というところから始まる前向きなムードがあります。キャラクターを成長させていくためのリスク管理は、私を含めたマネジメントクラスの役割。自由な発想を尊重しつつ、『じゃあ何が必要かな?』などと質問をしながら、より具体的な戦略に落とし込めるよう伴走したいと思っています」
マネージャーになる際に直面した二つの不安
率先して導くのではなく伴走する。長田さんのマネジメントスタイルは、悩みながら獲得していったもの。育児との両立のために時短勤務を選択しており、当初はシニアマネージャーになることに二つの大きな不安があったとか。
「現場で何かあったとき、すぐにフォローできない不安がありました。でも今は様々な連絡ツールがあるので、いつでも連絡をとれる関係性を構築することこそが大切。自分が現場にいなくてもフォローができることを知りました。もうひとつはリーダーの在り方。シニアマネージャーになった際、私の周りにはリーダーシップをとって引っぱるタイプの方が多くて。真似するのは難しいと思い、マネジメントに関する書籍を読んで色々と調べるなかで、伴走するタイプのマネージャーもあると知ったんです。最初から指示を出さず、メンバーに“任せる”ことができるようになったことは、自分にとっても大きな成長でした」
勇気を持って任せることで、メンバーのパフォーマンスが上がっていく。そのことを実感した嬉しい出来事も。
「夏に行ったイベントの報告を経営層にした際、担当者一人ひとりが自信を持って発表をする姿を見て成長を実感しました。周りに評価してもらえたことも、涙が出そうになるほど嬉しかったです」
最後に、シニアマネージャーになってよかったかをストレートに聞いてみた。
「キャラクターとメンバーのマネジメントをしている今は、自分の子どもが増えたような感覚です。成長を見守る喜びが2倍になったので、マネージャーになって働く楽しみが増したと感じています」
撮影/木村 敦〈Ajoite〉 ヘア&メイク/山口春菜 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2025年12月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。

























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