自分らしく働く魅力的なリーダーにクローズアップ。子育て経験がリーダーとしてのコミュニケーション術を養うきっかけに。かっこつけず偉そうにせず、等身大で突き進む株式会社ZOZO 田神千賀子さんのリーダー像とは。
あえて“かっこつけない”、等身大の自分らしいリーダーに

株式会社ZOZO CDO室 UI・UXデザイン部 NEW WEARブロック ブロック長
田神千賀子さん
40歳。静岡県出身。セレクトショップ勤務を経て、2008年に株式会社ZOZOへ中途入社。2024年にはZOZOらしいアクションを表彰される「ソウゾウのナナメウエAWARDS」を受賞した。一児の母。

田神さんのHISTORY
| 23歳【2008年】 | 株式会社ZOZOに入社 |
| 25歳【2010年】 | 公募制度を利用しデザイナーに転向 |
| 35歳【2020年】 | NEW WEARブロックへ異動 |
| リーダーになった 36歳【2021年】 |
|
| 39歳【2024年】 | 「WEAR by ZOZO」の |
| 40歳【2025年】 | チームのリーダーとして、「WEAR by ZOZO」に関する業務全般に従事 |
Q ある一日のスケジュールは?
| 7:00 | 起床 |
| 7:30 | 子どもを見送ったあと、 |
| 9:30 | 始業 |
| 13:00 | お昼休憩 |
| 14:00 | デザインの確認や打ち合わせ |
| 19:00 | 中抜けを取り、 |
| 20:00 | 仕事を再開 |
| 21:00 | 子どもの就寝準備 |
| 22:00 | 就寝までの間は自由時間 |
デザイナー職は出社の必要がないため、在宅での勤務がメイン。仕事や子育て、家事などタスクが多岐にわたるので、フルフレックス制度を活用して合間の時間にすぐに片づけるよう心がけている。日中は打ち合わせに集中し、たまったチャットの返信などは夕食後に対応。
Q 仕事のマストアイテムは?

1 ノベルティ製作時の束見本をノートとして活用。
2 「ストックホルムの香り」のお香は、始業前の朝にたくのがルーティン。
3 気分を切り替えたいときのハーブオイル。
4 自らデザインした「WEAR by ZOZO」のキャラクター・チーコのステッカー。
Q 30代でしてよかったことは?
マンション購入
Q 30代でやっておけばよかったことは?
海外旅行
Q 仕事をする上で大切にしている言葉は?
謙虚な姿勢
Q オフの日の過ごし方は?

家族でワークショップへ参加
メンバーに心を開いてもらうために、まずは自分が先に心を開く!

負けず嫌いな性格を武器にリーダーにチャレンジ
株式会社ZOZOでUI・UXデザイン部NEW WEARブロックのブロック長を務める田神千賀子さん。日本最大級のファッションコーディネートアプリ「WEAR by ZOZO」に関わるデザイン全般を担っており、2024年の大幅リニューアル時には、現場のリーダーとしてチームを牽引した。
「リニューアルの大きな目玉となったのが、コーディネートの写真を選ぶだけでファッションジャンル診断ができる新しい機能の導入。他部署が事前に分類したジャンルをアプリの中でどう表現していくべきか、メンバーと一緒に詰めていきました。このプロジェクトを評価され、約1700名の社員が参加するイベントで『ソウゾウのナナメウエAWARDS』という賞を受賞。たくさんの方々の力を借りながらサービスをつくり上げられたことに、とてもやりがいを感じました」
性格は自称「負けず嫌い」。4年前にブロック長のポジションを打診された際は、保育園に通う娘の子育て真っただ中。仕事とプライベートとの両立に多少の不安を抱いたものの、「ここであきらめたらきっと後悔する!」と奮起した。
「当時はコロナ禍だったので、同じ会社に勤める夫もリモートワークに。彼のサポートが受けられたことで、無事に両立することができました。娘のお迎えなど急な対応が必要なときもありますが、管理職に就いてからのほうがスケジュールの調整がしやすくなったかもしれません」
もちろん、そのためにはメンバーの理解を得ることが不可欠。田神さん流の周囲とのコミュニケーションのコツは、積極的に自己開示をしていくことだとか。
「普段から『うちの娘、昼の休憩中にスライムを作ったんだよね』など、ささいな日常の話をするようにしています。自分に子どもがいることを認知してもらうことはもちろん、子どもの事情によるスケジュールの変更をお願いするときも、よく知らない上司の娘より“スライムを作っていた田神さんの娘さん”と想像してもらうことで、ちょっとだけとらえ方が変わってくるかなと思っていて。今ではメンバーからも、家族のことなどパーソナルな話をしてくれる場面が増えました」
もしかしたら私の話、面白いのかも?
どうしてもリーダーを任されると気負いが生まれがちだけど、「あえてかっこつけない」ことも意識していること。
「ミーティングに参加するときの挨拶は『よろしくお願いしまーす‼』と、とにかく大きい声でするようにしています。すると『田神さん、声デカいですね』とひと笑いが起きて、ちょっと場がゆるむんです。誰も発言しないとミーティングの空気が沈みがちですが、私が積極的に質問することで発言のハードルを下げられるよう心がけています。場の堅さを率先して壊しにいくことが多いですね」
同僚からの評価は「元気でエネルギッシュな人」。ところが学生時代は「根暗なキャラクターでした」と笑う。
「子どもができたことが大きな変化だったと思います。娘は『そんなにウケる?』ってくらい、私の話を聞いてなんでも楽しそうに笑ってくれるので、育休中に『もしかしたら私の話、面白いのかも?』と気持ちが吹っ切れました(笑)。復帰後はかっこつけずに自分をどんどん出してみたら、意外とみんなも笑って受け入れてくれて。メンバーに心を開いてほしいと思う場面が多いのですが、人にしてほしいことはまず自分が先にすることが大事だと実感しました。今ではメンバーだけでなく、他部署とも密に信頼関係を築けるようになったと思います」
撮影/田中 瞳 ヘア&メイク/山口春菜 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2025年11月号掲載


























Baila Channel



















