役者としてはもちろんバラエティ番組での無邪気な笑顔でも見る人を惹きつける田中圭さん。自分も全力で楽しみ、一緒に過ごす人も楽しませる、自然体の魅力に迫るプレイタイム、スタートです!
ゲームは、コンスタントに何やっても平均以上に強いですよ。でもズバ抜けて強くはない。何事も100点は取れないタイプです(笑)。小学生の頃、ゲームセンターにある大貧民にハマっていたことがあるんですが、日本で8位までいったんです。あのゲームにどれだけの人が参加してたかは知りませんが!(笑) それ以来仲間には「俺、悪いけど全国8位だから」って言ってます。“このカードを今出してきたってことは……”みたいに、相手の考えを読むのは得意。普段は気にしすぎると疲れるから人の顔色は気にしないようにしていますが、勝負のときは別。その人の意外な一面が見えてくるのが面白いでしょ、攻め方がびっくりするほど性格悪いとか(笑)。それがその人のすべてっていうわけじゃないけど、取り繕っていない部分が見たいんですよね。親しくなりたい人とは遊んでみるべし!です。
CARD GAME
“どれがジョーカーだ?”
BOARD GAME ーCHESS
“正直チェスはあんまりルールがわかんない”
ニット¥118800/マルニ ジャパン クライアントサービス(マルニ)
KENDAMA
“けん玉も、できちゃうんだな~これが!”
仕事と遊びの理想バランスはやっぱり100:100
撮影では用意した遊び道具で全力プレイを見せてくれた田中さん。仕事と遊びの理想のバランスは昔から100:100と答えてきたというけれど、最近は、事情が変わってきたそうで――。
「正直な話、そうもいかなくなってきました(笑)。取れたはずの疲れが取れなかったり、熟睡したつもりが想像以上に早く目が覚めたりするようになってきてしまって。寝なくてもなんとかなると思ってやってきましたが、さすがにソファで寝落ちすることが増えてからは、特に長ゼリフは前もって覚えておくという備えをするようになりました。ただ、自分にとっては仕事も遊びも大切で、オフの時間をあきらめたりはしたくない。だからこれからも理想は、100:100って言い続けます!」
実際、多忙すぎるほど多忙な田中さん。役者としてのみならず、バラエティや音楽番組のMCなど、活躍の場は広がるばかり。きっとそれは田中さんを見たい人だけでなく、一緒に働きたいと思う人が多くいる証ではないだろうか。
「そう言っていただけるのは嬉しいですが、自分自身は何も考えずにいるだけです。もちろん嫌われたくはないし、好かれたらありがたい。でも、そのために何かをするっていうことはなくて。自分のままで接するようにしています。
ただ基本的に、ハッピーでいようとすることって強いと思うんです。不機嫌そうな人よりは楽しそうにしている人のほうがいいと思うし。周りの様子が見えてしまうタイプの自分としては、元気のない人がいたら“何かあったのかな?”って気になっちゃうというのもあります。でもそういうときは、みんなが気にしなくていいくらい場を盛り上げたいし、当の本人には嫌なことを忘れさせてあげられたらって思うようになりました。僕自身は、ストレスに強いほうだと思います。人並みにはへこみもしますが、へこんだところでしょうがないって思っているから。自分の力だけじゃどうにもならないことも多いじゃないですか。そういう経験をたくさんしてきた結果、時間の無駄だと悟ったんです(笑)」
解決はしなくても一緒に笑えたらそれだけでいい
そんなふうに笑う田中さんにも、若かりし頃、もうひたすら落ち込む一方という時期があったそう。
「そのときに、何か相談しても、マジでなんの解決策も出してくれない人がいて。『しょうがねぇだろ』『元気出せ』って。元気が出ないから落ち込んでいるのに!(笑)でもその人と話していると、不思議と確かにしょうがないよなって思えるようになったんです。自分で乗り越えられることなら、意外とみんな勝手に乗り越える。理不尽な目に遭ったり失敗したり、いろいろあるけど、どうにかできることなら動いているはずで、それができないから落ち込んでいるわけなんだけど、だからこそ〝落ち込んでいてもしょうがない〞ともいえるというか。落ち込む時間はなるべく少ないほうがいいって20代のうちに気づけたのは、大きかったかもしれないですね。
そんなわけで、気持ちの切り替えは意識しています。僕にとっては寝ることと、人と話すことかな。相手に余計な心配をかけたくないとか、負の感情は見せたくないっていう人もいると思うんですが、僕はバンバン見せるので(笑)。解決なんてすることのほうが少ないんだけど、人に話すことで“しょうがねぇな”にもっていける。笑う門には福来るっていいますが、笑うって連鎖しますから。大事なことだと思っています」
映画『総理の夫』では、中谷美紀さんとW主演を務めた田中さん。妻・凛子が日本初の女性総理大臣に就任し、ファーストジェントルマンとして騒動に巻き込まれていく夫・日和を演じた。
「それまで政治に関心もなく、ボンボンということもあって好きな鳥の研究だけしていれば幸せだった日和が、我慢だらけの生活をすることになります。それでも、頑張る妻をいちばん近くで応援できたのがすごく楽しかった。一緒に選挙カーに乗ったり。余計なことを考えず100%全力で応援するって、意外と幸せだなって感じました」
作品中、日本中の注目を集める存在になった日和。ストレスを抱えながらも、妻をおもんぱかってそのことを言えずにいる場面も。
「僕も日和の立場だったら同じですね。自分だけが我慢すればすむことなら、言わないほうがいいかなって思ってしまうから。ただ、そうじゃなければ、僕はけっこう“しんどい”とか“無理”とかすぐ言います。口に出すだけで楽になるのもそうだし、人に助けてもらえるならもっといい。人間向き不向きがあるから、苦手なことは得意な人に頼りたいです。その分僕も、うちのちびたちの宿題を見る係は頑張っています!年々わかることが減ってきてますけどね(笑)」
あっち向いてホイ!!(全力)
YOU WIN!!
CARD GAME ○
BOARDGAME ×
KENDAMA ○
ACCHI MUITE HOI ○
オーバーオール¥67100・パーカ¥39600・靴(参考商品)/アクネ ストゥディオズ アオヤマ(アクネ ストゥディオズ)
BAILAhommeは売り切れ次第終了!!
ネット書店で購入できます
田中圭
たなか けい●1984年7月10日生まれ、東京都出身。数多くの作品に出演、ドラマ「おっさんずラブ」でのブレイク後は、ますますエンターテインメント界で欠かせない存在に。10月ドラマ「らせんの迷宮~DNA科学捜査~」で主演を務めるほか、Huluオリジナルドラマ「死神さん」の配信、映画『そして、バトンは渡された』、主演作品『あなたの番です 劇場版』は12月10日公開。
『総理の夫』
監督/河合勇人 原作/原田マハ『総理の夫 First Gentleman』 実業之日本社文庫 出演/田中圭、中谷美紀ほか 配給/東映、日活
ある日突然、妻が日本初の女性総理大臣に⁉ ファーストジェントルマンになった鳥類学者の相馬日和(田中)が、政治の世界に翻弄されながらも、最愛の妻・凛子(中谷)を支えようと奮闘する様子をコミカルに描く。
撮影/MELON〈TRON〉 ヘア&メイク/花村枝美〈MARVEE〉 スタイリスト/伊里瑞稀 構成・原文/菅井麻衣子〈BAILA〉 撮影協力/アワビーズ ※BAILAhomme掲載