様々な価値観、重ねてきた経験、垣間見えるプライベート…30代から40代の働く女性のバッグとその中身を通して「生き方・働き方」を学ぼう。今回取材したのは、本のマッチングサービスを行うオンライン書店「Chapters」を運営する森本萌乃さん。2回の転職を経験して気づいた自分にベストな働き方とは? 愛用トートバッグの中身は充実した社長業を物語る。
転職、パラレルワークを経て本を通じた新しいサービスを起業
森本萌乃さん(32歳)/MISSION ROMANTIC代表/Chapters書店主
新卒の会社=初恋の人!? 次の次くらいに出会った、自分だけのキャリアが天職かもしれない
「本を通じたロマンチックな出会いを、ネットで実現したい」と、マッチングを行う新しい書店サービスをスタートした森本さん。数冊の本が必ず入るバッグの中には“好きなことを仕事にする”という意思がストレートに表れている。新卒入社の電通ではBtoBの巨大プロモーションを手がけた。その後の転職先では、大手企業出身という自負心がストレスになり挫折も味わったという。「コロナ禍のなか、自分のやりたいことを貫いて起業したとき、夢は一旦かなったと思っています。初恋の相手が電通だとしたら、2人の恋人=2社を経て、今の仕事がプロポーズしたいくらい好きな相手、というイメージ。かなえた夢の先に実現したいのは、この仕事で食べていくこと。間もなくローンチから1周年ですが、去年私自身の給料はゼロ! 二人の社員がいるから頑張れました」
WORK&LIFESTYLE history
23歳:ロンドン留学を経て大学卒業後、電通に入社
27歳:外資系の雑貨小売サブスク企業マイリトルボックスに転職
28歳:退社し充電期間の後、ファブリックトウキョウに契約社員として入社。週4勤務でPRマーケティングを担当。起業の構想・準備をスタート
29歳:勤務先とのパラレルキャリアでMISSION ROMANTICを創業
30歳:勤務先との契約がコロナ禍で終了。自身の会社への一本化を決意。自己資金で「Chapters」のプロトタイプサイトをオープン
31歳:投資を受け会社存続が決定。’21年6月オンライン書店「Chapters」サービス正式スタート
BAO BAO ISSEY MIYAKE トートバッグ プリズム
本が数冊入っても形崩れせず自立する、3つのバッグを使い回し。いちばんきれいめに持てる白のBAO BAOは、母からのお下がり。
選書のため数冊を並行して読む。ブックカバーの撮影サンプルも
「Chapters」では、毎月のテーマに合わせた文庫本にオリジナルのブックカバーをかけて会員へ発送している。森本さんは書店主として最終的なラインナップを選書。常時数冊の書籍を並行して読んでいる
目の疲れをしっかりケアするアイテムたち
デスクワークにテレカン、読書と目を酷使し多忙な日々を支えるグッズが色々。替えのコンタクトレンズ、サプリなど
ポーチには社長業に携帯必須な通帳と印鑑が
財布はカードケースと本体が分けられるタイプ
長時間聴ける有線イヤホンで音楽はいつでも
「本と同じくらい、人生に欠かせないのが音楽」
撮影/葛川栄蔵 取材・原文/久保田梓美 ※BAILA2022年6月号掲載