30代のお尻悩み&疑問に、医師がお答え! 今回は、痔になりやすいと噂の生活習慣について、ホントのところをお届けします。
辛いものを食べ過ぎると痔になるって本当!?……痔にまつわる気になる噂を検証!
30代女性のお悩み&疑問
・「辛いものが大好きで麻辣麺や激辛カレーを大量に食べる私。母に『そんなに辛いものばかり食べていると痔になるよ』とよく言われるけど、やっぱり辛いもので痔になるの?」
・「キムチチゲを食べた翌朝のお通じで、なんだかお尻が痛く……。これってもしかして痔の症状!?」
30代女性で悩む人も多い痔。痔になりやすい習慣について、専門医にお聞きしました!
医師のお答え!
【監修】寺田俊明先生 「寺田病院」理事長/院長/胃・大腸肛門病センター長
<プロフィール>東京医科大学卒業後、三井記念病院(千代田区)外科研修医を経て亀田総合病院(鴨川)消化器科にて内視鏡をはじめ多種にわたる検査を習得。その後、 大腸・肛門病の専門病院である東葛辻仲病院(我孫子)にて肛門疾患の手術全般を学んだ後、寺田病院 副院長、胃・大腸肛門病センター長として赴任。現在、理事長・院長、胃・大腸肛門病センター長を兼任。
痔にまつわる噂は“都市伝説”の場合もあるので要注意!
痔を予防するために、痔になりやすい習慣はなるべく避けるようにしたいもの。巷でよく聞く痔になりやすい習慣の中には、正確ではないものも。真偽の程を解説します。
今回は、信憑性の高い説として語られる“辛いもの”についての噂について取り上げます。
Q:辛いものを食べ過ぎると痔になるの??
A:「辛いものを食べ過ぎると痔になる」という説は……都市伝説!
単なる風評です。唐辛子の印象から流布した説と推測できます。同じ辛いものでも、ワサビやカラシで痔になるイメージはないですよね?
唐辛子に含まれる刺激物質カプサイシンは、食べても肛門まで消化されずに出てきます。この時、肛門に切れているところがある場合、肛門がヒリヒリとするため、唐辛子(辛いもの)を食べると肛門が痛い=痔になる、と解釈されたのでしょう。
唐辛子などの辛いものを食べ過ぎると痔になるのではなく、切れ痔のある人が唐辛子を食べると痛みを感じているだけ。順番が逆なのです。
唐辛子を使った料理を食べた後の排便で、肛門まわりに痛みを感じたら、痔になっているかも。早めに病院で診てもらうと安心ですね!
取材・文/櫻木えみ 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉