メイク歴も10年を軽く超え、もはやメイクはお手の物!と言いたいバイラ世代ですが、「メイクスポンジの選び方って?」「実際メイクの仕上がりに違いはあるの?」などと誰にも聞けないままの疑問も多いのでは? そこで、プロのヘアメイクアップアーティストさんに“実は気になるメイクツールの“アレコレを直撃取材! 今回はスポンジの選び方と使い方について解説してもらいました。
BAILA読者の疑問&お悩み
付属のスポンジでメイクをするのではダメ? 仕上がりに違いが出るなら使ってみたい!
「メイクスポンジを使うことのメリットって何?」(IT/28歳)
「失敗しないスポンジ選びの秘訣が知りたいです」(マスコミ/31歳)
「指塗りでベースメイクの仕上がりが雑になりがち。キレイに仕上がるスポンジの選び方ってありますか?」(スーパーバイラーズ/33歳)
など、みんなスポンジを使ったメイクへの関心はありつつも何が正解か分からない様子。
Q.メイクスポンジで仕上がりに差は出るの?
A.俄然ムラのないきれいなベースメイクが手に入ります!
今回取材させていただいたヘアメイクアップアーティストの小澤桜さんが熱く語ってくれたのは、メイクスポンジの重要性。
「パウダリーファンデーションやクッションファンデーションは付属のスポンジがあることが多いですが、リキッドファンデーションは指でそのままのせている人も多いのではないでしょうか?」(小澤さん、以下同)
「メイクスポンジを活用することで、ムラなくファンデーションがつけられるし、薄づきのナチュラルメイクもハイカバーなメイクも思いのままに表現できるようになるんです!」
Q.メイクスポンジの選び方って?
A.厚みとファンデーションの含みのよさがカギ!
「スポンジは、
①3本指(親指・人差し指・中指)で持てるサイズ感
②小鼻などのピンポイントにも塗れる角があるもの
③指で触ったときにざらざらする“ザラふわ”面があること
の3点をポイントに選ぶと失敗が少ないと思います。
コスメに付属しているパフでもメイクは可能ですが、付属パフはコンパクトに収納できるサイズで作られていることが多いので、全体的に小さくて薄め。一方、①②③を満たすスポンジを選べば、均等にファンデーションを広げやすく、ムラになりにくい。また、小鼻まわりなどの細かい場所もキレイにメイクをすることができます」
プロが選ぶおすすめのメイクスポンジはこれ!
バリュースポンジN ウェッジ型 30P 約50×20×25mm ¥506/ロージーローザ
しっかりとした厚みがあり、ファンデーションの吸い付きも◎。平たい面を使えば、頬や額の面に少ないストロークでメイクをのせられる。角の部分は、小鼻周りなどピンポイントなパーツにピッタリ。大容量なので、使い捨てるときの罪悪感も少なめ。
Q.いまさらだけどやっぱり知りたい! メイクスポンジの基本的な使い方って?
A-1.まずはスポンジの使う面、“ザラふわ”面を確認する
「塗る前のステップとして肝心なのが、使うスポンジの面を確認すること」
「リキッドファンデーションは、最初に指を使って肌にのせ、そこからファンデーションをスポンジで叩いたり伸ばしたりして塗っていきます。ムラのないキレイなベースメイクを作るためにスポンジを使うのですが、実は使う面を間違えてしまうとその役割が半減してしまうのです」
「使うのは“ザラふわ”面と覚えましょう! 写真上のロージー ローザーのスポンジでいうと面が長方形になっている部分のことで、孔がたくさんあり、触ると弾力があり指が少し引っかかるようなザラつきを感じられる面を指します」
「“ザラふわ”面を使う理由は、孔が多いことで吸いつきがよく、ファンデーションとスポンジをより密着させながら塗り伸ばすことができるから。これが、ムラのないナチュラルな仕上がりのメイクを作るカギになります」
「ちなみに“ザラふわ”面ではない両サイドの面は、製造加工時の熱処理によって孔が塞がってしまっていて、ファンデーションを必要以上に弾いてしまう作りに。指感触もキュキュッとしています。薄づきやムラの原因になるので、しっかり確認しましょう!」
A-2.顔の中心から指で適量を取って肌にのせ、“ザラふわ”面のスタンプ押しで叩いて伸ばす
「塗り始めは顔の中心部から。リキッドファンデーションを指で取り、さっと肌にのせます。その後、のせた部分をスポンジの“ザラふわ”面で、スタンプを押すように叩き込んでいきます」
「この時重要になるのがスポンジの持ち方。持つときは、親指・人差し指・中指の3本で。肌に触れるスポンジの面を支えるように持つことで、“ザラふわ”面が安定し塗布面に伝わる圧が一定になり、ムラのないメイクができるんです」
「叩くように広げながら、目の下の部分などしっかりカバーしたい部分は重ねて調整してください」
A-3.フェイスラインに向かってスポンジをすべらせ、シームレスな色づきに
「顔の中心部分への塗布を終えたら、フェイスラインへ。指の力を抑え気味にして、スポンジ表面に残ったファンデーションを外側に向けて滑らせるように伸ばすと、境目が目立たないナチュラルなベースメイクが完成します」
「この時、叩いてのせた中心部分に濃さが気になるところがあったら、同じようにスポンジを滑らせましょう。重ねすぎた場合も、後からスポンジを滑らせて伸ばせばキレイになじみますよ」
+αで聞きました! Q.クマやニキビをキレイにカバーするには?
A.筆先が細くて薄いブラシとチップで狙いうち!
「目の下のクマや点在するニキビのカバーには、スポンジ以外の+1ツールがおすすめです。もちろんスポンジの角でカバーすることもできますが、より自然にカバーしたい方は、細くて薄いブラシやチップを活用してみて」
目の下のクマには、小ぶりなメイクブラシ!
「目の下のクマには、先端が小ぶりなメイクブラシが◎。コンシーラーをちょんちょんと置くように塗ると、厚ぼったくならずに自然なカバーができます」
「クマのカバー時に注意したいのが、隠す範囲。コンシーラーを塗るのは、涙袋の下の影になっている部分だけ。涙袋や目のキワまでのせてしまうと目が小さく見えてしまうので、要注意」
ポツンとニキビには、アイシャドウチップ!
「ニキビや点在する赤みには、アイシャドウチップが重宝。チップの先端で赤みを狙い撃ちすることで、色が透け出てこずにしっかりとカバーすることができます」
メイクスポンジを活用することで、ムラのないベースメイクが簡単にできるなんて! “ザラふわ”面をキーワードに、スポンジを使ったメイクに挑戦してみてくださいね。
撮影/柳 香穂 取材・文/三上六花