【イガリシノブさん発・秋新色コスメでつくる“これからっぽい顔”まとめ】この秋一番おしゃれな顔になるテク全部

秋の新作コスメも出そろったところで、「これからのメイクをどうアップデートすればいい？」という質問に、メイクアップアーティストのイガリシノブさんがアンサー。

もふもふした雰囲気のうす眉メイク、グリーンのコスメを効かせたカラーメイク、赤リップを主役にした美人フェイス。イガリさんが考える、この秋、“これからくる”メイクアップテクをまとめてチェック！

「今の若い子たちって中顔面短縮メイクとかをしていて、なんだかみんなアニメ顔っぽいというか、キャラっぽくない？ みんな個々のメイクを楽しんでいて、そういうの、すごくいいなって思うんです。

これが正解！ とか、こうじゃなきゃだめ！ といったメイクの暗黙のルールみたいなものに縛られず、みんなバラバラでいい。それが個性だし、本当の意味でのメイクの楽しさだと思う。今のコスメはすごく進化しているから、頼りがいのあるコスメたちに思いっきり頼るのもいいしね！

そんな気持ちを盛り込んだメイクを今回は３パターン紹介してみたいなと思います」（イガリさん・以下同）

「眉メイクが今の時代みんな大好きだと思うんだけど、ネクストステージは薄くて、もふもふした感じ！　ゆるキャラみたいな可愛らしさとともに、色気とか品のよさが不思議と漂って、いいよね。

うす眉っていっても、明るいアイブロウカラーをただ単に使うっていうことではなくて、眉を”消す”くらいのイメージでやってみてほしいな。

そうすると、眉を除いた目からリップまでが顔の面積に見える、つまり、下重心の可愛らしい幼な顔に見えるんです。下重心に見せたいから、目元も下まぶたメインでメイクすることも重要。

眉を消したところで次にこだわってほしいのは、頬に広く、鼻尖の下側にも忍ばせたオレンジのチーク。色素薄い中に血色が入った感じに見せられますよ。もふもふ系フェイスに見せるためには全体的に白みを際立たせることも大切だから、まつ毛も黒じゃなく、寒色系のブルーをセレクトしてみました」

使用したコスメはこれ！

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透明感もニュアンスも盛れる明るめピンクベージュ。曲がったヘッドも使いやすい。フジコ マジカルアイブロウカラー 04 ￥1408／かならぼ（9／20発売）

影色ベース、なじませカラー、ファイバー入りカラーの３種で、立体感も毛量もコントロール。インウイ アイブロウパレット 01 ￥4400／資生堂（9／21発売）

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深みのあるシックなブルー。カールもボリュームも逸品。マスカラ ディオールショウ アイコニック オーバーカール 264 ￥5170／パルファン・クリスチャン・ディオール

豊かなスキンケア効果も期待できる話題の新パレット。色づきも使用感も至福。オンブルクルールクアドリ 8 ￥9680（セット価格）／クレ・ド・ポー ボーテ

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頬のpH値と水分量に反応して色づくコーラル。肌に溶け込んだような発色を楽しんで。ロージー グロウ 004 ￥5940／パルファン・クリスチャン・ディオール

ムースにように軽いテクスチャーで、リップにもチークにも。洒落感満載のITなベージュ。フーミー リップ＆チーク アムールベージュ ￥1540／Nuzzle（限定品）

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長らく愛されている現行品から、限定で優しげなウォームピンクカラーが登場。シマリング グロー デュオ X02 ￥4950／THREE（9／６限定発売）

日焼け止め、ハイライトにも使えるパウダー、シェーディングがひとつになったマルチコスメ。フーミー おでかけUVパウダー C ￥2530／Nuzzle

クレ・ド・ポー ボーテのアイパレットの右下の色を細チップにとり、下まぶたの黒目の下からすっと水平に柔らかなラインを描く。

フーミーのリップ＆チークを頬にもリップにも使用。チークは鼻の横にちょんとのせたあと、スポンジを使って頬に広くなじませて。リップは唇に直接たっぷりのせる。

頬にはさらに上からディオールのチークを重ねる。ベージュ系で一度頬を凹ませてからオレンジのチークをのせることで洒落見えしつつ、頬の色素を全面に感じさせすぎないという効果あり。

ディオールのオレンジチークをブラシにとり、鼻先の鼻尖の下側にもほんのり忍ばせて。顔全体にほんのりと漂うようなぬくもりが出現。

上まぶたはTHREEの右の色を指にとり、あっさりと伸ばして。上まぶたをつやのみ・カラーレスに仕上げると、さらにおでこが広く見えて下重心の顔に。

写真上のガイドの位置に眉と同系色のフーミーのシェーディングをのせる。大きな面積で入れず、ちょこちょこと細切れにのせるのが自然に見せるコツ。骨格が自然と際立って、メイクが映える。

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パープルみを帯びたブルー。先端がワイドになったオリジナルブラシで、ボリュームもセパレートも自在。ワイズアイズパースペクティヴ マスカラ 04 ￥4400／THREE

黒に深い藍色を加えた、黒目がより際立つカラー。楽にオフできるフィルムタイプ。江原道 マイファンスィー ロングラッシュ トリートメント マスカラ 02 ￥3960／Koh Gen Do
 

超絶人気のケイトのアイブロウが、好みのカラー、ケース。ブラシを選んでカスタマイズできるように。ケイト デザイニングアイブロウ3D レフィル EX-4 ￥880（編集部調べ）／カネボウ化粧品（一部店舗限定）

しっかり眉もソフトに薄まって、ふんわり柔らかな顔立ちに。キスミー ヘビーローテーション カラーリングアイブロウ 03 ￥880／KISSME（伊勢半）

「BAILA世代の大人女子は特に、メイクで美人に見せようとするでしょ？ それが悪いっていうわけではないんだけど、メイクで顔を覆って隠して、個性を殺してしまっているような気がするんです。だから私は、メイクをもっと自由に楽しもうと言いたい！

というわけで、今こそBAILA世代にチャレンジしてみてほしいのが、ゆるキャラっぽい雰囲気のメイク。ゆるキャラ＝癒し系っていうことではないですよ。ちょっとだけ毒っ気のあるゆるさが漂うメイクっていう感じ。

今って、なんでもかんでもデコっていたかつての時代にちょっと似ていると思うんです。存在感ありきの自分自身が輝く時代というか。だからこそ、思い描く美人系を脱して、真逆の方向のゆるキャラニュアンスの顔に飛び込んでみてほしいなと思うんです」（イガリさん・以下同）

「ブラウンとかベージュとかの“THE・大人顔”はいったん忘れて、丸くてほわわんとしていて、でも、きっちり洒落感も感じさせられる“ちいかわ”みたいなメイクを、BAILA世代の皆さんにぜひトライしてみてほしい！ まあるい目元と横広なチークで目とチークの距離を縮めて、優しそうな雰囲気っていう感じかな。

このメイクではピンクとグリーンがキーカラーなんだけど、目元にはピンクを使わない。今季なら絶対にグリーン！ ニュアンス的に潜ませるだけで一気に洒落感が出ますよ。グリーンをアクセントにした目元に、ピンクのチークやリップを合わせることで、丸みのある優しい雰囲気になれるのね。目元にピンクを使ってしまうと、丸みじゃなくてふくらみが出ちゃうから、今季の気分とは違うかな。

ちなみに目元は半囲み目がポイント。全部囲むと目のフレームが締まって、まあるい目に見えないから、“半囲み”が重要なんです」

使用したコスメはこれ！

「前回、思い描く美人顔に縛られないように。といったお話をしたけど、美人顔は美人顔でやっぱりよさもあるよね。

じゃあどうすればいいかというと、今の時代にマッチした美人感を取り入れること！ それがなにかというと、シェーディングとかハイライトを盛り込んだ丁寧な肌作りにかかっていると私は思います。

トーンアップコスメをふんだんに使って、内側からにじみ出るようなツヤを意識することがまず大事。シェーディングやハイライトで骨格の補正をして、ボリュームを出したいところ、凹ませて見せたいところを操ることで、ガラリと違った印象に見せることだって可能。そうすると不思議と抜け感じゃなく、キャラ立ちしていそうなすごい存在感のある人に見えるんです。

そう、今の時代大事なのは、存在感！ 自分のしたい表現を、コスメやメイクがきっと叶えてくれるはず。だからもっと自由に楽しもう！」（イガリさん・以下同）

「赤リップって、今またすごくキテると思う！ 唇の赤を主役に立てれば、あれこれ入れなくてもキマるから私も大好き。

何年も前にも赤リップが流行った時代があったけど、あのときは、“肌×赤”っていう感じだったと思うのね。でも今は、“肌×シェーディング×赤”。

シェーディングをプラスして密かに顔の凹凸や陰影を際立たせることで、たとえばリップの縦幅をぐんとワイドにすることもできるし、今の時代感にもマッチするしゃきっとした、でも、いい感じの抜け感も漂う美人系の顔になれますよ〜。

赤リップをつけるときの目元は、肌に近い色を表現できるピンクがベスト。ついブラウンを手に取りがちだけど、目周りに凹凸が出てしまうからNG。チークは思い切ってレス。白い肌を見せつけるようなハイライトも大切だし、髪の毛もきゅっと結んで余計な素材やテクスチャーを目立たせず、シンプルにまとめる、が鉄則です」

使用したコスメはこれ！

撮影／三宮幹史〈TRIVAL〉（モデル）　柳香穂（物）　ヘア＆メイク／イガリシノブ〈BEAUTRIUM〉　スタイリスト／平田雅子　モデル／松木育未　取材・文／通山奈津子　構成／渋谷香菜子