メスを使わないフェイスリフトと呼ばれる美容施術・ハイフ。近頃ではフェムテックへの注目から、女性特有の悩みにアプローチする膣へのハイフ「ヴィーナスハイフ」も話題になっています。そんなハイフの基礎知識から、BAILA編集部スタッフ＆30代担当ライターによる施術体験レポートまで、まとめてお届け！
銀座ケイスキンクリニック院長
慶田朋子 先生
東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。最新の医療機器と注入治療をオーダーメイドで組み合わせ、「切らないハッピーリバースエイジング」（メスを使わない若返り）を叶える美容皮膚科医として活動。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』（小学館）など。
そもそもハイフって何？ ハイフの効果は？
切らずにフェイスリフトを叶えるハイフ
HIFU（ハイフ）は、High Intensity Focused Ultrasound（高密度焦点式超音波）の略。
「超音波のエネルギーを一点に集中させて、SMAS筋腱膜層（スマス層；顔の土台）、脂肪層、真皮層の3層に、強い熱を点状に密にあてることで、加齢で伸びたコラーゲン線維を収縮させます。損傷治癒過程で新しいコラーゲン線維が再生して、組織をリモデリングすることで肌を引き上げていく仕組みです」（銀座ケイスキンクリニック・慶田朋子先生）
ハイフの種類によって、痛みにも差が!?
ハイフの先駆けでもあり、高い効果感を誇るのが「ウルセラ」という機器。
「ウルセラは超音波のエネルギーが最も正確に収束し、点状に65〜70℃に加熱されるので、リフトアップとして一番効果実感が高いものの、痛みも伴います。『ハイフは痛い』というイメージを持つ人が多いのは、このためかもしれませんが、痛いほどの強い熱エネルギーを与えるからこそ引き上がるのです。
一方で、ハイフ初心者の方や、20代後半から30代のたるみ初期のBAILA世代におすすめなのが、『ソノクイーン』。ウルセラが1㎜弱ほどの小さな点状に強いエネルギーを入れ焼き縮めるのに対して、2㎜程度の点状に同量のエネルギーを作用させるので、痛みも感じにくく、それでいて、十分効果実感を得られることがメリットです。
膣ハイフには、『ウルトラヴェラ』という膣専用ハイフを使用。膣の内側と大陰唇を照射していきます」（慶田先生）
BAILA世代におすすめのハイフ「ソノクイーン」。痛みが少ないので、初心者にもおすすめのハイフ。
どんな効果、メリットがあるの？
「顔のハイフは、いわゆる『切るフルフェイスリフト』で吊り上げるスマス層に対して、熱を入れて熱収縮を起こしコラーゲンを増やしていくもの。切らずにリフトアップでき、たるみの改善や輪郭の改善などが期待できることが大きな特徴です。
また1〜2ヶ月かけてコラーゲンが再生していくので、照射直後より、時間が経った方がリフトアップ効果がわかりやすい実感があります。
膣ハイフは、顔と同じく膣の皮膚組織に3層に対して働きかけることで、出産や加齢で膣が緩むことで生じる尿もれや膣のゆるみをきゅっとタイトニングしていくもの。顏のハイフ同様ダウンタイムがほぼなく、1〜2ヶ月をかけて効果実感が高まりますよ」（慶田先生）
ハイフを始めるタイミングはいつがいい？
銀座ケイスキンクリニックで使用しているカウンセリングシートの一部。気になる肌の悩みや施術も、その人に本当に必要かどうかを丁寧に診察してくれる。
「小顔になりたい！」「韓国アイドルのようなしゅっとしたフェイスラインになりたい！」という一心で、やみくもにハイフに頼るのはNG。
「顔のハイフはあくまでも光老化によるたるみに働きかけるものなので、25歳以下の方にはそもそもハイフはおすすめしません。20代後半、目安としては28歳以降、たるみの症状が出てきたら始めましょう。アラサー世代は、再生力がまだまだありますので、半年～1年に1回のゆったりペースで『ソノクイーン』を照射し、穏やかにコラーゲン再生のスイッチを入れていくのがいいでしょう。
ヴィーナスハイフに関しては、出産後など、悩みが気になり始めたらぜひカウンセリングを受けてみてください。出産前のアンチエイジング的視点で言うと、30代であれば年に1度や2年に1度でも十分だと思います。
顔も膣も、のびきったものを縮めるのはとても大変。たるまぬ先の美容医療、ではないですが、光老化が本格的にあらわれる30代からスタートできるといいですね」（慶田先生）
【顔ハイフ体験レポ】詳しい流れと施術の様子
30代担当ライターAが、銀座ケイスキンクリニックで顔ハイフを体験。痛みはどの程度？ 効果は出た？ ビフォーアフターは必見！
① メイクオフ後、まず先生によるカウンセリング
自分の肌悩み、気になっている施術を相談しながら、その人の肌質・骨格やたるみの程度、表情筋の動かし方の癖を見ながら、どんな施術がなぜ必要なのか、どんな施術がなぜ不要なのかを丁寧に説明していただく。
②いよいよ施術スタート
部屋を移動してベッドに横になり、看護師さんと雑談をしながら施術スタート。「ソノクィーン」はそこまで大きくないジジジジジジという音とともに、両頬、顎下に熱を加えていく。
施術後の感想
「ハイフは痛い、というイメージがあったものの、思ったよりも痛みを感じず、どちらかというと肌をつねられているような感覚。あご下は脂肪が薄いせいか、少し骨に響く感じも。とはいえ、予想していた痛みはゼロ。頬と顎、目のまわりと３種類のヘッドを使い分けて、トータル30分程度で終了しました」（ライターA）
【Before/After】頬位置が上がって、顎のラインもすっきり
施術直後でも変化を感じやすい「ソノクィーン」。施術後は頬の位置が少し上がり、ほうれい線、アゴ周りのもたつきが少しすっきりした印象に。施術直後の２〜３日は、肌が内側からぱんと張ったような感覚あり。１〜２ヶ月の変化も楽しみ。
【顔ハイフにまつわるQ＆A】痛みは？ダウンタイムは？
Q 痛みは？
ほぼ感じなかった。場所によって骨に響く感じや、肌をつねられているような感覚になる場所もある。
Q ダウンタイムは？
肌内側への施術なので、肌表面的なダウンタイムはほぼなし。人によって軽い赤みやむくみを感じる場合も。
Q アフターケアは？
特別なケアは不要。ハイフは皮膚の奥へアプローチするもの。施術後は再生スイッチが高まり、熱刺激でコラーゲンの生成をし始めているので、それを後押しするようなコラーゲンサプリを取り入れたり、お肉や魚、タンパク質をバランスよく摂ったりするインナーケア、またしっかり睡眠をとることが大切なのだそう。
Q どのくらいの間隔でやるのがよいの？
年齢や再生力次第、20代後半から30代前半は半年～年１回程度でOK。
【膣ハイフ体験レポ】詳しい流れと施術の様子
最近話題になっている膣へのハイフ「ヴィーナスハイフ」。女性特有の悩みにアプローチする施術を編集部スタッフMが体験レポ！ その結果は…？
① カウンセリング
これまで入浴後にお湯が膣から出る症状がまれにあったのですが、これが膣の緩みから起こるものとは知らず放置していました。今回のカウンセリングで自分にも膣の緩みが生じていることを知りました。
② ベッドに横たわって施術がスタート
膣の施術は初めてのことなので、すごく痛いのでは？という不安はありましたが、こちらの状況を常に確認しながら施術いただけたため、施術中は安心して受けることができました。3層に照射を受けました。
施術後の感想
「痛みはないのですが、違和感があります。痛いというより『熱を感じるかな？』といった感じ。膣の奥はほぼ痛みや違和感はなし、中間から出口に向けては奥に比べて少し熱い感じがあります。特に３層照射するうち2層目には感じたことのない違和感があったので驚きましたが、慣れてきたたため、3層目には施術中のエネルギーの調整を伝えやすくなりました。
意識が膣に集中しがちなため、途中からは気を紛らわせる意味で、看護師さんと話しながらの施術がおすすめ。
施術後日、入浴後に水が入る症状がなくなり快適。同じような悩みを持っている方にもぜひおすすめしたいです」（編集部員M）
【膣ハイフにまつわるQ＆A】痛みは？ ダウンタイムは？
Q 痛みは？
痛みはないが、違和感があり。痛いというよりも熱を感じるといったイメージ。
Q ダウンタイムやアフターケアは？
ダウンタイムはほぼなし。特別なアフターケアも不要。
Q どのくらいの間隔でやるのがよい？
年齢、出産経験次第。適応があるかということも含めてカウンセリングは必須。30代のアンチエイジング的な意味では年1回、もしくは2年に1回程度が目安。
銀座ケイスキンクリニック
東京都中央区銀座1-3-3 G-1ビル5F、6F
0120-282-764
●小顔HIFU（頬〜フェイスライン〜顎下）初回トライアル ¥56,000
●ヴィーナスHIFU 膣内照射 初回トライアル ¥80,000
撮影／新谷真衣 取材・文／吉田愛 構成／渋谷香菜子
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