こんにちは!
スーパーバイラーズの渡邊りりあです。
今月の「マンガ部」のお題は『アニメ化しているマンガ』。
アニメ化が決まっていればまだスタートしていないものもOK!ということで、私からはこの作品をご紹介したいと思います。
『チ。ー地球の運動についてー』
小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」で2020年9月~2022年4月まで連載された漫画『チ。ー地球の運動についてー』です。
テレビや雑誌、SNSでも瞬く間に話題となった作品で、「この漫画が面白い!」と公言する芸能人も多いので、タイトルは聞いたことがあるという方も多いはず。
「マンガ大賞」では2021、2022と2年連続入賞を果たしており、「第26回 手塚治虫文化賞」では大賞を受賞するなど数々のマンガ賞を受賞しています。
そして、今年6月の最終巻販売と同時にアニメ化も発表されたことで話題になりました。
「地動説」を信じて繋いでいく物語
この物語の舞台は、15世紀のヨーロッパ。
「天動説」が絶対だとされていた時代に、それとは反する「地動説」を信じ、命がけで想いを繋いでいく主人公たちの姿が深く描かれています。
第1集を開いたとき、はじめは拷問のシーンに驚く方もいるかもしれませんが(私もそうでした)、読み進めていくうちに、この物語の軸はそこではないんだな、と気づきます。
フィクションではありますが、「天動説」が絶対で当たり前だと信じられている世界で、それとは異なるモノを貫き通すには、相当な勇気と覚悟が必要なはず。
知りたいという欲求、心ゆさぶるほどの感動、宗教観や倫理観――
読み進めるにつれ、人それぞれの"信念"について深く考えさせられる物語でもあります。
1人ではない主人公たち
そしてこの作品は、主人公が1人ではないという点が面白みの1つだと思っています。
マンガの主人公は数々の困難を乗り越えながら仲間とともに成長していくイメージですが、この物語はそうではありません。
1集の表紙に登場しているラファウも、2集から活躍するオクジーやバデーニも、作品の最後までは登場しない。
でも彼らの思いや歴史は、確かに次の人へ、次の時代へ引き継がれていく。
きっと、今私たちが知っている当たり前の日常にも、同じような歴史が紛れているのかもしれない、とすら思わされます。
心に残る名言の数々
物語は8集で完結します。
この8冊に出てくるキャラクターたちはどれも魅力的で、数々の名言を残していきます。
その中でも、心に残った名言をいくつかご紹介したいと思います。
「才能も発展も人生も、いざって時に退いたら終わりだ。」
「その場しのぎの慰めなんか現実を変えやしない。だが、芯から湧き出た苦悩は、煮詰められた挫折は、或いは君の絶望は、希望に転化し得るのだ」
「なんというか夢っていうのがあると、とりあえず一週間くらいは悲劇に耐えられる気がします。」
「感動だ。それさえ残せれば、後は自然と立ち上がる。」
他にもグッとくる名言が多く、ページを捲るたびに心が震えます。
アニメ化も決定!
6月発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」内でアニメ化が発表され、魚豊先生の描き下ろしイラストとコメントが掲載されました。
詳細はまだ未定ですが、この作品がどうアニメ化されるのか…今から楽しみです!
また、少し前に「お願い!ランキング」の「声優わちゃわちゃ」という番組で、この作品のファンであると公言している声優・津田健次郎さんが異端審問官のノヴァクという役を演じる企画がありました。
一度聴いたら、ノヴァクの声は津田さん以外当てはまらない!と思うくらいにはまります…。
YouTube動画があるので、こちらもぜひ見ていただきたいです。
この作品を読み終わった後、最後に残るのは"感動"の余韻です。
読んだことがないという方は、アニメ化前にぜひ一度お手にとってみてください。
【作品紹介】
『チ。ー地球の運動についてー』(全8集)
魚豊/小学館
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