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くすっと笑える、だけじゃない。ヨシタケシンスケさんの絵本『おしっこちょっぴりもれたろう』【エディターズピック vol.278】

大人になって絵本に触れると、思いがけず示唆的で、小さく「おおっ」と言ってしまうことがあります。『おしっこちょっぴりもれたろう』は、いま大人気の絵本作家ヨシタケシンスケさんの作品の中で、大好きな一冊です。

『おしっこちょっぴりもれたろう』くんの、おしっこちょっぴりもれたところから始まる冒険譚!

ヨシタケシンスケ おしっこちょっぴりもれたろう

「ぼく、おしっこちょっぴりもれたろう」。出だしから笑ってしまいます。

おしっこをするときにいつもちょっぴり漏れちゃってお母さんに怒られるのが悩みのもれたろうくん。お母さんにばれないようにパンツが乾くまで冒険に出かけよう、なんて愛おしい発想から物語が始まります。

「でも ぼくみたいにもれたろうでこまっているひとは ほかにもいるんじゃないかな」。子どもらしい仲間探しの冒険が大切な気づきにつながっていく展開は、難しい哲学書よりもなんだか哲学的で。
「だいじょーぶ、だいじょーぶ!」。いつもそう言える人でありたいなと切に思いました。
冒険の末に新たな仲間を見つけるオチも、クスッと笑えて最高です!

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