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衝撃の"嘘"エンターテイメント。小さな嘘に、騙されまくる謎の快感を堪能あれ!青木祐子著『嘘つき女さくらちゃんの告白』【エディターズピック vol.279】

「人を傷つける嘘はダメだけど、人を守る嘘はいいじゃないか!」や、「結婚する人は嘘をつかない人がいい」など、嘘をめぐる議論は古から絶えず、『だれでも1日200回はウソをつく!』(クラウディア・マイヤー 著)という本があるくらい、私たちにとって嘘は身近なものです。

青木裕子著『嘘つき女さくらちゃんの告白』

『嘘つき女さくらちゃんの告白』は、下手な嘘から上手な嘘までつく、とにかく嘘をつきまくり! 巧みに嘘と本当のことを混ぜるものだから周りだけでなく、本人までもどれが嘘かわからなくなっているんじゃない?という見事な嘘つき女“さくらちゃん”(彼女の名前は実はさくらではないのですが…)に、迫る主人公(名前を奪われた本物のさくら)のお話です。

この主人公、意味のない嘘をつく“さくらちゃん”のことを不思議に思いながら、彼女の魅力にずぶずぶとハマっていってしまいます。

そして、“さくらちゃん”と関わる様々な人間も同じく、彼女の嘘の罠にどんどんハマっていきます。

この何が本当なのか分からない“さくらちゃん”の真意が、気になって気になって、ページをめくる手が止まりません。

 

20年近くもつき続け、“さくらちゃん”の人生を塗り固めた嘘は、最終的に“さくらちゃん”の告白(と言っていいものかなんなのか…)によって盛大なフィナーレを迎えます。

「さくらにまたやられた!」という騙される快感を、皆さんもぜひ味わってみてください。

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