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『エデュケーション』『メイドの手帖』人生を切り開く女性に胸が熱くなる2冊【エディターズピック vol.284】

人生を切り開く女性のリアルストーリーに胸が熱くなる2冊。

読み進める中で胸が痛くなるページも多々ありますが、本棚に置いて、励まされていきたい、そんな2冊です。

村井理子さんが翻訳するアメリカの女性ノンフィクションがおもしろい

村井理子さんが翻訳するアメリカの女性ノンフィクションがおもしろい

📗『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』

タラ・ウェストーバー/著 村井理子/訳 早川書房 

📗『メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語』

ステファニー・ランド/著 村井理子/訳 双葉社 


どちらも、翻訳家でエッセイストとしても活躍されている村井理子さんが手掛けています。

この2冊との出会いは書店の棚で発見&NETFLIXのドラマきっかけと、それぞれ別々だったのですが、ここから村井理子さんが手掛ける他の書籍も読むきっかけになりました。


さて、『エデュケーション』は両親から、『メイドの手帖』は貧困から、自立へと這い上がる若い女性の物語。物語といっても、どちらも著者は自身の実体験を綴っています。 

ときにユーモアを交えて語られるその人生は「波乱」なんて言葉では足りないほど過酷で、軽々しく“わかる”とは言わせてくれません。ですが、その希望をもとめて生き抜く彼女たちの姿から、前を向く力が届けられるような感覚が。

正直、読んでいて“辛い…”というページもあります。でも、読後の心には“元気”がふつふつと湧いてきます。

『エデュケーション』は“毒親”からの自立、学びによる人生の転換を描く

書籍『エデュケーション』の書影

『エデュケーション』の著者タラ・ウェストーバーは、1986年生まれ。彼女はアメリカ北西部アイダホ州の出身。ソルトレイクシティを中心とする厳格な宗教が根付く地域で、反政府主義者の父のもとに生まれ学校はおろか戸籍も病院とも無縁の環境で人生がスタート。物心つくころには日常になっている、父や他の家族からの支配(それは暴力も伴う)。そこから抜け出す数年間を緻密に描く回想録は、同時代に生きる同性として、なおのこと胸に響きました。


『メイドの手帖』はホームレスを経験したシングルマザーの人生巻き直しを描く

書籍『メイドの手帖』の書影

『メイドの手帖』は、アメリカ北西部、シアトルからフェリーと車を乗り継ぎ90kmあまりの港町ポート・タウンゼンドが舞台。著者ステファニー・ランドが、シングルマザーとして娘とホームレスシェルターから暫定住宅(生活保護を受けながら一定期間のみ入居できる住宅)を経て、清掃員として働きながらもがいた時代。こちらも2007年頃から始まる、同時代の記録。

ちなみに『メイドの手帖』はNETFLIXでドラマ化もされています。私が書籍を手に取ったのも、そのドラマがきっかけでした。
主人公の名前や時代など設定が少し変わっていますが、実の母娘である俳優のアンディ・マクダウェルとマーガレット・クアリーが主人公とその母を演じ、美しい景色とクールな表現を織り交ぜて描く映像作品、個人的には2021年のベストでした! 

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