「ベーシック派」のスタイリスト吉村友希さんと、「トレンド派」のライター榎本洋子さん。真逆のスタイルを愛する二人が今シーズン、話題の流行キーワードをスワイプ&ジャッジ。トレンド迷子にならないための頼れるヒントがここに!
気になるのはレースや赤。小さく&大きく楽しみたい
――早速ですがお二人が今季「乗りたい」と思ったトレンドは何ですか?
榎本 私は久しぶりにカチッとしたトラッドテイストが気になりました。シャツをトレンドのハーフジップのニットの下に重ねるのも素敵だなと。
吉村 私はレースアイテムです。ただランジェリーライクなレースって大人が着るには勇気がいりますよね。だからニットの裾からちらりと見せるぐらいの取り入れ方がしたい。
榎本 レースは私も気になってるけれど、選ぶなら甘すぎないヴィンテージっぽいレースがいい。
吉村 色ならやっぱり赤に注目。私の場合、洋服はベーシックカラーが多いので、靴やバッグなど小物で小さく効かせるのが気分です。
榎本 私は真逆! 赤は思いきり大きく取り入れたいからニットを選んでコーデの主役にしたい。
――お二人に響くトレンドは意外にも一緒。でも選ぶ物がそれぞれ違っていて面白い。小物だといかがですか?
吉村 スカーフやファーかな。私は重ね着に使えそうなケープを予約ずみ。
榎本 スカーフは頭や首に巻くのはもう当たり前で、今シーズンは腰に巻いたスタイルも可愛かった。
ハーフジップとシャツのレイヤード

ニット¥37400・中に着たシャツ¥48400/オーラリー
裾からレースをチラリ

ニット¥69300/エイトン青山(エイトン) 中に着たキャミソール¥18700/エリオポール代官山(エリオポール)

スタイリスト
吉村友希さん
起毛感あるニットからレースをちらり。秋はこのバランスを楽しむ予定♡

ライター
榎本洋子さん
ヴィンテージ調のレースなら甘すぎないから取り入れやすい!
さし色で取り入れる赤小物

靴¥45100/フラッパーズ(スペルタ)

スタイリスト
吉村友希さん
ワイドパンツの裾から少しだけのぞく赤が最高にチャーミング
コーデのメインになる赤ニット

ニット¥26400/トラディショナルウェザーウェア渋谷店(トラディショナルウェザーウェア)

ライター
榎本洋子さん
赤は大きな面積で投入したい!着慣れたポロニットなら簡単
キャッチーなファーアイテム

ケープ¥29700/マルティニーク ルミネ横浜(アパリス)

スタイリスト
吉村友希さん
ロンTやコートとレイヤード。コーデのアイディアがふくらんだ一着
ワンポイントになるスカーフ

スカーフ(右)¥16500/マニプリ (左)¥15400/ルーニィ

スタイリスト
吉村友希さん
スカーフはこの秋も気になる存在。柄違いで何枚でも手に入れたい

ライター
榎本洋子さん
三角状に折って腰に巻くのも素敵。一気にこなれた印象に見えそう
――逆に「乗らない」トレンドってどんなものでしょう?
榎本 秋冬のコレクションでは肩を強調したデザインが目立っていたけれど、極端なビッグシルエットは個性的になりすぎるので避けたい。ゆるゆる、ぶかぶかよりも、ちょっとカチッとしているほうが時代のムードに合っている気がします。ジャケットもセットインスリーブで、できるだけコンパクトに着たい気分なんです。
吉村 レオパードは個人的に好きなんですが、洋服だとインパクトが強すぎて取り入れるのが難しいかも。
榎本 やっぱり小物で楽しむのがいいよね。ボウタイやペプラムなど、ちょっとコンサバなディテールも素敵だけど、自分の体型にもキャラにも合わないから見送る予定です。
吉村 あと私はローウエストかな。小柄だから腰位置を下げると、どうしてもバランス悪く見えてしまう。
榎本 ローウエストには私、乗っかりたい! ランウェイのルックってそのまま真似するのは難しいけれど、おしゃれのいい刺激になる。あくまでムードとして取り入れたいんですよね。
NOPE

ビッグすぎるジャケット

派手すぎるひょう柄

キャラに合わないトップス

ローすぎるウエストのパンツ
トレンド派とベーシック派。買い物のマインドは正反対!
――榎本さんはトレンドに対してフッ軽で、可愛いと思ったら迷わずに手に入れるイメージがあります。
榎本 そう思うでしょ? でもそんな短絡的には飛びつかないんです。
吉村 それは意外です!
榎本 私はよっしー(吉村さん)みたいな正統派のアイテムをほぼ持っていなくて。ベーシック服でもデザインは少しひねりを効かせたものが多いんですよ。たとえばワイドパンツもカーヴィなラインだし、シンプルなシャツも抜け感のあるシルエット。だから買い足すトレンド服は、そんなワードローブとバランスがとれることが大事。しっかりと吟味して選ぶ必要があるんです。
吉村 もともとトレンド感がある榎本さんの手持ち服にキャッチーすぎるデザインは合わせにくそうですもんね。
榎本 まさにそう! さっき「ランウェイで見たトレンドはムードとして取り入れたい」と言ったけれど、トレンドを「デザイン」じゃなく「ムード」として、さりげなく取り入れている服が好きなんだと思う。でも選ぶ指針は明確で、自分のスタイルやキャラに合うかどうか、その一択。
吉村 榎本さんっていつも似合う服をおしゃれに着ているイメージ。ちゃんと自分のキャラをわかっている方だなって思ってました。
――吉村さんはいかがですか?
吉村 堅実だと思われている私のほうが、実は直感で気軽にトレンドを取り入れてる気がしてきました。
榎本 そうなの?(笑)
吉村 トレンド服は手持ち服と合わせられることが決め手。そこをクリアしたら、あまり深く考えずパッと買ってしまうことが多いです。
――着回し力重視ということ?
吉村 決してたくさん着回したいわけじゃないんです。手持ち服と最低でも2コーデほどつくれたらいいかなと。ただ基盤のワードローブがわりと定番的なデザインで、自分の体型にもテイストにも合うように厳選しているんです。デザイン要素が強いトレンド服がひとつ加わっても、しっかりと受け止めてくれるから、思っていた以上にクローゼットが回るんですよ。
――まさにベーシック派の吉村さんを象徴する理想のワードローブ!
吉村 私は頭の中で把握できる数の洋服しか持たないだけ。物が多すぎると「あれがない、これがない」と時間を無駄にしてしまう気がして。
榎本 家が服であふれかえっている私は、なんだか叱られてる気分(笑)。
トレンドに迷わない方法は自分の軸を見つけること
――トレンド服はワンシーズンだけと割り切って、できるだけ安く手に入れたいという方も多いですよね。
榎本 20代の頃はそういう思考だったけど、トレンド服こそ、コスパより自分らしい基準で選ぶほうが絶対いい! ちゃんと吟味して手に入れた服は気に入っている分、長く着られるしね。よっしーもそこは一緒でしょ?
吉村 それが違うんですよ。
一同 えーーーっ(笑)。
吉村 トレンド服にしろベーシック服にしろクローゼットには今、着たい服だけを並べておきたいんです。だから結果、ワンシーズンしか着なかったとしても、そのときの自分を少しでも気持ちよくしてくれたらそれでいい。先のことまで考えてません(笑)。
榎本 大人の選び方だ!
——トレンドとの向き合い方はそれぞれ異なるけれど、自分のスタイルを軸にするという部分は、お二人とも共通していましたね。
榎本 軸がグラグラしているとトレンドも何を選ぶべきか迷うし、選んだ服が今ひとつ似合わないということが起こりがち。自分のスタイルを知るために片っ端から気になる服を試していくのもひとつの手だけれど、30代なら頭で考えて知る努力をしていくべきなのかも。ちゃんと上質なものも見極めていかなくちゃいけない年代だしね。
吉村 これは一案ですが、たとえば2週間、自分がその日に着た服をクローゼットの手前に置いていくと、自分が休日も含めて何を選んでいるのかひと目でわかるかと思います。もし自分の好きなテイストやスタイルがいまいちつかめず、悩んでいる方がいたら一度試してみてほしいです。

スタイリスト
吉村友希さん
コンサバにカジュアルやメンズテイストをミックスした着こなしが主流。断捨離をいとわない究極のミニマリスト。

ライター
榎本洋子さん
キャッチーなアイテムに目がなく大人感あるカジュアルがお得意。愛犬を愛でる時間が幸せ♡
撮影/渡辺修身 スタイリスト/川瀬英里奈 イラスト/蔵元あかり 取材・原文/野崎久実子 ※BAILA2026年10月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。





















































ライター
榎本洋子さん
スポーティなニットにシャツを仕込んでシャキッとハンサムに着こなしたい