昨年に続き豊作なグレー。個性を引き立てる配色、アイテム、テイストを見極めることで、その魅力は何倍にもふくらみ、よりフレッシュで印象的な着こなしに。スタイリスト福田亜矢子さんが、モダンに着こなす、万能グレーのコーデのコツを伝授。
1. グレーのワントーンコーデ4選
グレーワントーンの鮮度アップは、好奇心の赴くままにトレンドをふんだんに取り入れて
「アイテム、素材、着方まで、普段より大胆にトレンドを効かせると、グレーだけでまとめてもヤボったくならず、さらに去年とは印象の違う今気分が上がる着こなしに。裏を返せば、落ち着いたグレーが土台となって、盛っても大人っぽさをキープできるんです」(スタイリスト福田亜矢子さん)
セットアップをラフに着くずし今どきの抜け感たっぷりに
「今年らしく上下たっぷりとしたシルエットが、本来はマジメ顔なグレーのシャツセットアップをスタイリッシュに導きます。中に白タートルを仕込んだワンテクもセンスアップのキーポイント。小物でシルバーをピリッと効かせて」(福田さん)。シャツ¥42900・パンツ¥46200/インターリブ(サクラ) ニット¥19800/エイトン青山(エイトン) ピアス¥59400・バングル¥140800/ホアキン・べラオ バッグ¥193600/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ) 靴¥108900/ジャンヴィト ロッシ ジャパン(ジャンヴィト ロッシ)
随所に今っぽさをちりばめてオールグレーに高揚感を
「グレーのワンツーが一気に洒落る、シアーポロニットとウールカーゴパンツのトレンドコンビ。上下辛めなので、ほんのり透けるデコルテや大ぶりのシルバーバングルでつやっぽさを強調するとバランスよくまとまります」(福田さん)。ニット¥34100/ブリル新宿(ブリル) キャミソール¥12980/アンクレイヴ(アンクレイヴ ホワイト) パンツ¥53900/アマン(システム) ネックレス¥25000/アフェクト バングル¥184800/ホアキン・べラオ ストール¥24200/アイネックス(アソース メレ) バッグ¥121000・靴¥119900/ジミーチュウ
ミーハーなラメのニットアップでとびきりの遊び心をプラス
「無条件に気分が上がるキラキラアイテムで今季の狙い目は、きれいめブランドからも続々と登場しているグリッター感強めのラメニット。大人も品よく着やすいグレー×シルバーラメのニットアップは、パッと目を引く華やぎとスタイルアップを両立。コーデ不要で、グレーワントーン初心者にイチ押しです。仕上げに黒小物で締めて」(福田さん)。カーディガン¥24970・スカート¥26950(ともに10月展開予定)/アンクレイヴ(アンクレイヴ ホワイト) バッグ¥11000/ヤーキ オンラインストア(ヤーキ) 靴¥201300/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ)
シンプルbut高感度な濃淡グレーのレイヤード
「チャコールグレーのベアオールインワンに淡グレーのタートルをなじませたワントーンレイヤードが新鮮。中のタートルに黒や白を選ぶ人も多いかもしれませんが、トーンをそろえたほうが断然モダンに決まります。明度の高いグレーを上半身に小さく配すことで、顔まわりのトーンアップも。シルバーの足もと で盛り上げれば、地味見えとは無縁です」(福田さん)。ニット¥7150/ライフズ代官山店(トゥデイフル) オールインワン¥29920/ネイヴ ピアス¥26400/マリハ バッグ¥23100/ヤーキ オンラインストア(ヤーキ) 靴¥62700/ネブローニ
2. グレー×きれい色コーデ5選
グレー×きれい色はペールカラーをチョイス。淡めの配色ならモダンな甘さに
「グレーはきれい色を大人っぽく引き締め、きれい色はグレーに華やぎをもたらす相愛配色。淡めのトーンだと可愛さと同時にモダンさが引き立って、クリーンな印象に。すっきりして派手見えせず、30代にちょうどいいバランスになります。」by AYAKO
【GRAY×PEACH PINK】モードなグレーを切り札にかっこよくピンクを嗜む
「ニュートラルなグレーを味方につければ、可愛さ満点の淡ピンクをデイリーに大人っぽく楽しめます。配色で甘さを中和し、さらにモードなレイヤードニット×ワイドパンツでかっこよく引き寄せて。甘さを潔くしぼることで、チャーミングだけど凜としたピンクコーデが完成します」(福田さん)。ニット¥36300・ビスチェ¥26400・パンツ¥59400/オーラリー ピアス¥64900・ブレスレット¥89400/トムウッド 青山店(トムウッド) バッグ¥346500/ヴァレクストラ ジャパン(ヴァレクストラ) 靴¥79200/アマン(ペリーコ)
【GRAY×SODA BLUE】スマートな配色で楽しむワンステップ先のシャツルック
「オフィスの鉄板でもあるワンツーこそ、タイつきシャツとたっぷりしたワイドパンツを選んでバージョンアップさせて。清潔感のある澄んだブルーが、爽やかさアップの追い風に。こんな知的なトレンドコーデには、少しだけ濃度の高いシックなグレーが似合います」(福田さん)。パンツ¥44000/デパリエ 伊勢丹新宿店(デパリエ) シャツ¥59400/アマン(アンスクリア) メガネ¥89100/アイヴァン PR(10 アイヴァン) ピアス¥214500/マリハ バッグ¥18700/ロペ エポール 靴¥18150/ダイアナ 銀座本店(ダイアナ)
【GRAY×LEMON】ポジティブにイエローで遊び定番カジュアルを新しく
「ブライトなイエローで着なれたグレースウェットを楽しげにシフト。足もとのほのかな透け感が女性らしさの要に」(福田さん)。パーカ¥18700/ドレステリア 渋谷スクランブルスクエア店(ドレステリア) ニット¥19800/モールド(チノ) スカート¥26400/オーラリー サングラス¥23100/ロンハーマン ネックレス¥71500/RHC ロンハーマン(エリッカ ニコラスビゲイ) バッグ¥42900/ヴァジックジャパン(ヴァジック) 靴¥111100/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ) ペチコート/スタイリスト私物
【GRAY×LIME】つやめく寒色でかなえるシャープで甘い絶妙バランス
「爽快なライムカラーは、平日も活躍するきれい色の代表格。センシュアルな光沢スカートなら、華やかさや女性らしさもプラスできていいことずくめです。ペール色が引き立つ淡グレージレをサラッと羽織って都会的に」(福田さん)。ジレ¥58300/アルアバイル(ルル・ウィルビー) ニット¥22000/マルティニーク ルミネ横浜(マルティニーク) スカート¥23100/プルミエ アロンディスモン 帽子¥16500/アマン(プロタゴニスタ) バッグ¥148500/J&M デヴィッドソン(J&M デヴィッドソン) 靴¥121000/ネブローニ
【GRAY×APRICOT】快活さのあるアプリコットが個性と親しみやすさを連れて
「杢カットソーにオールインワンを合わせたオールグレーのハンサムコーデに、アプリコットのさし色でヘルシーな可愛げをひとさじ加えて。ふんわりニットをゆるっと肩にかけるだけで、顔映えする上、フェミニンさもほどよく盛れます。甘めなきれい色ビギナーに、おすすめの配色、取り入れ方です」(福田さん)。オールインワン¥22000/アダム エ ロペ カットソー¥14300/ロンハーマン ニット¥46200/オーラリー バッグ¥38500/ジャンニ キアリーニ 銀座店(ジャンニ キアリーニ) 靴¥68200/アマン(ペリーコ)
3. グレーをもっと洗練させる小物たち
マットなグレーにシルバーバッグ。質感にリズムをつけて
「シルバーのスタイリッシュな輝きで、地味見えを即解消!グレーにスッとなじませやすく、スマートに盛れるのも理想的です。」(スタイリスト福田亜矢子さん)
バッグ ¥193600/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ)
バイハンド、ショルダー、クラッチ持ちとアレンジ自在。¥55000/ショールームセッション(ミウール)
ミニマルでモダンさ極まる。¥45100/ヴァジックジャパン(ヴァジック)
ラウンドモチーフがグラフィカルに並ぶアイコニックなデザイン。アクティブに持てるロングショルダーつき。¥193600/ピエール アルディ 東京(ピエ ール アルディ)
太バングルをガツンと効かせハッとするようなインパクトを
「パンチのあるバングルのおかげで、グレーコーデがぼやけず印象的に。秋冬はニットの上にプラスするのも◎。」(スタイリスト福田亜矢子さん)
バングル¥184800/ホアキン・べラオ
細かな文様が彫り込まれたトライバルな2連風バングル。ハズしにも最適。¥52800/The Edit store(アダワットトゥアレグ)
なだらかに波打つ造形美が優雅に映える。¥132000/ショールーム セッション(コールムーン)
重厚なシルバーが重なり合いアシンメトリーなシルエットを描く。これひとつで表情のある手もとに。¥192500/ホアキン・べラオ
旬バランスな筒太ブーツはモダンな黒を
「今季は、長めスカートにロングブーツを合わせると新鮮なバランスになります。モダンさが増す黒&筒太を狙い目に。」(スタイリスト福田亜矢子さん)
靴¥121000/ネブローニ
デザインを省いてシンプルに仕上げられたジョッキーブーツ。筒太め&ほぼノーヒールでも脚がスラリと見えるのが嬉しい。¥103400/ネブローニ
シャープさに拍車をけるチェーンベルトつき。スカートの裾からのぞかせて小気味よく。¥39600/ダイアナ 銀座本店(ダイアナ)
スタイリスト
福田亜矢子さん
ベーシックとフェミニンさを絶妙なさじ加減で取り入れたスタイリングにファン多数。洗練された色使いにも定評がある。ファッションブランド「ネイヴ」のディレクターとしても活躍中。
撮影/YUJI TAKEUCHI 〈BALLPARK〉(人)、坂田幸一(物) ヘア&メイク/桑野泰成〈ilumini.〉 スタイリスト/福田亜矢子 モデル/佐藤晴美 取材・原文/榎本洋子〈TENT〉 ※BAILA2024年11月号掲載