確固たる個性と審美眼を持つ、大人のおしゃれプロが手に入れた“真の一生もの”とは? 出合ったストーリーやお気に入りのポイント、今も愛用している理由とともに、“マイ・一生名品”を紹介。フリーランスPR河野なみこさんの一生名品は?
1 エルメスの時計「ケープコッド」、手に入れたのはいつ?
「今年40歳を迎えたのですが、その節目の記念という言い訳のもと、39歳のときに手に入れました。しかもこれ、オーダー会で注文したカスタムモデルで出来上がるまでに1年近く待ったので、つまり購入を決意したのはまだ39歳になりたてのとき。40歳の記念と言っていますが、だいぶフライングでした(笑)」
「年に1回程度開催されているオーダー会にたまたまお誘いいただき、そこで購入しました」時計/エルメス
2 この時計を購入した理由とは?
「実はそれまで時計にはあまり興味がなくて、特にこれを狙っていたというわけでもなかったんです。ところが、いざ記念に時計を手に入れたいと思ったときに、このエルメスのケープコッドが俄然気になり始めたのです。シンプルで主張が強すぎず、無理なくさらっとつけられる上品なデザイン。さらにエルメスの革小物が長く愛用できるように、レザーベルトのタイプを選べば経年変化も含めて楽しめるような気がして。
ただ、既存のものはフェイスやベルトが自分好みじゃなかったり、ズバリの好みのものを見つけるのが難しいと思っていたところにオーダー会のことを教えてもらったので、これはよい機会だと思って足を運んでみたというわけです」
「買い物は基本即決派の私なのですが、さすがにこの時計を買うときはすごく悩みました。買うこと自体も、さらに買うと決めた後に色やディテールなどを決めてオーダーするときにも、すごくすっごく悩んだ(笑)! でも予算が合う範囲で本当に好きなデザインが見つけられたし、長く愛用できそうだし、今では買ってよかったと心から思っています」
「レザーベルトに選んだボックスカーフは辛口で、端正でありながらカジュアル感もあるところが気に入っています」 時計/エルメス リング(中指)/マリハ リング(薬指)/ハリー・ウィンストン
3 この時計を“一生名品”に選んだ理由
「この時計はオーダーなので、ゴールドのフレームと文字色をチョイス。ドゥブルトゥールと呼ばれるレザーベルトが2重になったタイプで、ボックスカーフの黒を選びました。さらにケース裏面には、自分の名前の「なみこ」から取った「7」と「3」を刻印。これはショールームの名前にもしている私にとってとても意味のある数字! さらにその間にエルメスのシグネチャーであるシェーヌダンクルのマークも入れてもらっています。こんな風に遊び心のあるオリジナリティが楽しめるのもオーダーならでは。高い買い物なので、すべて自分好みの組み合わせを選べたのは満足度が高くてうれしかった!
やはり自分が選んだスペシャル、というのは格別の愛着がありますし、あとは定番の時計だからこそ、レザーベルトやブレスレットのデザインが豊富で自分流にアレンジできるというのも魅力。ずっと、この時計を楽しんでいきたいと思います」
「イエローゴールドのジュエリーが多いので、デイリースタイルの手もとにしっくり馴染みます」 時計/エルメス 左上のエタニティリング/ハリー・ウィンストン そのほかのジュエリー/すべてマリハ ワンピース/エステータ
取材・文/発田美穂