人と話しづらいからこそ気になる「パンツの中の衛生問題」。読者のお悩みや素朴な疑問に人気婦人科専門医がお答えします! 今回は、「プール・海のあとのデリケートゾーンケアの仕方」について聞きました。
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30代女性から寄せられた海やプールの後のデリケートゾーンの洗い方に関するリアルな悩み&疑問!
「最近ジムに通い始めて、プールで泳ぐように。プールからあがると膣内に入ったプールの水がドバッと出てきてビックリ。膣にまで水が入ってしまって、大丈夫でしょうか??」(受付・28歳)
「去年の夏、海で泳いだら砂が水着の股部分にたっぷりついていて……。膣内にも絶対に砂が入っているとこわくなり、すぐに薬局で使い捨てビデを購入、膣内を洗浄しました」(メディア関係・30歳)
医師がお答え!
産婦人科医。日本赤十字社医療センター、済生会中津病院、都内クリニックで副院長を経て、2023年春、神谷町WGレディースクリニックを開業。すべての女性のかかりつけ医でありたいとの思いで日々診察を行う。
海やプールの後も特別なケアは必要なし! 洗い流し過ぎると、かえってトラブルに繋がる恐れが
「海やプールに入った後は塩素や海水が膣内に入ったのでは?と心配する人もいますが、いつも通りのケアで大丈夫。外陰部は手で泡をポンポンとつけて洗い流す程度、粘膜や粘膜の付近は泡は使わずにシャワーで流すだけでよく、特別なケアは必要ありません。
人によっては膣まわりの筋肉が緩んでいて、海やプールの水が膣内に入ってしまう場合も。だからといって膣内をわざわざ洗浄する必要はありません。水は自然と外に出てきますし、膣内の自浄作用に任せておけば問題ありません。質問者さんのように、プールの水を気にする人もいますが、一般的なプールの水には塩素が入っていて、少量なら飲んでしまっても問題ない程度には殺菌されているはず。
そこで使い捨てビデなどを使って膣内を洗い過ぎてしまうと、逆に膣内をよい環境に保っている常在菌が流れてしまい、膣カンジダや細菌性膣炎などのトラブルを引き起こす可能性もあるので避けましょう」(尾西先生)
海やプールで遊んだ後も、デリケートゾーンのケアはいつも通りで大丈夫。
取材・文/櫻木えみ