吸水ショーツで、気になるのが洗濯方法。洗い方が難しいのであれば、使うモチベーションも下がってしまいますよね。
吸水ショーツの洗い方は難しいのか? 少しでも簡単に洗える方法はある? 忙しく働く大人に最適な、洗濯ルーティーンとは? 洗濯の専門家にとことん聞いてみました!
吸水ショーツの洗い方を専門家に聞きました
吸水ショーツを完璧に洗うのは、実は難しい!?
「実は、吸水ショーツは、完璧に汚れを落とし切るのが難しいアイテムなんです」と平島さん。それはなぜ?「吸水ショーツは、漏れない、にじみ出ないように作られているその性質上、洗濯で汚れを完璧には落としにくいんです。生理に関する布アイテムの中でも、サニタリーショーツ<布ナプキン<吸水ショーツの順番で、洗濯の難易度は高まります」
吸水ショーツのメーカーの多くは、自社の吸水ショーツの洗濯方法として、水で何度かもみ洗い→そのまま洗濯機に入れて、ほかの洗濯ものと一緒に洗ってOKとうたっているけれど……。
「実際に、それで洗いあがりに問題がなく、においも気にならなければ大丈夫です。ただ、洗いたてのころは大丈夫でも、時間がたつと、においが気になってくるという声も少なくないのです。普段は、メーカー推奨の洗い方でぱぱっと洗い、においが気になってきたときや、生理が終わった後などにまとめて、吸水ショーツをしっかり洗うという方法を取り入れてみてはいかがでしょうか」
忙しく働く大人でも、生理中毎日ではなく、たまになら、しっかり汚れを落とし切る丁寧な洗濯もできそう!平島さんに、3STEPの丁寧な洗い方を教えてもらいました。
吸水ショーツの汚れやにおいを、しっかり落としたいときの洗い方3STEP
STEP1. もみ洗い、もしくはつけ置きする
「まずは、弱アルカリ性やアルカリ性の粉洗剤を、40℃程度のお湯に溶かして、吸水ショーツを3~4回もみ洗いしましょう。もみ洗いが面倒な人は、タンパク質分解酵素がしっかり入った洗剤(後ほどこのページ内で紹介する洗剤「リネンナ」など)を溶かしたお湯に、つけ置きしてもOK。同じく40℃前後のお湯に洗剤を溶かし、30~40分ほどつけ置きします」
STEP2. 洗濯機で“標準よりしっかりめ”に洗う
「もみ洗いまたはつけ置きした吸水ショーツは、次に洗濯機で洗います。吸水ショーツは汚れが落ちにくい構造だからこそ、洗濯機では“標準よりしっかりめ”の洗濯設定にしましょう。洗濯機の標準コースは大体、洗い7~8分→すすぎ1~2回→脱水6分の設定になっていることが多いのです。でも吸水ショーツを洗うときは、洗い10分→すすぎ2~3回→脱水6分と、しっかりめに洗う設定にするのがおすすめ。汚れの落ち方が全然変わります!
ちなみに、洗濯機で洗うときの洗剤は、普段使用しているもので大丈夫です」
STEP3. 陰干しする
「吸水ショーツに使われているポリウレタンという素材は、熱にとっても弱いんです。なので、乾燥機は厳禁!乾燥機にかけたら、あっという間に繊維がもろくなって、経血漏れの原因にもなりかねません。紫外線にも弱いので、陰干しを」
吸水ショーツの洗濯に、おすすめの洗剤は?
吸水ショーツの経血汚れをしっかり落とすには、もみ洗いやつけ置きの洗剤が重要。ぴったりの洗剤を二つ紹介します!
洗濯洗剤Rinenna#1 1キロ ¥3850/リネンナ
平島さんが、汚れ落ちにとことんこだわって開発した、つけ置き専用洗剤。経血だけではなく、食べこぼし、赤ちゃんのうんち漏れ、ミルクの吐き戻し、襟汚れや汗ジミもしっかり落とします。独自ブレンドのため、染料には働かず、色落ちの心配もなし。生分解性の成分のみで、赤ちゃんの衣類にも安心して利用できます。
吸水ショーツの代表的なブランド「Bé-A」(ベア)と、小林製薬のおりものシートブランド「サラサーティ」がコラボして開発。弱アルカリ性で、20分間つけ置きするだけで、時間がたった経血・おりもの汚れも簡単に落とすことができます。つけ置きができない場合は、気になるところにつけて、もみ洗いしてから洗濯機に入れて。「Bé-A」の吸水ショーツとセットで、数量限定販売。
吸水ショーツの洗い方についてもっと知りたい! Q&A
吸水ショーツの洗い方に関して、気になることをもっと、平島さんに聞いてみました!
Q 働く忙しい大人が、吸水ショーツ洗濯3STEPを、簡単に実践するには?
A 前の晩からつけ置き、翌朝に洗濯機へ。朝の身支度が終わった頃に洗濯機から取り出し、陰干しを
「つけ置きは30~40分程度でいいのですが、一晩つけ置きしても大丈夫。夜、お風呂に入る前に、40℃程度のお風呂のお湯をバケツに入れて、つけ置き用洗剤を溶かし、吸水ショーツをつけ置き。翌朝、吸水ショーツをほかの洗濯ものと一緒に、洗濯機へイン。洗濯機がまわっている間に朝の身支度をし、洗濯が終わったら吸水ショーツだけ取り出して、ほかの洗濯ものは乾燥スタート。吸水ショーツは陰干しし、そのまま出社。
このルーティーンだと、自分の作業自体は数分で済み、なおかつしっかり汚れ落ちする洗濯を実践できるはず!」
Q 吸水ショーツのつけ置きを、家族に見られたくない……
A においも存在も隠してくれる、ふたつきバケツ「オムニウッティ」がオススメ!
オムニウッティ バケツ Sサイズ ¥1870/八幡化成
「吸水ショーツのつけ置きを、誰にも見られたくない、経血のにおいが浴室などに充満するのを防ぎたい、そんな人には、ふたつきバケツの『オムニウッティ』がおすすめです! ふたの密閉性が高いので、においがまったくと言っていいほどせず、ママの間ではおむつ用のゴミ箱として使われているくらい。吸水ショーツのつけ置きにぴったりです。見た目も可愛らしく、カラーバリエーションも豊富。サイズはミニ、S、L、LLサイズとあり、私は全サイズを持っています(笑)。吸水ショーツのつけ置き用には、ミニもしくはSサイズがおすすめ」
Q 重曹などの自然派洗剤・エコ洗剤でも、吸水ショーツはしっかり洗える?
A 効果はイマイチ。おすすめしません
「重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸など、いわゆる自然派のエコ洗剤は、洗浄力がマイルド。布ナプキンの経血までなら、ギリギリ落とせるかな……と思いますが、吸水ショーツは洗濯難易度がもっと高いので、エコ洗剤では難しいです」
Q 吸水ショーツをオキシ漬けすると、汚れはしっかり落ちる?
A オキシ漬けはさけて!
「オキシ漬けに使用する『オキシクリーン』は酸素系漂白剤。漂白剤は、汚れを壊してキレイにするので、汚れが付着している繊維も一緒に壊してしまうのです。綿やポリエステルなどの素材なら、気にならない程度かもしれませんが、吸水ショーツは、劣化しやすいポリウレタン素材を使っているので、オキシ漬けをすると劣化が早くすすみます。オキシ漬けとは相性がよくありません。
一方、合成洗剤は、クレーンゲーム機のように、汚れをキャッチして落とす仕組み。だから、漂白剤と合成洗剤なら、合成洗剤のほうが衣類をいためにくいのです。吸水ショーツはオキシ漬けするのではなく、合成洗剤で洗って」
吸水ショーツの洗い方にはコツがある!
吸水ショーツの洗い方は、ポイントをおさえれば難しくないし、忙しく働く大人でもわりと簡単に、洗濯ルーティーンに組み入れることができます。まだ吸水ショーツを使ったことがない人も、紹介した洗剤と一緒に取り入れてみてはいかがでしょうか。
イラスト/そばまる
SHOP LIST この記事の協力店はこちら