【医師が回答30代・40代の生理悩み＆疑問まとめ】生理中に泳いでもいい？温泉やサウナはOK？

生理中に海で泳いでも大丈夫？ 生理でも海やプールを楽しんでいい？温泉やサウに入るのはOK？などの疑問に、産婦人科専門医の高尾美穂先生がお答え！

【監修】

「来月、久しぶりに海水浴場のある場所への旅行を計画中。最近は生理周期が不安定だけど、ピルを飲んでいないので生理日のコントロールができず。生理が来ちゃった場合でも、海に入って大丈夫？」

「生理中に海に入るのはダメという医学的な理由はないので、ご本人が不快でなければ問題ありません。出血が気になる方はタンポンを使うでしょうし、出血の量が少ない方はそのまま入ることもあるでしょうけれども、どちらも医学的には問題がありません。個人の判断で決めてよいと思います。砂が腟の中に入っていたとしても、それほどナーバスになる必要はないです。あくまでも膣＝体の外側。さらに奥にある子宮内に砂が入るわけではないんです。体の外側の“爪の間”に砂が入り込むのに近いイメージですね」

「ちょっと前に温泉旅の予約をしたけれど、生理の日程が少しずつズレてきて、ちょうど旅行の日に当たりそう。温泉旅なのに温泉に入れないのはつらすぎるので、タンポンで入ろうかと思うけど、問題ないですか？」

「医学的には、生理中に温泉に入ることに問題はありません。また、タンポンも必須というわけではありません。ただし、温まると血流がよくなり、出てくる血液の量は増える可能性はあるかもしれませんね。それがイヤだという人は、やめておいたらよいでしょう」

「数年前からサ活にハマり、サウナなしでの生活は考えられません。生理中はお腹を温めるとよいイメージもあり、生理が始まると積極的にサウナに行っています。ただ、ちょっと出血が増える気がしていて、貧血が怖い。もしかして、生理中のサウナは御法度だったりしますか？」

「生理中の温泉と同様に、医学的には生理中にサウナを楽しむこと自体は問題ありません。生理中にしてはいけないことの中に、『体を温めること』は入っていないんです。サウナで温まると、出血量が増える可能性があるのも、本当。サウナに限らず、温泉でも、お風呂でも、運動でも、血流がよい状態にはなります。サウナを、普段のお風呂や運動と同じく、『日常生活の範囲内で血流がよくなって、出血量が多少増えているかもしれない』と思える人であれば、行っても大丈夫だと思いますよ。」

「プールのあるジムに通い始めました。生理周辺の日のプール通いはどうしたら？と悩んでます。生理中に、プールの水の塩素が体内に入るのも大丈夫かな…」

「例えば、学校スポーツという分野において、生理中のプールは避けなくてはいけないものではありません。私も所属している日本臨床スポーツ医学会の産婦人科部会でも提言として出している内容でもあります。生理中も普通にプールに入っていただいて大丈夫ですよ。量によってはタンポンを使うなりの対処で楽しんではいかがでしょうか。」

「生理痛対策！ということで、生理期間に岩盤浴に行き、体を温めるようにしています。痛みは軽減する気がするけど、出血が増える気がして……。大丈夫でしょうか？」

「生理中の温泉、サウナと同様に、生理中の岩盤浴も医学的にはまったく問題ありません。とはいえ、岩盤浴は体を温めるものなので、血流がよくなって出血量が増える可能性はあります。でも、生理の出血は、医学的には出て困るものではないんです。準備されていた出ていくべきものが、外に出ていくというだけのこと。それがいつ、どこで出るか、ということですよね。出血が増えるのが気になる人は、自身の判断で、温泉、サウナ、岩盤浴などの温かい環境を避ければよいと思いますよ」

取材・文／櫻木えみ