矯正についてまだまだ知りたいことはいっぱい。「矯正中の食事に気をつけるべき食べ物は?」といった矯正に関する素朴な疑問に、医師の藤田博紀先生が回答。さっそくチェックして不安を一掃!
アトラスタワー デンタルクリニック
藤田博紀先生
広島大学歯科学部卒業。日本では数少ない世界舌側矯正学会認定医。裏側矯正の患者数は日本でトップクラス。的確でスピーディな歯列矯正にファンが多く、芸能人の顧客も多数。
Q.矯正中の食事、気をつけることは?
A.硬いもの、からみつくもの、着色するものに注意
「矯正中は歯が動きやすくグラグラの状態なので、硬いものを食べると歯が折れたり、内出血をすることもあるので避けること。餅やガムなど矯正器具にからみつくような食べ物も避けましょう。また、透明なタイプの器具を装着している場合、カレーなど着色しやすいものを食べると、器具が変色しやすいので控えるのがベター」
Q.ズボラな私…マウスピース矯正できる?
A.ズボラな人にはワイヤー矯正がおすすめ
「マウスピースでの矯正は一日20時間以上装着をしていないといけないのですが、ズボラな人はこれがなかなかできず、すぐに外してしまってリタイアしてしまいがち。矯正用のマウスピースは歯から常に少し浮いているのでこれを不快に感じて外してしまう人も多いようです。ズボラな人にはワイヤー矯正のほうが向いています」
Q.矯正中でもホワイトニングってできるの?
A.裏側矯正の場合は可能
「クリニックでのホワイトニングは裏側矯正の場合は可能ですが、表側矯正やマウスピース矯正の場合は、歯に器具やアタッチメントがついていてホワイトニングの薬剤を塗れないので、矯正後に行うほうがおすすめです。また、自宅で行うホームホワイトニングはマウスピースをつける必要があるのでどの矯正の場合もできません」
Q.矯正後もキレイな歯列をキープするには?
A.サボらずに保定装置を正しくつけること
「矯正終了後は歯が動きやすいので、マウスピースなどの保定装置を最初の1年目は20時間以上、2年目以降は夜だけつけるなどして歯の戻りを防ぎます。これをサボる人が多く、そうすると戻りやすいのできちんと装着を続けることがキレイな歯列を保つポイント。また、3カ月に1回など定期的に通院して歯の状態をチェックしてもらうことも大切」
イラスト/五月女ケイ子 取材・原文/和田美穂 構成/渡辺敦子 ※BAILA2023年8・9月合併号掲載