CDデビューから25年。同じ年に関西で生まれた同じ苗字の少年たちが、運命に導かれるように巡り合ってからは、30年以上の月日がたった。堂本光一と堂本剛。おのおのが誰にも真似のできない世界観を確立しながら、ひとたびグループとして並び立てば、唯一無二の圧倒的な存在感を放つ。KinKi Kidsであることを選び続けてきた二人が今、胸に抱く思いとは──。ともに歩む旅路は、これからもきっと、きらめく光で満ちあふれている。今回は堂本光一さんのスペシャルインタビューをご紹介
堂本光一
堂本光一
どうもと こういち●1979年1月1日生まれ、兵庫県出身、B型。プロ意識が高く、どこまでもストイックなロマンチスト。主演舞台『Endless SHOCK』は単独主演1900回を超え、その功績で史上最年少での菊田一夫演劇大賞を受賞。現在「The Covers」(NHK-BSプレミアム 日曜22時50分~)でナレーターを務める。
「音楽にしても何にしても、KinKi Kidsは流行に流されずにやってきたグループ。ただ、過去に自分の中で“これはないな”“できないな”と思っていたもののほうが、意外と好きになったりして。時を経ることで新たな発見がありますね」
自分で限界を決めなければ道は切り拓いていける
「25周年ということで様々な活動が続きますが、そのひとつに、新曲『Amazing Love』があります。最近、詩を書いたり曲を書いたりっていうことをちょっと敬遠していた自分としては、この曲が完成したことは非常に嬉しかったですね。これまでに山下達郎さんが作ってくださった『Kissからはじまるミステリー』、『ジェットコースターロマンス』、『硝子の少年』、その3つの要素が全部この一曲に入っているように僕は感じていて。剛くんとの合作詩も二人のイメージが重なり合っていたし、本当にとんでもない曲になったなと思っています。」
「CDデビューは25年前ですが、二人の活動的には30年くらいになるわけで、それだけ長い年月、剛くんとは一緒にいることに。だけど、性格も考え方も正反対。正直、彼が何を考えているかなんていまだに謎だし、似ているところがあるかもよくわからないのが本音。二人で答え合わせをしたりしないしね。今年は周年イヤーだから特別だけど、普段会うのは1カ月に2回くらいだし。だから、みんなが思っているほど剛くんのことを知りません(笑)。ただ、この二人だったから、今がある。それがすべてです! 違う人と組んだことを想像したところで、時間の無駄ですもん。」
「よく、二人組ならではの面白さや大変さについて聞かれたりしますが、“二人”っていうのは、やっぱりどうしても同じものを求められることが多い。たとえば雑誌の撮影でも、6人いれば6通りのキャラクターがあるから、クールな人が一人笑っていなかったとしてもそれで成立しちゃうけど、二人だと片方だけ悪目立ちするとかね。ま、それでも俺は撮影でほとんどスマイルはしませんが(笑)。何事も、人数が多ければよしとなるところが、二人だとそうはいかない面があるということ。いいところ?それは、6人なら6等分しなきゃいけないものも、2等分ですむってことくらいじゃないかな(笑)。」
「世の中に変化はつきものですが、僕の芯にある想いや考え方は変わっていません。ここ数年、ライブでも舞台でもいろんな制約が出てきたけれど、だからといって愚痴や言い訳で終わりたくはないし、常に今何ができるのかを考えたい。去年のライブも、“コロナだから仕方ないよね”じゃなくて、こんなときだからこそできるものを作り上げたいと思っていたし。どんな状況でも、その中で生まれるものを大切にしていくほうが未来につながると思っています」
同じ志を持つ相手なら、考え方ややり方が違っても、信頼関係は自然に生まれる
KinKi Kids
きんききっず●1997年7月21日、シングル「硝子の少年」、アルバム『A album』の同時発売で、ミリオンセラーのCDデビューを果たす。正統にして異端、強い絆で結ばれるジャニーズ事務所初のデュオ。シングルオリコン初登場1位は45作連続。現在、「KinKi Kidsのブンブブーン」(フジテレビ系 土曜11時5分~)、ラジオ「KinKi Kids どんなもんヤ!」(文化放送 月曜24時5分~)がある。
『Amazing Love』
KinKi Kids ¥1210/Johnny’s Entertainment Record
45枚目のシングルは、デビュー曲を手がけた山下達郎さんが作曲、KinKi Kidsが作詩をした、記念すべきAnniversary Song。“君と僕の声”によって生まれる美しいハーモニーと一語ずつの音割りに注目。
取材・原文/山中ゆうき ※BAILAhomme vol.2掲載
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