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演技派ヒラリー・スワンク主演!地方新聞社を舞台にした社会派ドラマ『アラスカ・デイリー』をレビュー【海外ドラマナビ】

海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝と編集・ぴらが、働く女性におすすめのドラマをピックアップ! 今回は、今の時代に考えるべき社会問題がぎゅっと盛り込まれている『アラスカ・デイリー』をレビュー。

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今 祥枝&編集ぴら

今 祥枝&編集ぴら


今 祥枝(左)●『小説すばる』で「海外ドラマ考現学」を連載中。
編集ぴら(右)●人生の大事な場面を完全再現して予行練習するモキュメンタリー「リハーサル」が規格外!

様々な社会問題に真摯に向き合う記者たちの物語

 2度のアカデミー賞に輝くヒラリー・スワンクといえば、“意志の強い女性”のイメージ。新作「アラスカ・デイリー」では、大都会のエリート調査報道記者から、訳あって地方新聞デイリー・アラスカ紙に移り、再起を図るアイリーンを好演! 粘り強く調査報道に心血を注ぐキャラクターが、よくハマっています。

編集ぴら(以下ぴ) アイリーンはパニック障がいを抱えながら、治療そっちのけで、アグレッシブに無理にも見える取材を繰り返します。何が彼女をそうさせるのか、その原点が気になる……。優秀ですが、衝突を生みがちな性格にもヒヤヒヤ。

 そんな彼女の新たな同僚記者たちがいい味!

 おのおのの記者のキャラクターが立っていて、どの人物のエピソードも共感を誘われるのはこのドラマの魅力です。なんてことのない地元のネタから世界中が注目する事件まで、どんな取材にも真摯な姿勢は新人、ベテランの区別がないのがデイリー・アラスカ紙のよさ!

 社会派映画『スポットライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞脚本賞を受賞したトム・マッカーシーが脚本を手がけているだけあって、今の時代に考えるべき社会問題がぎゅっと盛り込まれている点も見どころ。

 先住民族女性の失踪・殺害事件をめぐる警察の対応や世間の反応を通して、人権軽視の問題を扱っていることは、非常に意味があります。アイリーンと先住民女性記者の取材の過程で問題がひとつずつ浮き彫りになっていくさまは臨場感があり、視聴者の私たちも彼女たちと同じ目線で問題に向き合うことができますね。

「アラスカ・デイリー」ディズニープラスの「スター」で配信中

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『アラスカ・デイリー』

第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞をW受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』のトム・マッカーシーが脚本。ニューヨークで活躍していた調査報道記者アイリーン。上層部の不興を買い、職を追われるが、かつての上司に誘われ、地方新聞デイリー・アラスカ紙で働くことに。新たな同僚記者らとの関わりや、先住民族女性の未解決事件を同僚の先住民族の血を引く女性記者と追うなかで、アイリーンにも変化が生じていく。

ディズニープラスの「スター」で配信中

イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2023年6月号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。

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