LDH史上最大のオーディション「iCON Z 〜Dreams For Children〜」第二章でデビューを勝ち取り、8月23日、ついにデビュー曲が発売された「WOLF HOWL HARMONY(ウルフ ハウル ハーモニー)」が、@BAILAに初登場!
2021年に開催された「iCON Z」第一章ではデビューが叶わなかったGHEE(ギー)さん、HIROTO(ヒロト)さん、LDH所属のコーラスグループ「DEEP SQUAD(ディープスクワッド)」としても活動中のRYOJI(リョウジ)さん、SUZUKI(スズキ)さん。
個性が異なる4人のメンバーが集まった「ウルフ ハウル ハーモニー」の武器は、キュッと心をつままれるようなエモーショナルな歌唱力。
性格や歌声の魅力は違えど、全力で夢に立ち向かい、何度も挫折を経験した4人。記事後半は、デビューまでのそれぞれの境遇、オーディション中の本音にフォーカスしました。
【第一章ファイナリストGHEE×HIROTO対談】
プロとして活躍する仲間から、「楽しむ」ことの強さを学んだ
「ウルフ ハウル ハーモニー」のデビューが決まったオーディション「iCON Z」。2021年にはその第一章が開催され、GHEEさんとHIROTOさんはそこでデビューを逃しています。一章でファイナリストまで残り、第二章で悲願のデビューを勝ち取った二人がオーディションにかけた思いとは……?
――「iCON Z」第二章が開催されると知った時の気持ちを教えてください。
GHEE「第一章では悔しい思いをした僕たちに、HIROさんがこうしてチャンスをくださったことが素直に嬉しかったです。
最初は、前回の落選者13人でデビューに向けて奮闘するのかと思っていました。しかし、第二章ではプロダンスリーグD.LEAGUEに所属するプロダンサーや、ウルフのメンバーのRYOJIくん、SUZUKIくんが所属するプロのコーラスグループDEEP SQUADのメンバーも参加することに。
参加メンバーを知った時は、圧倒的なパフォーマンス力の差に『勝てるわけない』と、ただただ唖然としていたことを覚えています」
HIROTO「でも、最初にレッスンでプロのダンス、プロの歌唱力を目の当たりにした時は、そのパフォーマンスにシンプルにワクワクしなかった?
敗者復活組は、第一章では歌もダンスも未経験。特に自分は前回のオーディション中スランプに陥ってしまい、いつからか自分自身が純粋に楽しむことを忘れていました。
『今度こそチャンスを掴まないと』と焦りでいっぱいだったので、自分も思いっきり楽しみ、観客も楽しませることをプロの皆さんから教えてもらったなと思います」
GHEE「僕たち二人に限らず、RYOJIくん、SUZUKIくんも、デビュー前までは音楽とはまったく関係ない業界でアルバイトをしていたんです。僕はトラック運転手を、HIROTOは看護の専門学校を辞め、飲食店で接客業をしていました。
第一章のオーディション時にもHIROTOとは『もうバイト生活には戻らない』『一緒に夢を叶えたい』と話していたけど、精神的にも金銭的にも崖っぷちだったあの頃の僕たちには、楽しむ余裕がなかったよね。
本当は、それが一番大切なことなのに……!」
――第二章の中間チェックの審査で、HIROTOさんはボーカルランキング1位、GHEEさんはラップランキング2位という結果でした。好成績をおさめた理由は、自分自身が楽しめたからでしょうか?
HIROTO「そうだと思います! 中間チェックの直前、先生に緊張を見抜かれ指摘されてからは、緊張なんて感じないくらい『まずは全力で曲の魅力を伝えよう』と吹っ切れたというか……。
僕の歌で目の前の人を楽しませたいと思えてから、自分がどんどんいい方向に変わっていきました。
僕はこの審査まで、人生で1位をとった経験がなかったのですが、自分の努力と気持ちの持ちようで結果を出せたことが自信に繋がり、デビューの道に進めています」
GHEE「僕も順位や評価に惑わされず、『伝えること』を第一に考えるようになってから表現の幅が広がりました。
ラップの中間チェックでは、リリック(歌詞)も自分で考えるのですが、一見ネガティブな悔しさや不安なども、音楽に乗せると誰かが共感してくれるんです。自分一人で悩んでいたことも、ラップにのせて届けたら、誰かの背中を押せると知り、表現する楽しさに魅了されました。」
【デビュー経験ありRYOJI×SUZUKI対談】
覚悟を持って必死で伝えるー人の心が動くパフォーマンスの本質を知った
RYOJIさんとSUZUKIさんは、2019年のオーディションを経てLDHのコーラスグループ「DEEP SQUAD」として既にデビューを経験。それにもかかわらず、再び厳しいオーディションに参加するのはファンのためでもあったといいます。
――「DEEP SQUAD」として活躍している中で、「iCON Z」に参加した理由を教えてください。
SUZUKI「HIROさんと今後どのように『DEEP SQUAD』を大きくしていくかを話し合う中で、『iCON Z』第二章の開催を知りました。
今よりも経験値を高めたいという気持ちはありましたが、当時の僕たちにとっては何より『DEEP SQUAD』の活動が大切。それゆえに、オーディションに参加することでグループのファンの方がどのように感じるかが気がかりでした。
考え抜いてたどり着いた答えは、ファンの方たちに新しい景色を見せるためにも自分たちが成長しなくてはならないということ。『DEEP SQUAD』に還元するためにも、ファンの方を大きなステージに連れていくためにも、一歩踏み出す覚悟を持ちました」
RYOJI「『DEEP SQUAD』は歌声で思いを届けるグループですが、僕自身、バリバリ踊って気持ちよさそうに歌うEXILEさんを見て育ったこともあり、『DEEP SQUAD』でデビューした後も、『いつかダンスを学びたい』と思っていました。僕にとっては、これが最後のチャンスでしたね」
――最初のオーディションは合宿からスタートしたんですよね。合宿中、印象的だったエピソードはありますか?
SUZUKI「合宿きつかったな〜!!」
RYOJI「やばかったね〜」
SUZUKI「ダンス未経験な僕たちの隣では、プロダンサーが楽しそうにキレッキレに踊ってて」
RYOJI「完全にアウェーだったよ……!」
SUZUKI「俺、しんどすぎて目がかすんで視界がボヤけた時期があってさ(笑)」
RYOJI「あはははは! そうなの!? 知らなかったわ(笑)。でも、それくらいきつかった、分かるよ」
SUZUKI「全員でのダンス練習の後も、毎日居残り練習したよな!」
RYOJI「めちゃくちゃしました。オーディションの密着動画では、SUZUKIがフォーカスされていたけど、実は俺もしていたんですよ! 全然使われていなかったけど(笑)」
SUZUKI「みんなRYOJIの努力見てるから! 安心して(笑)」
RYOJI「ダンスは合宿中から無我夢中に練習してきて、最近やっと、少しだけ手応えを感じています!」
SUZUKI「僕もそうですね、ダンス楽しい! ある日突然『うまくなった!』って思うわけではないからもどかしいんですけど、苦戦していた部分も、流れで踊ると少しだけサマになったり、ぎこちなかった動きが練習するうちになめらかにつながったりして。
できないからこそ、伸びしろがあって日々楽しいです」
RYOJI「確かにね! ダンスは初心者だからこれからだと思って必死に食らいつきましたが、自信を持っていたボーカルの中間チェックでも先生に厳しく指導していただいて……あれもこたえました。
あの時は、ダンスの練習時間を長くとっていて、ボーカル審査の中間チェック前にあまり練習ができなかったのですが、先生がそれを見逃すわけなく。『DEEP SQUAD』があるからオーディションを甘く見ていると指摘されてしまったんです。
その後のチェックで、一緒に指導を受けていたウルフのメンバー・HIROTOが覚悟を持って懸命に歌う姿を目の当たりに。自分も必死のつもりでしたが、HIROTOのパフォーマンスを肌で感じ、気持ちが足りてなかったんだと気付かされました」
SUZUKI「HIROTOやGHEEは第一章でデビューを逃し、一瞬一瞬に懸ける気持ちがやっぱり自分たちとは違っていました。俺たちも覚悟を持っていたことに嘘はないけど、まだまだ入れるべきスイッチがあったと反省し、気合を入れ直しました」
【メンバー全員でクロストーク】
最初は不安だった。でもHIROさんだけは僕らの良さを見てくれていた
合宿オーディションが終わり、中盤にはメンバー編成を告げられた4人。メンバーを知った時の気持ちや、ショッピングモールなどで課題曲を披露するライブイベント「武者修行」中の変化などをたっぷり伺いました。
――オーディション中、「ウルフ ハウル ハーモニー」のメンバーが決定。メンバーを知った時の率直な気持ちを教えてください。
HIROTO「ウルフと同時デビューをする2グループと比べて人数も少なく、ダンス経験も浅いメンバーばかりだったので不安に感じていました」
RYOJI「集められた時、全員不安そうな顔してたもんな(笑)。特にGHEEちゃん!」
GHEE「俺、そんな不安そうな顔していましたか?(笑) 確かに、ダンス経験が豊富なメンバーがいなくて、パフォーマンスの方向性がなかなか想像できませんでした」
RYOJI「ただグループが決まった日、HIROさんが『みんなの過去にはストーリーがある』って言ってくださったんですよね。ストーリーのある俺らの声が、狼の遠吠えみたいに折り重なるからこのグループ名だということも」
GHEE「僕、最初はHIROさんの言っていることの意味が分からなかったんだよね。
歌を届けることは、その歌詞やメロディーの雰囲気を理解し、噛み締めて歌わないといけないから、今はその“ストーリー”がどれだけ大事か分かる。
僕は、人生を賭けていた『iCON Z』の第一章で落選し、またバイト生活に戻らなきゃいけない、家族にまた心配をかけてしまうと、ドロドロした感情の中で『iCON Z』第二章に参加しました。
他のメンバーも『悔しい』経験、『やるせない』思いを何度も何度も経験しましたが、パフォーマンスをする上ではそれら全てが糧になってくれるんです。
心の底から辛い経験があったから伝えられる音楽があると思うと、全ての出来事が無駄ではなかったのかなと感じます。僕だけでなく、ウルフのメンバーそれぞれに胸に秘めたストーリーがあることを、HIROさんは誰よりも分かってくれていたんですよね」
オーディション課題曲『LOVE RED』は、ウルフとファンをつなぐ架け橋
――グループ分け後は、観客を前にライブイベントを行うLDH伝統の「武者修行」がスタート。全国各地のショッピングモールなどで実際に課題曲を披露してみていかがでしたか?
SUZUKI「武者修行では、僕たちの初めてのオリジナル曲であり、オーディションの課題曲『LOVE RED』を披露したのですが、中には涙を流しながら聴いてくださる方もいらっしゃって。会話はなくとも、この曲を通してお客さんと心が繋がり、コミュニケーションをとっているような感覚でした」
GHEE「お客さんの反応を受けて、僕らの自信も大きなものになったよね」
RYOJI「そうそう、武者修行に足を運んでくださった方の投票がオーディションの結果にも反映されるので、最初は『グループ人数が少ない僕たちは投票数が少ないのではないか』と不安が拭えなくて。
でも、お客さんの顔を見たらそんな不安は吹っ飛んだ! それどころか、Spotifyのバイラルトップ50(日本)のウィークリーチャートで、3週連続1位を獲らせていただいて! ファンの皆さんとの絆のおかげで、デビュー後も胸を張れるご褒美をいただきました。
これからがやっとスタートですが、この先何があってもこの結果に励まされるんだろうな」
――武者修行でのパフォーマンス力の急上昇、ファンとの絆によってデビューを手にした皆さん。今後の目標を教えてください!
HIROTO「僕は、オーディション期間だけでも1年半という長い時間を過ごしました。家族、友人、応援してくださるファンの方、そして過去の自分にも……やっと胸を張って『夢って本当に叶うんだよ!』と言えます。
これからは、これまで支えになってくださった方を僕たちが支える側になりたいです」
SUZUKI「『LOVE RED』は、歌うたびに愛しさが増していき、ファンネームを『ラブレッド』と名付けたくらいかけがえのない曲になりました。
デビュー曲『Sweet Rain』も発売されましたが、HIROTOが言ったように皆さんを曲で支えるためにも、ファンの方と愛を交換できる曲をどんどん増やしていきたいです!」
発売情報
Debut Single『Sweet Rain』
①【CD+DVD】¥2000(税込)
②【CD ONLY】¥1000(税込)
事前にファンの投票によって決定したデビュー曲『Sweet Rain』と、オーディション課題曲であり、Spotifyのバイラルトップ50(日本)ウィークリーチャート3週連続1位を獲得した『LOVE RED』が収録。DVDには『Sweet Rain』のMVとメイキング映像も!
GHEE/アウター¥46200(クルニ フラッグシップ ストア) トップス¥5500(AIVER/シアン PR) パンツ¥32000(CULLNI FLAGSHIP STORE/クルニ フラッグシップ ストア) ベルト¥99000(SHINGO KUZUNO/シアン PR) シューズ¥62700(Palm Angels/イーストランド) アクセサリー スタイリスト私物
HIROTO/トップス¥20900(COGNOMEN/サカス ピーアール) ベスト¥36300(VERYTAGE/サカス ピーアール) パンツ¥66000(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN/イーストランド) シューズ¥72600(HERON PRESTON/イーストランド) アクセサリー スタイリスト私物
RYOJI/トップス¥46200(DIESEL/ディーゼルジャパン) パンツ¥6930(Casper John/シアン PR) アクセサリー スタイリスト私物 シューズ¥40700(DIESEL/ディーゼルジャパン)
SUZUKI/トップス¥127600(Palm Angels/イーストランド) パンツ¥25300(LAD MUSICIAN/ラッド ミュージシャン 原宿) シューズ¥75900(Off-WhiteTM/イーストランド) アクセサリー スタイリスト私物
撮影/イマキイレカオリ ヘアメイク/竹島健二・高木早枝 スタイリスト/西村哲也 取材・文/宮田彩加