これまで演じてきた幅広いキャラクターの印象か、醸し出す完璧なイメージの影響か。簡単に素顔を垣間見ることは不可能そうに思える長谷川博己さんが発売中のバイラオム。美しく切り取られた写真と共に、仕事観や出演作について語ったインタビューから、8月11日(金)全国公開の映画『リボルバー・リリー』の撮影裏話を先行公開します!
役に没頭しているときはアドレナリンが出て気持ちがいい
ミステリアスなイメージがあることを伝えると、「ボーッとしているからじゃないですかね(笑)」とはぐらかした長谷川さん。第一次世界大戦後の東京を舞台に、綾瀬はるかさん演じる美しき諜報員・小曾根百合をサポートする弁護士の岩見良明役を演じた映画『リボルバー・リリー』は、まさに彼のイメージにピッタリだ。
「映画では百合を守る立場ですが、何か裏があるような気がしていて。得体の知れない深さと怖さがある男だと思ったし、物語で描かれていない彼のバックグラウンドを想像して演じるのは楽しかったです。『こんなキャラクターで、こういう所作で……』とイメージしながら役に没頭していくときはアドレナリンが出ているのか、すごく気持ちがよくて。1カットは長くても5分ですが、もっと続けていたいと思ったくらいです」
監督を務めたのは、初タッグとなる行定勲氏。
「最初は僕の表現したいことがうまく伝わらなくて。2日目にやっと『長谷川くんがやりたいことがわかったよ』と面白がっていただきました。完成した作品を見るときは『こういう作り方をするんだ』と、監督目線で映画を観ることが多いです。まあ、僕は監督をやったことがないですけど(笑)」
とはいえ、過去には映画監督を目指した時期も。
「でも僕が実際に監督をしても、多分、みんなついてきてくれないと思うんです。『こう撮りたい』と言っても伝わらず、ポカーンとされるんだろうなって」
では長谷川さんの人生を映画にするとしたら?
「題名は『解りやすい男』。コメディではなくマジメな映画です。でも難解ではなく、万人に受ける物語にしたいですね(笑)」
長谷川博己
はせがわ ひろき●1977年3月7日生まれ、東京都出身。近年の主な出演作は、連続テレビ小説「まんぷく」、大河ドラマ「麒麟がくる」、ドラマ「夏目漱石の妻」「小さな巨人」、映画『シン・ゴジラ』『散歩する侵略者』『半世界』『サムライマラソン』『はい、泳げません』など話題作多数。
©2023「リボルバー・リリー」 フィルムパートナーズ
映画『リボルバー・リリー』
8月11日(金)より全国公開 配給/東映
出演/綾瀬はるか、長谷川博己、羽村仁成、ジェシー、野村萬斎、豊川悦司ほか
時は大正13年。屋敷を襲われた少年・細見慎太(羽村仁成)と出会った小曾根百合(綾瀬はるか)は、元海軍の弁護士・岩見良明(長谷川博己)の助けを得ながら、強大な陰謀に立ち向かう。
撮影/赤尾昌則〈whiteSTOUT〉 ヘア&メイク/須賀元子 スタイリスト/白山春久 取材・原文/松山 梢 ※BAILAhomme vol.3掲載
BAILAhommeは売り切れ次第終了!!
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