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【高橋文哉さんインタビュー】「僕、本当にジャンプの主人公みたいに生きたいんです」映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』で声優に初挑戦!

若手俳優の登竜門である特撮シリーズ『仮面ライダー』への出演を皮切りに、観る人の記憶に残るさまざまな役柄を演じ分ける俳優・高橋文哉さん。今回、漫画『ブラッククローバー』が映画化され、高橋さんは主人公たちと対立するかつての魔法帝・ジェスター役で声優に初挑戦!

取材の合間はスタッフとじゃれあう姿を見せるなど愛嬌たっぷりな22歳。その胸の内は『週刊少年ジャンプ』の主人公のようにアツくて芯が強い! 「こんな風に仕事に向き合う後輩がいたら、間違いなくパワーをもらえるはず」と、周囲までアツくさせる高橋さんの素顔に迫ります。

高橋文哉 アップ カット

最初は不安でいっぱいだった挑戦。次第に楽しさが上回った

原作漫画『ブラッククローバー』は、誰もが魔法を使える世界で、生まれつき魔法が使えないアスタと、アスタのライバル・ユノが、最強の魔道士「魔法帝」を目指す物語。本作への出演が決まった時の感想は?

「『ブラッククローバー』大好きです!! ジャンプの王道って感じでおもしろいですよね〜!! 今回お話をいただき、すごく嬉しかったのですが、それと同じくらい『声優』という仕事に対する不安がありました。

 

声優さんは決められた尺の中で声だけでキャラクターに命を吹き込まれていて尊敬します。俳優活動の中でもまだまだ課題は尽きない自分に務まるかな?という不安をプロデューサーさんに率直に伝え、一緒にジェスターというキャラクター像を詰めていきました。

 

偶然にもアフレコ期間に声優の宮野真守さんと共演させていただいていて……僕が不安をこぼすと『映像作品とは演じ方が違うから、緊張すると思うし怖いと思うけど、自分が思っている100倍声を出すくらいがちょうどいいよ。頑張って!』と背中を押していただけて。『大丈夫、大丈夫!』という励ましの言葉と笑顔にとても救われたんです。

 

そこからは、楽しい階段をのぼっていく感覚。どんどんテンションが上がっていく僕を見たスタッフさんが、『最初の方に録ったセリフ録り直してみようか?』と提案してくださったほど(笑)。ジェスターというキャラクターに吸い込まれていくようでした。

完成した作品を観てみると、アニメならではの迫力とインパクト! 宮野さんが『自分が思っている100倍声を出すくらいがちょうどいいよ』と言ってくださった意味が分かりました。

 

それに、僕が演じるジェスターは他の強そうなキャラクターと比べるとチャラついたクセのある悪役。作品内でもジェスターが言葉を発すると空気がガラッと変わるので、経験豊富な声優さんたちと僕との違いは、作品にとっても意味があったはずだと前向きに捉えられました。

 

ただ、僕は視聴者の方からの評価で初めて自分を褒められるタイプ。ついつい余裕のあるフリをしちゃいますが、他己評価で自己肯定することが多いので、今回も皆さんの感想がとても気になります!」

信頼を積み重ね、愛情を返せる人になりたい

時折、笑い話を交えながらもまっすぐに、的確に自分の思いを言葉にする高橋さん。今回演じたのはヒーローと対峙する悪役だが、高橋さん自身は「ヒーロー」という言葉がよく似合う。それを正直に伝えると……。

「僕、本当にジャンプの主人公みたいに生きたいんですよ!! 『ブラクロ』のキャラクターでいうと、クールなユノよりも、情熱的に突っ走っちゃうアスタタイプ!!

 

不安を感じることも、時にミスをすることもありますが、『失敗』という言葉はあまり好きではなくて。たとえ選択を間違えてしまっても『当たって砕けたらまた組み直せばいい』と思うようにしています。

 

あとは、熱量とか、友情とか、信念とか……そういった言葉は大好きですね〜。多分、僕の根底には『人間らしさ』や『愛情』を大切にしたいという軸があるのだと思います。

 

今作でも、主人公のアスタは自分の正義をこのまま信じ抜いていいのか迷うんです。そこで仲間たちが手を差し伸べてくれるのですが、助けてくれる人がいるということは、今まで自分が積み重ねてきた『信頼』があるってことなんだと思います。

 

いいことでも悪いことでも、自分の積み重ねたことは全部自分に返ってくる。映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』は、その“幸せなブーメラン”が具現化された作品ですが、僕も常に愛を返せる人になりたいと心に留めています」

高橋文哉 スチール インタビュー

周りのスタッフさんなど「大切にしたい人」が増えて意識が変わった

チャレンジしてみたい仕事があったとしても、それを引き寄せるには努力だけで太刀打ちできない時がある。運やタイミングも影響する中で、高橋さんは道を切り拓くためにはやっぱり「人との関わり」が大切だと語ってくれた。

「自分ができる努力をすることは大前提として……結局チャンスを運んできてくれるのは人だと思います。先ほどの話にも通じるのですが、僕が『何かを始めたい』と声を上げた時に、周りの人が迷わず手を差し伸べたくなる自分でいたいんです。

 

例えば、撮影や取材の現場で周りの人が心地よいと感じられる雰囲気を作れば、スタッフさんたちも『高橋文哉のいる現場って楽しいじゃん!』って思ってくれるかもしれない。僕もギスギスした空気感は苦手だし、周りの人が居心地よさそうにしているのを見るのが一番心地がいいんです。自分のためでもあるけど、些細な心配りで結果的に『また一緒に仕事をしたい』と感じてくれる人が増えたら幸せですよね。

最近になってやっとお世話になったスタッフさんに美味しいお店のご飯をご馳走できるようになったのも大きな出来事です。そういった場で改めて感謝を伝えたり、仕事について話したりする時間も楽しいんです。そこで話したことを覚えていてくださる方々が、新しいチャンスをくださることもあって……。本当に巡り合わせですよね!」

高橋文哉 バストアップ 写真

「まだまだ先の話ですが、いずれは俳優としての自分で後輩に残せるものがあったらいいな〜。事務所でも徐々に後輩が多くなってきているのですが、現場では自分が最年少のことも多く、先輩俳優さんに助けてもらうことばかりですから。

 

バイラ読者の皆さんは後輩も多い世代だと伺いました! 先輩からかけてもらった嬉しい言葉はいつまで経っても覚えているものですし、僕自身は、仕事では厳しく、ダメなところは指摘してほしいタイプ。やっぱり仕事に真っ直ぐで、面倒を見てくれる先輩を好きになっちゃいますし、そうなりたいなと憧れます。そんなキリッとした先輩が、飲みに行った時にスキを見せてくれたらキュンとしてしまうかもしれません(笑)」

高橋文哉 笑顔

映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』

『週刊少年ジャンプ』連載の漫画『ブラッククローバー』は、魔法が全ての世界で、生まれながらに魔法が使えない少年・アスタが、魔道士の頂点「魔法帝」を目指す王道魔法バトルアクション。映画では、原作では明かされなかったかつての「魔法帝」の物語を描く。高橋さんは、歴代の魔法帝のひとりジェスター・ガランドロス役で声優を務める。

映画「ブラック・クローバー 魔法帝の剣」
映画公式サイトはこちらから

高橋文哉


2001年3月12日生まれ。埼玉県出身。2019年『仮面ライダー』シリーズに出演。ドラマ『着飾る恋には理由があって』(2021年)では職場の愛され後輩役、『最愛』(2021年)では犯罪容疑をかけられる少年を好演し存在感を高める。近年はドラマ『君の花になる』『女神の教室〜リーガル青春白書〜』などに出演。2023年3月には、自身がプロデュースしたアクセサリーブランド『BLANK SPACE』をローンチ。2023年7月7日に主演映画『交換ウソ日記』が公開予定。

撮影/山本雄生 取材・文/宮田彩加

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