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菅田将暉さんが「今だからこそ挑戦したい役」宮藤官九郎さんとの初タッグに注目!〈インタビュー前編〉

人気脚本家・宮藤官九郎と初めてタッグを組んだ映画『サンセット・サンライズ』主演の菅田将暉さん。今回菅田さんは、リモートワークを機に東京から三陸の町へ移住をするサラリーマンを演じ、コロナや過疎化、そして震災復興などの社会問題に向き合いながら、新しい幸せのカタチを探る、豊かなヒューマンコメディに挑戦しています。

菅田将暉 インタビュー

菅田将暉


1993年生まれ、大阪府出身。2013年『共喰い』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2017年からはアーティスト活動も開始する。2025年にはNetflixドラマシリーズ『グラスハート』が配信予定。著書に『着服史』(ワニブックス)などがある。

菅田将暉さん主演映画『サンセット・サンライズ』

STORY
新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンに追い込まれた2020年。リモートワークを機に東京の大企業に勤める釣り好きの晋作(菅田将暉)は、4LDK・家賃6万円の神物件に一目惚れ。海が近くて大好きな釣りが楽しめる三陸の町で気楽な“お試し移住”をスタート。仕事の合間には海へ通って釣り三昧の日々を過ごすが、東京から来た〈よそ者〉の晋作に、町の人たちは気が気でない。一癖も二癖もある地元民の距離感ゼロの交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作だったが、その先にはまさかの人生が待っていた!?

インタビュー「のんびりと日向ぼっこできる平屋で暮らしたい」

菅田将暉 映画

——映画『サンセット・サンライズ』で演じる西尾晋作は『BAILA』読者と同じ世代、そしてごく普通のサラリーマンという役柄ですね。

普段あまりネクタイを着ける役を演じないので、新鮮でした。明るく、コミュニケーション能力が高くて、一見軽いタイプに見えるんだけど要領がよくて行動力がある。まさに仕事がデキるタイプのキャラクターですよね。面接でしっかり評価されて、受かったんだろうな、と思いました。

——晋作は気に入った物件を見つけたらすぐに行動し、“お試し移住”を即決していました。晋作と菅田さんは共通する部分はありますか。

それが全然ないんですよね。あのエネルギーと行動力は僕にはないから、羨ましいですね。どちらかといえば、慎重派なので。

晋作って、喜びをダイレクトに伝えるじゃないですか。僕は逆というか、上手にできなくて。自分の誕生日にサプライズでお祝いしてもらったとき、めっちゃ嬉しいんですけど、感情をどう表現していいかわからないから、ちょっとだけテンパってしまって。

「嬉しすぎる!」という思いをどう表現したらいいんだろうと考え過ぎて、ちょっと変な空気にしてしまうんですよね。せっかく用意してくれたバースデーケーキをはしゃいで落としちゃう、みたいなタイプです(笑)。でもそのときは大いに盛り上がったので、一生忘れられない日になりました。

菅田将暉 ポートレート

——本作『サンセット・サンライズ』は、移住がひとつの大きなテーマになっています。菅田さんは移住を考えたことはありますか。

そうですね。国内外問わず、今とは異なる場所で暮らしてみたいなという想像というか夢想はよくします。今回の撮影で改めて感じましたが、自然があるところがいいですよね。リフレッシュできますし。家の敷地内に日向ぼっこできるスペースも欲しいですし、都心から離れてゆっくりと過ごしたい。それに広い平屋にも憧れます。東京では平屋は無理かな……。東京ってただ暮らすだけでも、めっちゃお金かかりますよね!?

——ご出身の大阪も大都市ですよね。大阪の雰囲気は東京とはまた違いますか?

大阪って都会のイメージがあるかもしれないですが、全然そんなことないんですよ! うちの地元の箕面市というところは、学校の帰り道にイノシシが普通に歩いてますから。

東京には渋谷、新宿、池袋、銀座など大きな街がたくさんありますが、大阪は梅田に集中してる。狭いところにビルを建てすぎてしまって、もはやダンジョンのようになってしまってますよね。大阪らしくて愛おしさも感じますが。

今だからこそ、挑戦したい役だった

——以前ほかのインタビューで「役は、自分が選んでるようで選ばれていたり、選ばれてるようで選んでいたりする。毎回、今この役をこうやるべきなんだろうなって思う」という旨をおっしゃっていました。今回も「この役を演じるべき」という思いはありましたか。

もともと本作の岸善幸監督とは映画『二重生活』や、『あゝ、荒野』でご一緒させてもらっていて。二作ともシリアスな内容だったので、「次は笑える作品を一緒にやりたいね」というお話をしてたんです。だから、この映画のオファーをもらったときは「今だな」という感覚でした。

それにこの時期、東北に縁のある作品がすごく続いたんです。黒沢清監督の『Cloud クラウド』が福島、宮沢賢治を演じた『銀河鉄道の父』が岩手、そして大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も。そして今回の『サンセット・サンライズ』。役だけではなく、東北にも縁を感じましたね。

——宮藤官九郎さんが本作に「東北の人は転んでもタダでは起きないしたたかさがある」というコメントを寄せています。菅田さんも東北に滞在する中で、東北の方々のパワーを感じましたか。

パワフルさはすごく感じました。『鎌倉殿の13人』で源義経を演じた後に、中尊寺金色堂(奥州藤原氏の初代・藤原清衡が建立。第三代当主の秀衡は義経の恩人だったとされる)に足を運んだんです。金ピカなうえに、お寺の境内には宮沢賢治の詩碑があったり、義経の妻子のお墓があったりする。うまく言えませんが、積んでいるエンジンの大きさを目の当たりにしたような経験でした。

菅田将暉 俳優

愛あるいじりは、宮藤さんにしか書けない

——岸善幸監督とは何度もお仕事をされていますが、宮藤官九郎さんが脚本を手がける作品に出演するのは、今回が初めてですね。印象に残っていることはありますか。

岸さんの撮る映像ってドキュメンタリーのような雰囲気があるんですよね。それこそ以前はほとんどテスト撮影もしなかったですし。でも、コメディって見せ方ひとつで笑えなくなってしまうこともあるので、撮る角度や画角もしっかりと計算していかないといけない。一見相反する二人の作風や個性が、どのように結びついていくのかは楽しみでした。

宮藤さんが生み出すセリフは、愛あるいじりと社会的な問題に対する眼差しがバランスよく合わさっているところが素晴らしいんです。特に、池脇千鶴さん演じる仁美の「イメージで生きてんの、田舎の年寄りは」というセリフの場面は、痛快で笑えるし、それでいて誰も傷つけない。宮藤さんにしか書けない言葉だと思いました。

〈インタビュー後編〉「自分だけのためには頑張れない」菅田将暉さんが今、大切にしたいもの

映画『サンセット・サンライズ』公開情報

サンセット・サンライズ 映画

1月17日(金)全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザーズ映画
出演:菅田将暉、井上真央、中村雅俊、三宅健、池脇千鶴、竹原ピストル、小日向文世ほか
Ⓒ楡周平/講談社  Ⓒ2024「サンセット・サンライズ」製作委員会

映画『サンセット・サンライズ』公式サイト

ジャケット¥99000、シャツ¥44000、パンツ¥46200、ベルト¥20900/すべてティー・ティー(075-525-0402)

撮影/黒沼諭 ヘア&メイク/AZUMA(M-rep by MONDO artist-group) スタイリスト/二宮ちえ 取材・文/高田真莉絵 構成/渋谷香菜子

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