その凛とした佇まいと女性らしい着こなしがBAILA読者にも大人気の「L’AUBE BLANC(ローブ ブラン)」ディレクター・楫真梨子さんが昨年末に出産。出産までの心と体の変化や、妊娠中のおしゃれ、初めての育児について語っていただきました。まず前編では、「マイナートラブル続発だった」という妊婦期の乗り越え方についてお聞きします。

(写真/楫さん提供)安定期に入った頃。愛犬・ダンテくんと旅行先のホテルでまったり。
初めての妊娠はトラブルの連続!
不安と喜びが入り混じった妊娠発覚
「妊娠していることがわかったのは、結婚から3年弱経って夫婦の生活が落ち着いてきた昨年3月のこと。『そろそろ授かれたら』と思っていましたし、夫もずっと子どもを欲しがっていたためすごく喜んでくれて。私ももちろんうれしかったのですが、伊勢丹新宿店でのポップアップという大仕事を5月に控えていたこともあり、仕事と上手く両立できるだろうかと不安に。夫はアナウンサーという仕事柄、時間にあまり融通が利かず、私の会社も比較的小規模で運営しているので、そうそう休むわけにはいかない。その心配に追い打ちをかけるようにすぐにつわりが始まって…出産までが本当につらかったですね」(楫さん、以下同)
水も飲めない激しいつわりに悩まされて
「妊娠が分かってからちょうど一週間後くらいから、がっつりつわりが始まりました。予想していたよりかなり重いもので、あらゆるニオイがダメに。一番ダメだったのはトマトソース。ほかにも窓を開けてご近所の夕飯のかすかな香りが漂ってきただけで戻してしまったり、人のニオイも苦手になったりしてしまいました。もちろん夫のニオイも……(笑)。
食事はほとんど口にできず、受け付けるのは少量のスポーツドリンクや氷くらい。夫の友人が贈ってくれた『ソーワ』のシャーベットには本当に助けられました。そういったものや水さえ飲めないときは、最終手段として病院で点滴を打っていただき、なんとか日々を生き延びたという感じで。妊娠初期は体重が一気に10キロ減。そんな重いつわりが波があるにせよ出産直前まで続いたので、本当につらかったですね」

(写真/楫さん提供)妊娠祝いで頂いたという「ホームメイドアイスクリーム ソーワ」のセット。
ひどい肌荒れでコスメを一新
「飲めない、食べられない影響は肌にも。ニキビのようなものができたり、表面がボコボコに荒れてしまい、見るも無残な状況に。妊婦なので本格的な肌治療が受けられず、薬やサプリも飲めずだったので、妊娠中はできるだけ肌に刺激を与えないということを心がけました。
例えば、それまで使っていた化粧品はどれもしみて肌が赤くただれてしまうため、ドラッグストアで売っている敏感肌用の『IHADA』シリーズに買い替え。普段は日焼け止めとコンシーラー程度のほぼノーメイクで過ごしました。皮膚科で処方していただいたAZAクリアというニキビ用クリームは、妊婦さんもOKということで継続して使っていましたね」

(写真/楫さん提供)コスメを今までのものから一新。できるだけ肌に刺激を与えないよう注意してセレクト。
這うように準備をしたポップアップが無事成功!
「体調が絶不調な中、やってきた伊勢丹でのポップアップ。つわりもピークに達していた時期で、夜中の搬入・設営作業などには這うようにして行っていました。何より仕事が好きですし、自分が作る洋服を待っていてくださる方がいるというのが励みになりましたね。おかげさまでポップアップは大盛況のうちに終えることができました。
大変なことは本当にたくさんありましたが、長いつわりの期間を仕事をほぼ休むことなく乗り切れたのは、やはり家族の助けのおかげ。夫は仕事でとても忙しいにもかかわらず、家事を一手に引き受けてくれました。ありがたかったですね」
“妊婦の自分”のまま自然体でおしゃれを楽しむ
マタニティファッションはプチプラで!

(写真/楫さん提供) マタニティパンツ/UNIQLO トップス/DES PRES ベスト/L'AUBE BLANC バッグ/DELVAUX 靴/TOD'S
「安定期を過ぎてからは徐々にお腹が目立つように。体型が大きく変わりそれまで着ていた服は入らなくなりましたが、そのときだけの自分の体や気分を楽しむことができました! 重宝したのは、ZARAやH&M、ユニクロなど手頃な価格で手に入るブランドのマタニティウェア。
妊娠後期は秋冬だったので、締め付けのないニットやワンピースなどもよく着ましたね。マタニティファッションの着こなしで気を付けていたのは“肌見せのバランス”。できるだけ軽やかに見えるよう、首回りがすっきりしたデザインのものを選んだり、袖をたくし上げて手首を見せたりと、抜け感が出るように心がけました。実は妊娠中、なぜだか無性にピンクが着たくなったんです(笑)。女の子がお腹の中にいたからかはわかりませんが、ピンクのニットやシャツを着ると気分が上がり、前向きに過ごせた気がします。いつもとは違うファッションを存分に味わえたのは、いい思い出です」
(写真/楫さん提供) 中に着ているTシャツ/UNIQLO ニット・ショートコート/L'AUBE BLANC スカート/古着 バッグ/THE ROW 靴/TOD'S
(写真/楫さん提供) ワンピース/H&M
プッシュギフトは「ショーメ」のダイヤピアス

「出産を頑張ってね!の想いを込めて夫が贈ってくれたプッシュギフトは、ショーメのジョセフィーヌロンド デグレッドのピアスです。新作発表会に一緒に訪れた際、『いつかはこれを買いたい』と話していたのですが、こっそり用意してサプライズで渡してくれたんです。倹約家で自分のものはほとんど買わない夫なので、とてもありがたかったですし、感動してしまいましたね。普段から身に着けているダイヤモンドジュエリーとの相性も良く、日々愛用しています。夫とは安定期に北海道旅行に出かけ、二人での最後の思い出作りをすることもできました。マタニティフォトは撮りませんでしたが、大きなおなかでたくさんの夫婦の写真を残すことができて、行ってよかったと心から思っています」

(写真/楫さん提供)結婚指輪もショーメのジョセフィーヌを選んだくらいお気に入りのシリーズ。耳もとが一気に華やぐ。
長かった妊娠期が終わり、いよいよ出産へ
Instagramなどでは以前と変わらず華やかな姿を見せていた裏で、激しいつわりや肌荒れに悩まされていたという楫さん。いよいよ後編では、緊急帝王切開となった出産時のことや、初めての子育てと仕事との両立についてお話を伺います。父性溢れるアナウンサーの夫の「初めての育休」についても必読です!
取材・文/栗田瑞穂